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#鬱展開
Mist-404
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mogyumogyuGemi
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おおお、第77話「再会」、めちゃくちゃ熱かった!ソウヤの成長がレイの助言だけでちゃんと見える戦い方になっててグッときたし、最後にアリスとネリクマが合流して一気に戦力が整った感じがたまらん。ネリクマの「じゃあ壊す?」のノリ、相変わらず好きだわ。そして地下では惣一たちも動いてるし、全体の収束感がヤバい。間宮の「進化ですよ」も不気味過ぎる…次話が待ち遠しい🔥
GENESIS・中央制御区画
「ようやく来たか――transmigratioの能力者。」
暗闇の奥から響いた声に、ソウヤは拳を構えた。
だが、人影は前へ出てこない。
「誰だ。」
返事はない。
代わりに――
ガコン。
左右の壁が開いた。
無数の機械兵が姿を現す。
「……やっぱ素直に教えてくれないか。」
ソウヤは腰を落とす。
レイの声が響く。
「ソウヤ。」
(分かってる。)
「ここではtransmigratioを使うな。」
「ああ。」
ソウヤ自身も理解していた。
GENESISは明らかに、自分――いや、自分の中にいるレイを観測している。
ならば不用意に能力を晒すわけにはいかない。
機械兵の一体が踏み込む。
ブンッ!
巨大な拳。
ソウヤは頭を下げるだけで避ける。
拳が頭上を通過した瞬間、懐へ。
装甲ではない。
狙うのは――関節。
ドゴッ!!
右膝。
機体が崩れる。
その肩へ足を掛け、跳躍。
背後から迫っていた二機目の頭部へ――
ドガァン!!
蹴りを叩き込む。
「まだ……!」
三機目。
四機目。
包囲される。
レイが静かに告げる。
「右。」
ソウヤが反応。
「次、後ろ。」
振り向かず身体を沈める。
刃が髪を掠める。
ソウヤは床へ片手をつき、そのまま回転。
バキッ!
敵の足を払った。
能力は発動していない。
だが――
レイの助言を受けながら、ソウヤ自身が戦っている。
暗闇の人影が呟く。
「……興味深い。」
隔壁外
ギィィィン!!
イレイダが再び隔壁へ刀を叩き込む。
「クソッ!」
傷は浅い。
結衣が叫ぶ。
「イレイダ!無茶しないで!」
「ソウヤが向こうに一人なんだぞ!」
「分かってる!だからこそ――」
結衣がイレイダの腕を掴む。
「ここであなたまで倒れたら駄目!」
イレイダが止まる。
「……。」
タジは必死に端末を操作している。
「もう少し……もう少しで制御系に――」
その瞬間。
バチィッ!!
「うわっ!」
タジが吹き飛ばされた。
「タジ!」
「だ、大丈夫……。」
煙を上げる端末。
「外からの侵入を完全に遮断された。」
千太が隔壁を見る。
「別ルートを探すしかない。」
ハルシオン
艦橋ではフランが戦況を確認していた。
「GENESIS内部の通信状況は。」
「依然不安定です。」
ベルトが別のモニターを見る。
「それと、先ほどの能力反応が接近しています。」
「例の一人で無人兵器を壊してきた奴か。」
「はい。」
フランがレーダーを見る。
反応は一直線に東京湾へ向かっている。
「敵意は?」
「確認できません。」
「なら攻撃するな。」
フランは短く命じた。
「まず正体を確認する。」
東京湾沿岸
少女が歩いてくる。
小柄な身体。
気怠そうな表情。
その進行方向を塞ぐようにAzの機械兵が降下した。
ドン! ドン! ドン!
ネリクマは足を止める。
「また?」
十数機。
砲口が一斉に向けられる。
「しつこいなぁ。」
一斉射撃。
ネリクマは避けない。
地面へ掌を当てる。
strāgēs(破壊)
――瞬間。
ネリクマを中心として地面に亀裂が走った。
だが、無秩序に周囲を壊しているわけではない。
亀裂は機械兵の足元へ一直線に伸びる。
バキッ!
一機。
バギン!
二機。
接地していた脚部から破壊が伝播し、機体の構造が次々と崩れていく。
最後に残った一機が空中へ退避。
「……あ。」
砲撃。
ネリクマが顔を上げる。
「そこなら大丈夫だと思った?」
手を伸ばす。
飛来する攻撃へ触れた。
パキン。
光が崩壊する。
その向こう。
機械兵の砲身へ視線を向ける。
次の瞬間――
バギャァァン!!
砲身から機体内部へ破壊が走った。
機械兵が墜落する。
ネリクマは何事もなかったように歩き出す。
「……イレイダ…いるかな。」
再会
GENESIS外郭。
内部への別ルートを探すため、イレイダたちは一度外部区画へ出ていた。
そこで――
イレイダが足を止める。
「……ん?」
遠くから歩いてくる小柄な影。
結衣が見る。
「あの子……。」
イレイダの目が見開かれる。
「おい。」
少女も気づく。
「……あ。」
数秒の沈黙。
ネリクマが片手を上げた。
「イレイダだ!久しぶり。」
イレイダは呆れたような顔になる。
「ネリクマ。」
初対面ではない。
二人は以前から互いを知っている。
「お前、今までどこをほっつき歩いてたんだ。」
「まぁ、いろいろ。」
「相変わらず適当なヤツだな。」
ネリクマがGENESISを見る。
「で、これ何?」
「説明すると長いんだ。」
イレイダは隔壁を指す。
「ソウヤが中に閉じ込められた。」
ネリクマの表情が少し変わる。
「ソウヤが?」
「ああ。」
「……じゃあ壊す?」
「待て。」
即答だった。
「中に捕まってる能力者が大勢いる。施設そのものをぶっ壊すな。」
「えぇ〜面倒だなぁ。」
「頼むから加減してくれ。」
ネリクマは隔壁へ近づいた。
掌を当てる。
「これだけ?」
タジが慌てる。
「隔壁だけなら!周囲の生命維持系統に影響を出さなければ!」
「何かよく分からないけど…分かった。」
イレイダが怪訝な顔をする。
「本当に分かったか?」
「たぶん。」
「おい。」
ネリクマの指先が隔壁へ触れる。
strāgēs。
ピシッ――
巨大な隔壁。
その中央部分だけに亀裂が入る。
周囲には広がらない。
ネリクマが対象を絞っている。
バキ……バキバキ……!
そして。
ガラァン!!
人一人が通れる大きさだけ、隔壁が崩れ落ちた。
タジが目を丸くする。
「施設の他の部分には……影響なし。」
イレイダが笑う。
「相変わらず無茶苦茶だな。」
ネリクマは首を傾げる。
「褒めてる?」
「半分な。」
その時
カチッ。
世界から音が消えた。
崩れ落ちていた瓦礫が――
空中で静止する。
イレイダの表情が変わる。
「……この感じ。」
聞き覚えのある声。
「危ないですよぉ、イレイダ。」
イレイダが振り返る。
そこに立っていたのは――
小柄な少女。
特徴的なリボン。
そして能力を宿す右目。
アリス――寿 亜璃子。
「アリス!」
結衣も驚く。
アリスはイレイダへ近づく。
「まったく……。」
「少し目を離したら、また危ないことをしてるんだから。」
イレイダは苦笑する。
「悪かったな。」
アリスはネリクマを見る。
「……。」
ネリクマもアリスを見る。
「……。」
イレイダが二人の間を見る。
「すまんが、今は自己紹介してる場合ではないんだ。」
アリスは頷いた。
「ソウヤが中に?」
「ああ。」
アリスの表情が引き締まる。
「なら、行くしかないでしょ。」
停止していた時間が再び動く。
ガラガラガラッ!!
瓦礫が落下した。
アリスが僅かに右目を押さえる。
イレイダはそれを見逃さない。
「無理はするな。」
「それはイレイダにだけは言われたくないね。」
「……言うようになったな。」
地下
同時刻。
名取惣一。
千藤院刹那。
夜鳴鵺夢幻。
三人はさらに地下へ進んでいた。
黒い靄が濃くなる。
夢幻が足を止める。
「惣一さん。」
「ああ。」
「何かいる。」
刹那が静かに刀を抜く。
闇の向こう。
ズル……。
何者かが動く。
惣一が前へ出た。
「ここから先は――」
三人の空気が変わる。
「我々の戦いだ。」
GENESIS・中央制御区画
ソウヤは最後の機械兵を殴り倒した。
「はぁ……はぁ……。」
暗闇にいた人影は、まだ動かない。
「これで終わりか?」
「いや。」
人影が答える。
「確認は済んだ。」
「何の確認だ。」
「お前自身と――」
一拍。
「レイの状態だ。」
ソウヤの表情が凍る。
「……なんで、その名前を知ってる。」
レイも沈黙する。
人影が一歩だけ前へ出る。
だが、まだ顔は見えない。
「知っているとも。」
「私は――」
その瞬間。
バギィィィン!!
後方の隔壁が破壊された。
「ソウヤ!」
イレイダの声。
「イレイダ!」
続いて結衣、タジ、千太。
そして――
アリス。
ネリクマ。
ソウヤが目を丸くする。
「アリス!?」
さらにネリクマを見る。
「ネリクマまで!?」
ネリクマは軽く手を上げた。
「久しぶり。」
イレイダが刀を抜き、人影へ向ける。
「話は後だ。」
アリスがイレイダの横へ並ぶ。
ネリクマも前へ出る。
三人の能力反応が同時に高まる。
Physical attacker。
Space-time Operator。
そして――
strāgēs。
暗闇の人物が初めて一歩後退した。
「……なるほど。」
「予定外が二人増えたか。」
ソウヤが仲間たちの前へ立つ。
「もう俺一人じゃない。」
暗闇の人物が笑う。
「それでいい。」
「ならば――」
GENESIS全域に警報が鳴り響く。
第二段階、最終工程開始。
赤い光が施設全体を包み込む。
そして遥か海上。
間宮トオルがグランとの戦闘中――
その警報を聞いて笑った。
「始まりましたか。」
グランの赤い片目が鋭くなる。
「何がだ。」
間宮は答えた。
「――進化ですよ。」
それぞれの戦場が、再び一つの巨大な事件へ収束し始める。
第78話 完