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前回の続きです
⚠誤字、日本語が変でも許してください
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9⁄1
夏休みが終わった
今日は私の誕生日、、
この町で最後の誕生日
5:14
空はまだちょっと暗く、オレンジ色のわたあめがちらほら見える
「ふぁぁ、、ねむ、」
私も、もう15歳。
お引越しするなら、中2の時が良かったな。
ボサボサな髪の毛を弄りながら階段を下りた
哀しみと楽しみを乗せた優しい風が、ひゅー、と吹く
「おはよ、、、」
まだ寝ぼけている状態で発した声は、聞き取りにくい
「おはよう。お誕生日おめでとう。今日はかえでの好きな炊きごみご飯よ。」
テーブルから暖かく、愛情の籠った匂いが、頬を撫でる
「顔洗ってくる、、、」
ゆっくり方向転換し、洗面所へ向かう
少し湿った空間の中でで、顔を洗う
眠気を覚ます水はまだ、生ぬるかった
シャコシャコ、、
洗面所に歯を磨く音が響く
頭の中では、あの時、ぶつかってしまった男の人がチラついている
「ガラガラガラ、、ペッ」
不安と眠気を、泡と一緒に吐き出した
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「いただきます」
お母さんの作ってくれた炊きごみご飯は、オレンジ色空を連想させた。
「美味しい」
そう呟いて、手を進めた
「ほんと、楓は炊きごみご飯が好きねぇ」
お母さんがにっこり笑いながら言った。
私もお母さんにお返しするように、フッと笑った
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「行ってきます」
私はそう言って戸を開けた
セミがミンミン鳴いている
「っ、、!」
私は何故か涙を流していた
「嫌だなぁ、、ここから離れるの、、」
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学校
3-Bの教室の戸を開ける
カラカラカラ
「パンっ!」
「えっ」
火薬臭い空気、足元にはキラキラした色んな色の紙、クラッカーのようなものを持っているみんな
すると、みんなが一斉に
「お誕生日おめでとうー!!」
私はすぐに状況を理解できなかった
状況を理解するよりも早く、涙が溢れていた
私は花をすすりながら
「う、うん!、ありがとう、、!!」
と言葉をつまらせながら言った
、、この誕生日が、私の生涯で1番幸せな誕生日になったと思う。
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9⁄2 10:35
「みんな、、!今までありがとうございました、、!」
これが最後の「ありがとう」
涙が止まらない
笑顔を壊さないように泣くのも、意外と難しいものなんだね、、
「今までありがとう!」
「また会えたら!」
「また今度遊ぼうねー!」
「俺達のこと忘れるなよー!」
クラスの色々なところから飛びかう別れの言葉
その言葉の一つ一つが、不安を解してくれた
今日は準備をしなくちゃいけないから、早退する
、、、まだ、ここに居たい
叶うことなら、ずっと、ここに居たい、、、
そんな叶わぬ願いを心で繰り返しながら、教室を出た。
1人涙を流して歩く廊下は、早くも懐かしく、そして、とても静かだ。
だけど、、
「楓っ!!!」
「えっ、、?!」
思わずびっくりして、涙が引っ込んでしまった
ゆっくり、後ろをむくと
「楓、、今まで、ありがとうね。」
親友の亜紀(あき)が涙をためて言った
「亜紀、、」
また、涙がぽつぽつと、落ちてきた
亜紀の手には、色鮮やかな花束があった
「これ、、私から、、いや、3-Bからの、最後のプレゼント、、」
「えっ、、嘘、、ありがとう、、、!!」
涙で花束がぼやけてしまった、、
「ごめんね、、本当は教室で渡したかったんだけど、、。私がいざ渡すとなると、、やっぱりみんなの前に出れないからさ、、。」
亜紀は昔から、人と接するのが苦手だった
みんなの前に出ると、どうしても声が出なくなってしまう。
「亜紀、、」
「ごめんね、、ごめんね、、!最後のお別れが、こんな地味になっちゃったの、、」
亜紀の目にも、大粒の涙がたまっていた
「大丈夫だよ、、!嬉しい、、」
離れたくない、、ここから、、
でも、、
「ごめんね、、、親、、待たせちゃっているから、、もう行かなきゃ、、、、」
この言葉を言うのに、どれほど時間がかかったか、、、
「うん、、」
「ばいばい、、!楓、、、!大好きだよ、、、!」
亜紀が震える声で言ってくれた
「私もだよ、、!!!」
私は動かない足をやっとの思いで動かして、
昇降口へ向かった
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9⁄3 4:17
お引越しが終わった次の日
慣れない環境のせいで早起きをしてしまった
新しい景色が、まだ、馴染んでいない。
やっぱり、前の学校のこと、思い出しちゃうな。
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同日 8:10
私は今、新しい教室の前に立っている
クラスは、B組だ。
前の学校と同じクラス
胸がものすごくドキドキしていた
教室から聞こえる、担任の声
「────今日は転校生が来ます」
その一言で、クラスは一気に騒ぎ始めた
「それでは、入ってきてください────」
「はい」
ガララララ
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中途半端ですみません、、