コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『 雪降る世界に真紅の華を 』
ー 待雪草 ー
2025年 1月14日
AM 8:00
冷たい風が窓の隙間から入ってくる
それを体現するみたいに静まる教室
そんな中、あの子は教室に入ってきた。
白いマフラーを巻いて
いつもと少しも変わらず、
同じように。
風にあの子の瞳が揺れて、
白咲雪乃の机に置かれた白い花に気づく
零れるみたいに何かをを小さく呟いた。
その言葉がなにか私にはわからない。
だけど、確かに見てしまった。
あの子の薄紅色に染まった唇が微かに
それでもとても嬉しそうに楽しそうに
緩んだところを。
そして小さな仕草も映える彼女に
今日もまた
思わず見惚れてしまいそうになる
これ以上見てはいけないとなんとなく感じ
目線を自分の膝に落とした。