俺は涼太に告白はしない。それが、俺の選ぶ道だった。
涼太が他の誰かと幸せそうにしている姿を、ただ見守ること。それが、俺が涼太にできる唯一のことだ。
社会的な立場やグループの絆がある中で、自分の気持ちをそのまま口にすることはできない。俺はその矛盾に苦しみながらも、涼太が幸せであればそれでいいと、自分を納得させた。
💙「ありがとう、涼太」
俺はその一言を、涼太が耳にすることなく呟いた。俺はもう涼太に何も伝えることはできないと理解した。
その夜、俺はベッドの中で目を閉じる。
涼太の笑顔が浮かぶ。だが、そんな笑顔が手を伸ばしても届かないことを感じる。
あの日から、自分の心の中で何かが壊れたような気がしていた。
💙「…っ、好きだよ、涼太……。」
それが俺の最後の言葉。涼太に届くことのない、心からの想い。
涼太が幸せなら、それでいい。それが、自分にできる唯一のこと。
そして、俺は静かに心を閉ざしていく。
涼太の笑顔を、いつまでも心の中で抱きしめて──。
完
コメント
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さいっこう。失恋系あんま読んだことないけどハマったよ〜 コメ遅くてごめんね🙏
ん? このまま諦めたってことなのかな??
今回も最高でした…🥹 しょっぴー辛いね…😿