『ここなら大丈夫か』
もし誰か来ても大丈夫なように、スマホを耳に当てて電話をしている風にした
『レプリカ、遊真の学校で近界民ってどういうこと?』
レ〈そのままだ。昨日、このガッコウにも近界民が現れた。警戒区域の外だ、恐らく同じ国だろう〉
『そうだよね。………あれほどの数ってなるとキオンか、…アフトクラトル。ユーマ学校はどのくらいなの?』
レ〈今、計測した限りだと2匹。全てモールモッドだ〉
『随分と少ないね。じゃあなんで昨日はなんなに……』
レ〈これは推測だが、やはりトリオンが関係してると考えられる〉
『……!確かに、ボーダーの人が沢山いたしありえるかも 』
レ〈どうやらユーマのガッコウにはオサムしかボーダーがいないようだ〉
『じゃあ、修くんが全部片付けてくれたね』
レ〈………いや、オサムの実力ではモールモッドには敵わない〉
『え、そんなに弱いものなの?………まぁ、いいけど。じゃあユーマが行けばいいんじゃない?』
レ〈オサムからトリガーは使うなと言われたばかりだ。ユーマも大人しくしている〉
『モールモッドに勝てないのに………ねぇ。ちょっとユーマに繋げてよ』
レ「承知した」
空〈シュナ?〉
『やっほー、遊真大丈夫?』
空〈おれは大丈夫だ。オサムは大丈夫か分からないけどな〉
『それって結構やばいんじゃ……』
ゴォォォォ
『え……なに、今の音?』
空〈ほらみろ、ふつうにやられてんじゃん〉
レ〈オサムのトリオン体は限界が近い。トリオンを失いすぎだ〉
『そんなにトリオン少ないならどうして戦おうとしたんだろ 』
空〈……助けにいったほうがいいな〉
『遊真?ねぇ、ちょっと!?』
返事ないんだけど……
とりあえず修くんを助けにいったぽいからいいか
遊真の実力なら簡単に倒せる
遊真のトリガーは使えないだろうけど……
まぁ、米屋先輩のところへ戻ろう
私が干渉する話じゃない
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米屋「お、朱南ちゃん!電話終わったかー?」
『終わりましたよ』
米屋「あ、そうそう。朱南ちゃんと連絡先交換したくてさー」
『………構わないです』
米屋「マジ!おっしゃー!」
なんでこんなに楽しそうなんだろう……
まぁ、いっか
十数分後
キーンコーンカーンコーン
米屋「やべっ、予鈴なっちまった」
『じゃあ私はこの辺で……』
米屋「随分とそっけねーなー」
『……悪気はないですよ』
米屋「ま、今日の放課後にまた教室行くから」
『えっ…!ちょっと……あのー』
米屋「ほら、早くいこーぜ!遅刻しちまう」
『…………分かりました』
もうやだこの人
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in放課後
昼休みが終わってしばらくしたら遊真から連絡がきた
遊真は修くんのトリガーを使って、自分のことを隠したらしい
正直、私もその方法を使うなんて思ってなかった
驚いたね
笹森「枯月さん」
『笹森くん?どうしたの?』
笹森「先輩が呼んでて……」
『先輩?………あ”っ、米屋先輩……』
笹森「米屋先輩と仲いいんだね」
『そ、そうかな〜?……うん、笹森くん。ありがとうね』
笹森「全然大丈夫だよ」
カバンを持って席を立つ
足が重い……
すごくデジャブを感じる
米屋「おっ、朱南ちゃん」
『なんですか……?』
米屋「ほら、早くいこーぜ」
『………分かりました』
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米屋「ほら、着いたぜ」
米屋先輩に連れられて来たのはファミレスだった
放課後の学生たちが沢山いるのが分かる
「こちらの席にどうぞー」
店員さんに案内された席に座る
米屋「お、端の席じゃん!ラッキ〜」
『そうですか』
米屋「とりま注文だけしよーぜ」
米屋「朱南ちゃん何にする?」
『えーっと……じゃあアイスコーヒーで』
米屋「俺はメロンソーダにしよっと。すいませーん!」
「ご注文お伺いします。」
米屋「アイスコーヒーとメロンソーダを1つずつお願いします」
「かしこまりました」
『………米屋先輩、なんで私を誘ったですか?』
米屋「ん?だから朱南ちゃんとお話したいだけだって!」
『本当ですか?』
米屋「………朱南ちゃん、近界民って知ってる?」
『知ってますよ、昨日見ましたし』
米屋「だよなー 」
『今更なんですか?』
米屋「いやいや、朱南ちゃん三門市きたばっかっしょ?近界民とか怖いかなーって」
『……別に怖くないですよ』
米屋「………へぇ、意外!ほら、三門市に来た人ってみんな怖いーとかいうからさ〜」
米屋「なんで?」
『なんでって……』
私は見慣れてるし
なんて言えないか
『えっと……』
「すみませんーご注文のお品ですー」
米屋「お、ありがとーございまーす!」
『……ありがとうございます』
米屋「で?」
『……………ボーダー、信頼してるので』
米屋「そりゃ、どーも」
『まさかそれ聞くために?』
米屋「まぁまぁ、色々だって〜」
『……そうですか』
米屋「朱南ちゃんって近界民見たのって昨日だけ?」
『生で見たのは初めてです。テレビとかでは見たことありました』
米屋「じゃあ人型近界民は見たことないんだ?」
『そうです。トリオン兵しか見たことはないですね』
米屋「………ふぅん」
『……?なんですか?』
米屋「朱南ちゃん。イイコト教えるよ〜ボーダーはさ、人型近界民の存在なんて公表してないんだよ。それとトリオン兵のことは全て統一して近界民だ」
『………!』
騙された……
ボーダーのことをもっと調べておけばしくじらなかったのに……
米屋「朱南ちゃんはオレの質問に対して知ってるかのように答えた」
米屋「これ知っているのはオレらボーダーの中でも一部。それか〜………近界民」
『………はぁ』
米屋「朱南ちゃんは、ボーダーの関係者でそれを隠しているのか?それとも……近界民?」
コメント
7件
やっば!( ゚д゚)大丈夫なのかな?でも米屋そんなに頭よかったっけ?
激アツ展開きたぁ!投稿お疲れ様です🍵
よねやん先輩鋭すぎだろ、( ꒪⌓︎꒪)