テラーノベル
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ノベル初めてなんで許して、、いきなり始まるヨ
「………」
見られている。誰に見られているのかはわからない。ただ、視線を感じる
最近よく見る悪夢だ。暗く狭い部屋で、金縛りのように動けない。そんな地獄のような空間で、ただただ見られ続けている。見られているだけならまだ良かった。その視線はまるで、助けを求めているようだった。動けない状態じゃなにもできないというのに、その視線はずっと訴え続けている。まさに拷問のようだった。私が何をしたというのだ。私は何もしていない、と言えば間違いになる。が、流石に数が多すぎる。私はただ目を閉じて、現実で目を覚ますのをただ待ち続けている。
数時間後、なのかは正直わからないが、どこからか私の事を呼ぶ声が聞こえてくる。起きなければ。早くこの悪夢から、目覚めなければ
「親父ぃ…」
目を覚ます。目の前には、絵に描いたような困り顔をした息子、アメリカがいた。
「……?どうしたのです?」
「会議遅刻する……どうしよう……」
どう考えても自業自得……と言おうとした時、ふと時計を見る。すでに10時を回っていた。なにか嫌な予感がし、アメリカに何の会議か問う
「わかんねぇ、なんかよくわからん会議」
曖昧すぎる答えだったが、すぐに分かった。前日、メールで会議の予定が送られてきた。その内容は、わからない。一切説明がなかったのだ。日時と場所だけで、誰が参加するかもわからなかったが、アメリカとカナダもそのメールが送られてきたらしい。会議場所も、あまり行ったことのない場所だった。そんな謎の会議に遅刻……不安でしかない。
「……カナダは?」
「先に行った」
裏切ったな。いや、起きられなかった私が悪いのだが、せめて起こしてほしかった。とりあえずこれ以上遅れるとまずいので、急いで準備をする。もちろん朝食を食べる時間などなく、身じたくが終わり次第2人で家を飛び出した。私は遅刻なんて初めてのことで、不安でいっぱいだったが、アメリカは慣れているのか、意外と余裕な表情をしていた。
会議場所に着き、アメリカが勢いよく扉を開ける。爆発のような音が響いて、会議室にいた人達の視線一気にこちらに向く。その様子はどこか既視感があり、嫌な予感が倍増する。会議室にいたのは、
日本
ドイツ
イタリア
フランス
カナダ
チリ
ブラジル
ロシア
中国
パラオ
ベトナム
インドネシア
ポーランド
フィンランド
スウェーデン
韓国
北朝鮮
といった、大人数かつあまり見ないメンツで少し驚く。アメリカも同じ気持ちだったようで、
「すごいメンツだな!」
と叫ぶ。他の人達も、周りを見渡しながら頷く。
「そうなのよね、見ない顔の奴らばっかで」
フランスが呆れたような表情であくびをする。席に着いても、違和感が消えない。そう、誰も会議を進めようとしないからだ。パラオはそもそも会議に参加することがないので、緊張しているのか、日本にくっついている。フランスは眠たそうな顔をしていて、イタリアは口笛を吹いている。インドネシアとベトナムは2人でなにか話していて、ブラジルとチリは暇そうに天井やスマホを眺めている。スウェーデンはスマホをいじっていて、それをフィンランドが不安そうに見ている。中国はロシアを見るなり顔を赤くしている。クソが。ロシアはもうほぼ寝ていて、ぼーっとしている北朝鮮を韓国は睨みつけている。そしてまとめ役がおらずおどおどしているドイツとカナダ、ポーランド。そんな状態が数分続いた頃、アメリカが
「そもそも、誰がメール送ってきたんだ?」
と、誰もが疑問に思っていたことを口にする。この時初めてKYを尊敬した。周りを見渡しても、誰も名乗らないため、この中にメールを送った人は居ないのだろう。さらに嫌な予感が倍増する。この妙な胸騒ぎを終わらせたかった。
「誰も居ないなら帰ってもいいんじゃない?」
ブラジルが頬杖をつきながら喋る。周りも同情したのか、互いを見ながら頷く。そしてなにも始まらないまま帰ろう…となった時
「うわぁぁ!?」
イタリアが突然叫び声をあげた。どうしたんだと日本とドイツが駆け寄る。イタリアが指を指す。私に。
周りの視線が一気に自分に向く。そこではっとした。夢だ。あの夢と同じ状況だ。そう思った瞬間。突然頭痛に襲われ、朝食をとっていないからか、空腹がひどくなり気持ち悪い。力が入らない。そこで私の目の前は真っ暗になった。
コメント
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かけ君が書く物語……(*^^*) いや〜……続きが気になる,,,,,(っ ॑꒳ ॑c)(⇽此奴は白旗です)