テラーノベル
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#ミステリー
#溺愛
#ケンカップル
#腹黒
どんなに嫌な事があっても、仕事の日はやってくるもので…
私はその日もコンシェルジュルームに出勤していた。
はぁ…
出るのは深いため息ばかりである。
どうしてあの男はあぁなのだろうか…?
一生懸命過去のトラウマを克服し、少しだけでも変わってくれたと思っていた。
なのに…
エルメスのバーキン?
GUCCIの腕時計?
馬鹿にしないでよ!
そんな事を考えていると、仕事用の携帯に天羽オーナーから電話がかかった。
数秒悩み、しかし、仕事を放り出す訳にはいかないので電話を取った。
「はい、コンシェルジュ琴宮です。」
『あぁ、琴宮か。
その、だ、だ、大丈夫か…?』
「は…?
と申しますと…?」
『いや、この間は、お、お、俺が悪かった…ような気がする…
ご、ご、ご、ご…』
「ご?」
『ごめん…』
うーん、まぁね、謝って何でも許される訳じゃないけれど…
そういう態度なら…
「いえ、私も少し感情的になりましたので。」
私はとりあえずの言葉を言った。
『そうか、実はさ。
暇でDVD借りてきたんだ。
一緒に見ないか?』
「DVD…?
見てる途中に襲ったり…」
『しねーよ。』
天羽オーナーは呆れたようにやや低い声でそう言った。
どうしようか?と悩んだが…
反省しているようなので…
「いいですよ。」
『そ、そうか!
じゃ、15分後に待ってる。』
そう言って天羽オーナーは電話を切った。
私は鏡で身だしなみが整っている事を確認すると、オープンロイヤルスイートに向かった。
しかし、一体どんなDVDを見るのだろうか?
私も映画は好きでよく見ている。
今は映画館よりも、Hu◯uなどの動画配信サービスに頼りっきりだが。
そんな事を考えていると、オープンロイヤルスイートに着いた。
中に入ると、天羽オーナーがソファに座っていた。
「おぉ、琴宮!」
「何のDVDを見るんですか?」
私。
「えーと、『ミステリーは恋の始まり』『千子の呪い』の2つだな。」
天羽オーナーはDVDの題名を読み上げる。
どうやら、ミステリーモノと、ホラーモノらしい。
まぁ、悪くは無いチョイスだ。
「さぁ、見るぞ!」
何が楽しいのか、天羽オーナーは張り切っている。
天羽オーナーがソファを立って、DVDを準備している時、ソファの上にある雑誌があった。
何々?
『モテ男のデートテクニック!』?
それで…
DVD…?
これってデートなの???
うーん…
まぁ、エルメスのバーキンで釣るよりは、少しだけまともかもしれない。
でも、ホテル王が、モテ本見てるなんて…
私は心の中で苦笑いした。
「始まるぞ!」
「はいはい。」
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