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しっかり寝てほしいなイギリスさん…
さて続き書いていくよー
くじら🐋です
展開が全然思いつかなくて今これ
てなわけで
フランスには出張だと嘘を吐いた。意外にも、私を信用してくれているのかあっさり信じた。
……だからだろうか。
また、罪悪感が込み上げる感覚がした。
私を真っ向から愛してくれる人にも、私は本音を話せない。そんな事実を突きつけられた。
嘘を吐いて、罪悪感に苛まれて、また本音を言うのが怖くなって、また嘘を吐いて……。
その悪循環に、別れ際だと言うのにまた陥る。
どうして私はいつもこうなのだろう。
愛されたいと願っているのに、いざ愛されれば拒否をする。自分でももうよくわからない。
GB「……ッぁ」
また息ができなくなる感覚。
そんな中、上からいつもの声が降ってくる。
FR「イギ、もう行くの?」
私の大好きな恋人、フランス。美しい造形のその顔を見るたびに、いつも思う。
特に恋人の前では死にたくない。
恋人が目の前で死んでいるところを見るなんて、トラウマでしかない。
ならば私はトラウマを植え付けず、独りで静かに死んで、そのまま全員の記憶から忘れられたい。
そうすれば、“消える”ことができるから。
GB「ええ、朝早くて……ニコ」
そんなことを思いつつ、また笑みを作る。
慣れてしまった作り物の微笑みでも、容易く皆騙せるようになった。
昔から私をみているフランスに、今のこの酷く汚い私の心の内を見せればなんと言うのか。
もう心から笑えないと溢せば、フランスはどう言うのだろうか。
……きっと、優しい彼は受け止めてくれる。
そう、わかってるはずなのに。
GB「ヒュッ……ッ」
なぜか、考え出すと不安でいっぱいになる。
なら考えなければいいのに、悪い考えが頭から離れない。こびりついて離れてくれない。
少しずつ、息がうまく吸えなくなる。
心なしか、フランスの声も聞こえる。
『お前なんか居なければ』
『落ちこぼれなんて必要ない』
『愛されると思ってる?くだらないな』
GB「ッ…はぁッ違うッ…違、ッ…ッ」
フランスには言われていない言葉達が、勝手にフランスの声で頭に響く。私の勝手な被害妄想のはずなのに、やけに鮮明で頭から離れない。
FR「イギ……リス?」
フランスの声。辞めて、もう何も言わないで
お願い。辞めて
上から伸びてくるフランスの大きな手。
その手に私は、
懐かしいような恐怖心を覚えてしまった。
GB「やッ、やめてッ……‼︎」
バチンッ
殴られると思って手をすかさず払った。
軽快な音とともに、フランスの手が赤くなる。
それを見て、ようやく正気に戻る。
……私が……フランスを傷つけた?
GB「あ、違ッ……っ、ごめ、ッなさ」
顔から血の気が引いていく感じがする。
フランスの顔をまとも直視できない。
傷つけちゃ駄目なことはわかるけれど、
目の前にいる彼が、怖くてたまらない。
FR「イギリス…、大丈夫だよ」
FR「だから……」
傷つけてしまったのにも関わらず、そう言って抱擁しようと動く彼。
………本当に抱擁しようとしてくれてるの?
殴られるんじゃ?私が傷つけたから……?
そう、一度疑ってしまったから
目の前にいるのはフランスのはずなのに、何故か体の震えが止まらない
信頼できる人のはずなのに、そうだと認識しているのに、怖い
咄嗟にそう、口が動いていた。
フランスの目が見開かれるのが見える。
………もう戻れない。
GB「…ッいってきますね、……ッ」
そう呟いて、苦笑いとともにドアに手をかける。
フランスの顔をもう直視できない。
傷つけしまったのだから謝らなくちゃいけないのに、怖くて声が出ない。
FR「え、ッ待ってよッ、イギリスッ‼」
そのまま逃げるように、フランスの声も聞かないで外へ出た。
外に出れば見えるのは、まだ暗いロンドンの街。
街灯だけを頼りに地下鉄の駅へと向かう。
外に出るのはまだ怖い。それでも、隣にもうフランスはいない。
私が一人の終末旅行を望んだのだから、それが本望のはずなのに。
後悔している自分がいることに、また苦しくなる。
GB「……早くッ国外にでも行きますか」
GB(……人が……多いッ)
以外にも多い人に驚きつつも、地下鉄へ乗った。珍しく座れた地下鉄の、特有の小さな揺れと静かな車内が心地よい。
すると自然と、思考も明るくなっていく。今ならなんでも出来そう。
きっと観光に、旅行に没頭すればフランスのことなんて忘れられるから。
その勢いのままスマホを開いて、ベルリン行の飛行機のチケットをとる。
ホーム画面に映る、フランスから来ているメッセージはどうしても見れない。
直視すれば息ができなくなりそうで、ふいと窓の外に目をやる。
一瞬だけ地上に出た地下鉄から、ビッグベンが見えた。
もうロンドンの象徴にもなったビッグベン。一度だけフランスと一緒に来た場所。
昔から変わらないその風貌は、なんだか変わってしまった私を卑下しているように見えた。
『Next station is Heathrow Central』
『Watch your stepwhen getting off 』
GB「……ぁ」
そのアナウンスが聞こえ、ようやく思考を止めた。
ヒースロー・セントラル駅。最大の国際空港であるヒースロー空港の最寄り駅である。
急いで荷物を持って席を立つ。そのまま地下鉄を降りて、空港に向かう。
心臓の鼓動がいつもより早くなっている。
それに比例し何故かいつもより軽い足取りに違和感を覚えつつも、もう目の前には空港が見えていた。
目の前に見える飛行機。
『If you are boarding flight 156, please proceed to Gate 12.』
呼び出しのアナウンスが聞こえてから、ゲートへ向かう。
GB「……終末旅行の始まりですね」
そのまま旅行鞄を持って飛行機へ搭乗。
席へ座ると、何故か視界が滲んだ。
GB「……れッ、どうしてッ」
原因は、すぐに分かった。
……まだ、フランスが忘れられないんだ。
もう二度と会えないと分かっているからこそ、涙が止まらないんだ。
??「……大丈夫か?」
上からフランスとは違う…フランスより低く落ち着いた声が降ってくる。
その声に、なんとなく聞き覚えがあった。
GB「……ぇ」
GB「……ドイツ、さん?」
眼鏡の奥に緑色の美しい瞳を宿した国。ドイツさんが隣に居た。
確かにファーストクラスを使うのなんて国ぐらいだ。居てもおかしくはない。
DE「奇遇だな、イギリス」
DE「……それで、何で泣いてるんだ?フランスはどうした?」
DE「しかもドイツ行の飛行機だぞ?」
GB「……えとッ、その……」
DE「……訳ありか」
GB「……ははッ、そんな所です」
DE「隣、失礼するぞ」
GB「えっ、は、はい」
GB(隣は確かに予約してないですが……。まぁいいです…)
DE「これから一人でドイツ旅行か?」
GB「…まぁ、そんなところです」
DE「そうか。じゃあ案内してやるよ」
DE「ドイツで一人歩きは避けたほうが良いからな。特にお前」
GB「は、はぁ…?」
GB(何でしょう?ドイツさんには妙な安心感がありますね…)
DE「ほら、寝てていいぞ。最近寝れてないんだろ?」
GB「な、なんでそれを…」
DE「その目の下の隈。誰が見ても分かるぞ」
そんなに酷いなんて…。だからフランスにも心配されたのか…。
GB「……そう、ですか」
GB(なんだか…本当に眠くなってきました…)
DE「Gute Nacht」
そうしてそのまま、珍しくも意識をブラックアウトしてしまった。