次の日、カーテンから差し込む光が少し眩しくて目を覚ました。目を開けた瞬間目の前にめめの顔があって、少しどきどきする。
起き上がろうとするとめめの腕が俺をがっしり掴んどって。仕方がないからまだめめの隣で微睡むことにした。
康二「気持ちよさそうにねとんなぁ…」
すやすやと眠るめめが愛おしくて、つい頬が緩む。目にかかっている前髪を手で退けてあげると、もぞもぞと動き出して。
蓮「…んん……」
起こしてしもたかな、と思ってめめの顔をじっと見つめていると、めめが目を開けて。ぱちぱちと瞬きをしている。
寝起きのめめなんか幼くて可愛いな〜なんてニヤニヤしていると、起きている俺を見て見られていたことに気付いたのか少し頬を赤く染める。
蓮「…もしかしてずっと見てた?」
康二「んふふ、おはよ」
蓮「あー…まじか…」
起こしてよー…と手で顔を隠しながら言うめめ。大丈夫、可愛かったで、と返すと不服そうにしていたけどそんな所も可愛い。
康二「あー、そろそろ起きんとなぁ」
壁にかけられている時計をみるともう8時を回っていて、お腹も空いたので立ち上がろうとする。
康二「……」
蓮「康二?」
康二「…いたい」
痛い、全身が痛い。起き上がるだけで激痛が走る。
康二「め、めめぇ…」
立ち上がろうにも立ち上がれない。めめ助けて。両手を伸ばして震えている俺が面白いのか吹き出すめめ。こうなったんめめのせいやからな!?
蓮「ちょっ…やめてその顔…」
笑いながらそう言ってくる。
失礼な、元々こんな顔やわ。こうなったら自分で歩いてやる…と奮起して立とうとしたけど撃沈。痛い。
康二「……めめぇ…」
めめの吹き出す音が聞こえた。
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昨日はそのまま寝てしまったから、まずは風呂に入ることにした。
康二「風呂場まで連れてってっ」
蓮「はいはい」
仕方ないなぁ、という感じで俺をおぶってくれるめめ。脱衣場に着いて下ろしてもらったけど、立ってるのも痛い。服脱ぐのもめっちゃ時間かかってしもた。
康二「いてっ…いてて…」
身体がバキバキに固まってる感じがする。あまりにも遅い俺に待ちきれなくなったのか、めめが早くーと催促してくる。
康二「痛いんやってぇ…」
蓮「俺が脱がしてあげるよ」
え、とあたふたしてる間にあれよあれよと脱がされていく。自分で脱ぐより100倍早かった。なんか悔しい。
そう思ったけど、寒いので大人しく2人で風呂に入ることにした。
洗い終わって2人で湯船に浸かっていると、めめに首の後ろを撫でられる。
蓮「痛い?」
康二「ん〜、あんま痛くはないなぁ」
腰の痛みがヤバくてそれどころじゃないの方が正しいかもしれん。もし痛かったとしても嬉しいが勝ったやろうし、そんなに気にすることやないで、と心配そうなめめを落ち着かせる。
蓮「そっか、」
首の後ろを撫でながらにやにやしてるめめ。可愛いけどくすぐったい。
康二「こしょばいんやけど…」
蓮「ふふ、ごめんごめん」
やっとやめたかと思えば次は抱きついてきて。なんだか今日は甘々なめめで。嬉しいけど心臓が持たない気がする。
蓮「…なんか、俺のものって感じがして…いいね」
急にそんな恥ずかしいことを言うもんだからつい照れてしまう。きっと耳まで真っ赤なんだろうと思いつつも熱は引かなくて。
蓮「あれ、康二照れてる?」
康二「…うるさい…」
蓮「可愛い」
無理、空気が甘すぎる。耐えきれなくなって湯船から出ようと勢いよく立ち上がる。
康二「いっ…」
立ち上がったまま動かない俺を不思議に思ったのかめめがどうした?と覗き込んでくる。
康二「痛い…」
身体が痛いことをすっかり忘れていて、動けない。なんかこんなことさっきもあったような気がする。
康二「…めめぇ……」
めめが吹き出す音が聞こえた。
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