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またも言葉を失うような事を質問され、瑠衣は思わず固まってしまう。
『え……? 今…………です……か?』
『うん、そうだよ』
事もなげに平然と言い放つ凛華が、とてつもなく恐ろしい女性に見えた。
困惑と動揺が瑠衣の心の中でせめぎ合う。
俯き加減で顔を伏せた後、開き直って顔を上げソファーから立ち上がると、羞恥心に襲われながらも、まずはTシャツを脱ぎ捨て、次にテンセル素材のソフトデニムを引き剥がした。
ブラとショーツだけになった瑠衣は、脚と腕を組みながら鋭い視線を投げてくる凛華の前に立った。
下着だけの姿になった瑠衣に、オーナーは追い討ちを掛けるように言葉を追加する。
『下着も脱ぐんだよ』
『!?』
濃茶の瞳が大きく見開かれると、凛華が更に畳み掛ける。
『脱げない? 娼婦の仕事は、男性とセックスする事。脱げないんだったら、お話にならないよ?』
当然の事ながら、瑠衣は初対面の人の前で全裸になった経験はない。
(これは、娼婦になるための洗礼か何か……?)
瑠衣が考え事をしながら黙ったまま立ち尽くしていると、凛華が容赦なく言葉を投げ放った。
『さっさと下着も脱げって言ってんの!』
その言い草に身体をビクリと震わせると、瑠衣はブラのストラップと背中のホックを外し、ショーツも辿々しく脱いで、床にそっと落とした。
一糸纏わぬ姿で再度凛華の前に立つと、女主人は満足気に彼女の身体に視線を這わせた。
『へぇ。いい身体してるじゃん……』