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iоの能力は二つあるんね。一つは、気配察知なんね。もう一つが、、、、、、他者も物も二、三秒見つめたら操ってしまう能力なんね。
目を合わせた人は、iоからの命令がない限り、無反応で、動かなくなって、人形みたいになっちゃうんね。生まれた直ぐの時のiоの心は今よりも弱くって、人形みたいな人が怖くなっちゃって、泣いたんね。王詞姉さんがそれを心配して、iоにこれから目に隠すようにさせたんね。
あの日以降、iоは人の表情を見てないんね。
でも、声色だったり、動いた気配とかで大体は、どんな表情をしてるのかが分かるんね。
二つ目の能力がiоは怖くって、使ってないんね。
そんな王詞姉さんとイタリア王国とイタ王様と過ごした日々の月日はどんどん流れていったんね。
そして、1797年。王詞姉さんは死んだんね。
王詞姉さんは強くて、弱さを人に見せたくないドールだったんね。だから、最後の言葉は、手紙だったんね。内容は本当に簡潔で、「私はもう死ぬ。これからは王華、お前が現役になるだろう。頑張ってくれ。困ったら、私達ドールのリーダー、愛華を頼ってくれ」たったそれだけだったんね。
その手紙を書きながら王詞姉さんは泣いてたのか、手紙の一部がシワシワになってたんね。
iоは、悲しかったんね。でも、涙は出てこなかったんね。出したくなかったんね。ここで泣いたら、王詞姉さんみたいになれない気がしたから。ただ感じたのは、言いようのない喪失感だったんね。
そうして、1861年、イタリア王国の化身として、イタ王様が国の表看板になったんね。