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麻木香豆
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ねらち
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重田💋(omoda)
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コメント
1件
うわ、第2話めっちゃ面白かった!由貴と虹雨の掛け合いがもう子供の頃のままって感じで微笑ましい反面、まさかの虹雨が恐怖系動画チューバーって設定に笑ったわw「幽霊に説教」ってどんな動画やねん!でも最後の展開で一気にシリアスになって、店員の首が二重になって巨大化…これは逃げられないやつや。続きが気になりすぎる🔥
2人は途中コンビニに寄った。古いコンビニである。「お前、ここきたことあんのか」
由貴は嫌な予感しかないような顔して店内を見渡す。
「なんとなくここに足が……てかなんで虹雨はあそこにいたん?」
コンビニといってもチェーン店ではない昔酒屋だったところがコンビニ風にしたようなお店である。棚には何故か水中花やぬいぐるみが飾ってて蛍光灯も薄暗い。チカチカする。
「……あのビルにお化けが出るって噂で聞いてな。撮影に来てたんや……って由貴、少し盾になれ」
「え。なに」
由貴の背の高さを生かして虹雨は身体の隙間からスマホのカメラをどこかに向けている。由貴は気になって見ようとするが虹雨につねられる。
「撮影ってなんなん。今もそれか?」
「……俺、恐怖系動画チューバーやってん」
「まじかよ……まさかお前、あれを利用して」
虹雨はコクリと頷いた。
「そこまで金にならんがあれの力でな」
「うまくやってんなぁ、その手があったか」
「それしか俺には能がない」
「でも見たことない、恐怖系動画チューバーだなんて」
「まだまだこれから、これから伸びてく」
「何年やってんや、実家の居酒屋で働いてたんやないのか。それにその怪しい格好」
明らかに由貴のラフな格好と不釣り合いな全身黒スーツにサングラス、おかしい。
「居酒屋辞めて上京してもう8年、これでやってる。あの時の金は全部居酒屋経営の借金に回ったからなーほとんど居酒屋の売り上げでなんとか実家は生活してるようなもんや」
「てか八年前から東京におったん? うまくいってるのか」
「さっきも言ったろ、金にならん。うまくいってたらいまさらこんなことしてねぇやろ」
「……スカひいた」
「スカって、ひどいな。でもお前と再会したからうまくいきそうな気もする。感じないか? さっきのカラッとした空気からじめっとした空気感」
「もうさっきから気づいとる……」
由貴は商品を見ながらもスマホで『恐怖系動画チューバー』と検索して探す。虹雨がいうよりかは意外と多かった。いつもKPOPアイドルとブラックミュージックと子犬の動画しか見てないことに世界の狭さを感じた由貴。
「あ、あった。……何、コウ先生の除霊教室……幽霊に説教?!」
「今、鼻で笑ったやろ。てかよく見つけたな」
「映像には何も映ってない。やばい黒尽くめの男が説教してるだけや」
「実際にはいたんだぞ。動画にしたら映らん。でもなそこの地縛霊に苦しめられてる視聴者からメールもらって行って幽霊見つけて説教したら成仏するんだよ……まぁその様子は一部ユーザーからも人気なんや~」
にこーっと嬉しそうに虹雨は笑う。その笑顔は昔と変わらない。
「多分僕も立ち会えば見えたかもしれないけどみえない人にとっては虹雨はやばい人だよ。昔のあの頃は僕ら子供だったからよかったからであってさ。てかコメントもヤバい、通報案件だとか、アンチ……コメント数の割には登録者少なっ、てあれ?」
この冷めた由貴の返しも変わらない。
2人は子供の頃と同じような掛け合いをしていく。
「お前と話しとると昔の頃を思い出すなぁ、よう幽霊退治したあの頃……って、虹雨?」
由貴の横にはいつのまにか虹雨がいない。ふとさっきから寒気がする右腕の方を触ると鳥肌が立つほど冷えている。真後ろにチルドコーナーがあるからなのか?
いや違う、と由貴は現実逃避してるのではと右を向く。
「……まさか……ってうわああああああっ!!!」
さっきまでレジに座っていた店員らしき人が由貴の横で立っていて、顔が真っ青で尚且つ首が横に折れている。すかさず由貴に向かって襲いかかってきたのだ。
「うわあああああっ、僕は何もしてない! 何も!!!」
腰が抜けてカゴごと床に落として商品が散らばる。
由貴は昔から幽霊はみえはするが、ビビリで良く泣いていた。
「虹雨ーっ!! どこいったん! たすけてくれやあ!!!」
ガチャっ
と音がした。さっきまでいなかった虹雨が持っていたスマートフォンをどこからか出した長い三脚を取り出して組み立て置いた。
「さすが、由貴。ええリアクションありがとう。あとは俺がなんとかする……」
冷静沈着な虹雨が由貴の目の前に立つ。
「まさか僕の驚いてたところ撮影してたんか!!!」
「その通り! 普通の素人じゃ取れんリアクション」
「ひどっ。でもヤバいよ、だんだん大きくなってる!」
店員の折れた首からまた人の首が出てきた。女性くらいの大きさが男性の体に変化してさらに大きくなる。
「え、これなんや……」
「虹雨、なんとかするんじゃないのか? ほら、昔みたいに……それにあの動画みたいに幽霊に説教して……」
「ヤバい、これは逃げろ」
「は?」
「これはダメなやつだ、撤収!」
「だめなやつって? 置いてくな!! 僕はみえるだけなんや! 知っとるやろー」
だだだんんんん!
店自体が揺れる。警報が鳴らないから地震ではない……。
「ドア開かん!」
「嘘だろ! おい、誰か開けてくれ!」
「こんな人通りの少ないところ、だれがたすけてくれる!? てか由貴がここ入ったんだろ?! もっと有名なチェーン店のコンビニ入ればっ!」
「お前が俺の能力使って面白半分でくっだらねぇ動画をふざけて撮影したからこの幽霊は暴れとるんやろが! そもそもあのビルも面白半分で入ったんやろ!」
「あん? お前を助けたのは誰だと思ってるんや? 俺が動画撮ろうとしてなかったらお前はあの暗い通りで中途半端な高さから飛び降りたのに死ぬことできずに苦しみながらのたれ死んでたんだぞ!」
「るせぇ!! 俺がこうなったのはな、解雇した会社の責任であって……」
「……ておい、なんかさらに大きくなってないか」