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しなもん ここあ たん .ᐟ
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治ったんだ……でも、治ったからこそ気づいちゃったんだね、ロシアのその重くて優しい執着に。 看病してくれた紅星が椅子で寝てるのを見て、「俺のものじゃない」って分かってるのに「もっと欲しい」って思うところ、すごくリアルで苦しくて好きだった。 五百年の距離が、一晩の看病で一気に縮まった気がする。 ありがとう、ライチジャムさん。この静かな狂気、ちゃんと受け取りました🥀
、、、治った。――朝、目を開けた瞬間、世界がやけに鮮明に見えた。
頭が軽い。熱が引いている。体の重さも、あの嫌な汗も、もう感じない。喉も痛くない。呼吸がこんなに楽なんて、久しぶりだ。俺はロシア。社内最強。……ああ、よかった。治った。完全に、絶好調だ。
そう思った瞬間、視界の端に、小さな影が見えた。
椅子に座ったまま、うつむいて眠る紅星――中国がいた。包帯だらけの華奢な体を丸めて、死んだ魚のような目で半分だけ夢の中。机に置かれたタオル、空のコップ、食べ終えた粥の器……全部、俺のためだ。
――ああ……居てくれたんだ。ずっと、夜通し。
胸の奥が、じわりと熱くなる。苦しいんじゃない。熱でもない。これは……なんだ。嬉しい。満たされる……いや、違う。全然足りない。もっと欲しい。もっと近くに。抱きしめたい。閉じ込めたい。俺の重たい気持ちは、眠るあいつの肩にそっと落ちていく。
なんでそんな無防備な顔で寝てるんだ。俺がどれだけお前を求めてるか、分かってるくせに。いや、分かってるだろう。五百年も一緒にいれば。俺の心の声は、全部届いてるはずだ。
――触れても、いいか?
手を伸ばしかけて、止まる。指先が震える。触れたら、壊してしまいそうだ。いや、もう壊してるんだ。とっくに。俺の中では、あいつは俺のものになってる。でも、本当は、俺のものじゃない。
ゆっくりと息を吐く。白くならない吐息が、やけに新鮮だった。治ったんだな、本当に。
俺は、椅子で眠る紅星を見ながら、小さく笑った。
――ありがとう。優しいな、お前は。優しい、優しい、優しい……でも、やっぱり満たされない。
それでも、今はこの静けさを噛み締める。
夜通し、俺のそばに居てくれたお前を、目に焼き付ける。
……俺はまた、お前に溺れるんだろうな。