※ご本人方には関係ないです
※口調おかしいです。エセ関西弁
※本人方は同性愛者ではございません。
《本編》
ut視点
なぁ、シッマ。
僕はお前のことが好きなんや。
好きだからこそこんなことするんやで。?笑
だから、もっと───…。
Not視点
青い夜空の中。
灰色の煙が風に流されていく。
その煙を辿ると、1人の男にたどり着いた。
その男は静かにタバコを吸い、静かに煙を吐く。
「大先生〜?」
「ん。」
彼は返事をするとタバコの火を消す。
「用がある言うてたやん。なんでこんな時間に呼んだん。」
「ぁー。」
「ほんまにしょうもないかもしれへんけど聞いてくれる。?」
彼の髪の間から普段隠れてる片方の目が見える。
その目はコネシマを捉えて離さないようにも見えた。
「おん。タバコ吸いながらでもええか?」
返事を待つ前に彼はタバコを吸い始める。
「んで、なんや話って」
タバコを咥えながら彼は問う。
「…俺、シッマのこと好きなんよ。」
「めっちゃ好きなんや。大好きなんや。」
「…ほぉ。」
「シッマは…僕のこと好きやない。?」
「……別に。どっちでもあらへん。」
「えぇ…鬱くん悲しいなぁ、笑」
ヘラヘラと笑う彼の笑みは悲しそうな笑みにも見えた。
「好きか嫌いか分からへん。」
「でも嫌いやない。」
「全く分からへんねん」
真顔で彼はそう言う。
「じゃあさ。」
「今から試してみようよ。」
そう言うと彼はコネシマに向き合って笑みを浮かべる。
「シッマが俺を追いかけたら、シッマは俺を死ぬほど愛しとる。」
「シッマが俺を見て泣いてくれたら俺のこと好き。」
「シッマが何も思わへんかったら、シッマは俺のことなんとも思っておらへん。」
ほんじゃ。いくで。
そう言って彼は宙へ身を投げる。
彼は手元にあった火のついていないタバコをただ落ちながら咥えた。
その目はただ何かをずっと待っているようだった。
kn視点
大先生が俺の目の前で落ちた。
俺はその場から動かなかった。
ただ下をぼうっと見て、
大先生が落ちるその時までじっと見ていた。
彼は意識がまだあるのか
かすかに口を動かしている。
俺を見る青い目は涙を流しながらどんどん暗くなっていく。
「…大先生。」
「俺の事好き言うとったやろ。?」
俺はそう呟きながら地面にいる彼に問いかける。
聞こえるはずもないのは知っとる。
「…俺、お前のこと好きなのかも嫌いなのかも分からへんねん。」
そう。俺は分からへん。
愛ってもんがなんなのかも分からへん。
「この…分からへん感情が愛してるっちゅーことなんかな。」
「だとしたら俺、大先生に対して最低な愛し方なのかもしれへんなぁ、笑」
そう言って彼はタバコを吸い、屋上から去っていく。
「ぁー。ペ神か。?」
「大先生が屋上から落ちてん。」
「ぁ、?足滑らせてん。」
「今すぐ下来てくれへん。?それか俺が連れて行こうか。?」
そう余裕を持ちながら彼の所へと向かう。
ut視点
お前は…僕を愛してるんか、?
追いかけもせぇへん、泣きもせぇへん、何もしない。
嫌いっちゅーことか。?
いや。そーじゃない。
お前、落ちた俺を見て笑っとったなぁ、
シッマぁ、もっと俺を見て。
俺を見て泣いてもええ。笑ってもええ、
ただ俺を見て。僕を見て。
それだけで僕はお前に堕ちるんや、
終わり。
愛に狂った彼と
愛で狂った彼。
コメント
1件
わぉ、めっちゃ好き。最後の「愛に狂った彼と 愛で狂った彼。」なんか心にきた。好きすぎてなんか一周回って冷静になった