テラーノベル
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第6話
「やれ」
刺客の冷酷な合図とともに、ミューズ・プロトが武器を構えた瞬間――夜空を突くような爆音と、眩い赤い光線が店舗の天井を突き破った。
ゴオォォォンッ!!
「なっ……!?」
頭上から降ってきた重厚な金属の塊――ビークルモードから即座にバトルモードへと変形したオートバジンが、着地と同時にガトリングガンを掃射。スマートブレインの特殊部隊を壊滅的な炎の中へと叩き落とした。
煙が充満する店内。打ち砕かれた瓦礫を踏みしめて踏み込んできたのは、灰色の砂を払いながら不敵に笑う海堂直也と、その隣で不機嫌そうに首を鳴らす男――乾巧だった。
「たく、店を壊すなよバジン。ただでさえ真理の小言がうるせえってのに」
「た……巧……!?」
真理の目から、溢れ出る涙が頬を伝う。消えたはずの男。何年も前に姿を消し、死んだと誰もが諦めていた男が、そこに立っていた。
「巧! なんで……あんた、あの時……!」
「……死んじゃいなかっただけだ。俺の体内のオルフェノク因子は限界だったが、あの日、スマートブレインの地下深くで眠る『王の種子』の脈動に共鳴した。王の力が、皮肉にも俺の細胞を拒絶反応ごと凍結させて休眠状態にしてたんだよ」
巧は腰のファイズドライバーに手をかける。
「目覚めさせたのはスマートブレインだ。ハルとかいうガキを『王のゆりかご』にして王を完全復活させようと、地下の施設を動かしやがった。……おかげで目が覚めたぜ」
「……へっ、相変わらず言い訳がましい男だぜ、巧はよ」
海堂がボロボロの身体を揺らしながら、巧の隣に並び立つ。右腕からは今も砂が零れていたが、その瞳に宿る炎は消えていない。
「真理、ハル。下がりな。ここからは……俺たち『化け物』の仕事だ」
「バカな……乾巧だと!? 駆逐しろ! 全機、駆逐せよ!」
混乱する刺客の叫びに答え、残されたミューズ・プロト群が襲いかかる。
巧はファイズフォンにコード『555』を入力し、静かに叫んだ。
「変身!」
『COMPLETE』
赤いフォトンブラッドが全身を駆け巡り、漆黒と赤の仮面ライダーファイズが闇の中に君臨する。同時に、海堂もまた蛇の意匠を纏った怪人へと姿を変えた。
「行くぞ、海堂!」
「言われなくてもな!」
ファイズが光線アタッチメントで敵の装甲を撃ち抜き、隙ができた瞬間、海堂のしなやかな剣技が残影となって敵を切り刻む。疾走するオートバジンのサポートを受け、二人の息の合った連携がスマートブレインの本隊を次々と砕いていく。
それは、失われた時を取り戻すかのような、不器用で、けれど圧倒的な「旋律」だった。
コメント
1件
第6話、読み終えたよ……。 もうね、冒頭から鳥肌が止まらなかった。 天井ぶち破って現れるオートバジン、そしてまさかの乾巧の復活——「死んじゃいなかっただけだ」って、あの口調、完全に巧だよね。涙が溢れる真理の描写も、不器用な再会の重みが伝わってきて胸が詰まった。 巧と海堂が並び立つ最後のバトルシーン、銃と剣技の連携が本当にカッコよくて、この2人の“化け物”の絆って感じがした。 不器用だけど圧倒的で、熱い。 赤虎さんの描く“闇のその先の希望”に、またやられました。続き、待ってます。
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風民
51
サッピーの小説室
41
レド(破壊神)
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