TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

一覧ページ

「ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」」のメインビジュアル

ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

10 - スーツをスマートに着こなした、絵になる彼の正体 -10-

♥

5

2024年06月16日

シェアするシェアする
報告する

「何が、いいんだ? はなさん」


蓮水さんがその女性に顔を向け、不思議そうに首を傾げると、


「ああ、この人は、名越なごや華さんと言って、私の家の手伝いをずっとしてもらっている人なんだ」


そう私に紹介をした。


「はじめまして、三ッ塚 鈴と言います。今日から、お車の運転手をさせてもらいますので、よろしくお願い致します」


頭を垂れて応えた私に、


「ええ、こちらこそ。ですが、お気をつけくださいましね。陽介様は、これで意外とたらしなところがありますから」


声をひそめて、含むようにも話した。


「……たらし、ですか?」一体何のことだろうと感じる。


「天然の人たらしですので、お気をつけを」


本気とも冗談ともつかないような口ぶりで、華さんから返されて、


「…はい」と、戸惑いつつ頷く。蓮水さんが”天然の人たらし”って、どういう意味なんだろうとぼんやりと思った……。


「それじゃあ、ガレージに行こうか? 」


華さんからカバンを受け取って、蓮水さんが先に立って歩き出して行く。


その背中に、「いってらっしゃいませ」と、声がかけられて、奥様が結局は出て来られなかったことに引っかかりを感じはしたけれど、何か事情があるのかもしれないと、理由を聞くのは憚られた。


車庫へ着いて、


「その車だ」


指を差された車の大きさに、驚きのあまりその場に棒立ちになった。


「こ、これって、なんていう車なんですか!?」


信じられないくらいのサイズ感に、唖然として口を開く。


「ベントレーだ。イギリスのメーカーの物で、私はこの車が好きなんだ」


「……ベントレー、ですか?」


聞いたこともない車種だと思う。


それにしても、このラグジュアリー感は……。なんていうか車まで、スケールがでっかくて……。


目の前にでんと鎮座する、銀色に輝く車体に圧倒されて、呆然と突っ立っていると、


「……そろそろ運転をお願いしてもいいかな? あまり会社へ行くのが遅くなってもだから」


と、キーが手渡されて、


「ああ、はい。すいません、すぐに出発させますので」


ドアを開けると、醸し出される高級車の雰囲気にビクビクと

しながら運転席へ乗り込んだ──。

ダンディー・ダーリン「年上の彼と、甘い恋を夢見て」

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

5

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚