テラーノベル
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信愛は一度深呼吸すると、話を本筋へ戻した。
「話を元に戻すね」
皆が静かに耳を傾ける中、信愛はゆっくりと言葉を続ける。
「私は佳苗と精神の共有をしかけた。
あの時、確実に佳苗の精神は
私の中へ入っていたと思うの
同時に私の精神も佳苗の中に入ってた」
銚子はその説明に納得したように頷く。
「だから佳苗ちゃんの
魂に刻まれた記憶を見たのよね?」
「うん! それで──」
話を続けようとした信愛を、茜が慌てて止めた。
「ちょっと待って!」
信愛が首を傾げる。
「なに?」
茜は申し訳なさそうに頭をかく。
「たびたびゴメンなんだけどさ
今お母さんが言った魂に刻まれた記憶って何?」
信愛は少し考えてから説明を始めた。
「一般的に記憶を司るのは脳って言われてるけどね?
いろんな研究が進んでいく中で脳以外にも臓器や細胞
ありとあらゆる物も記憶を司るって言われてるの」
その話を聞いたさくらが思い出したように声を上げる。
「あー! ソレ聞いたことある!
心臓を移植された人の頭の中に
身に覚えのない記憶が流れるってヤツ」
信愛は笑顔で頷いた。
「そうそれ!移植記憶とかって言われたりするヤツ」
そして続ける。
「そして魂も記憶を司ると言われてる」
茜は目を丸くした。
「魂ってやっぱ実際にあるんだね」
すると銚子が穏やかな口調で補足する。
「魂は存在するって主張する
海外の学者も居たりするのよ」
「うっそ!?」
茜は思わず声を上げた。
信愛は静かに続ける。
「人は死んだら体重が21g減るって言われてるの」
さくらが首を傾げる。
「なんで?」
茜は目を輝かせながら言った。
「あ!もしかしてそれが魂の重さ!?」
信愛は微笑みながら頷く。
「そう言われてる」
さくらは興味津々の様子で銚子と信愛を見比べた。
「なら信愛やお母さんも魂視えたりするの?」
銚子は苦笑しながら首を横に振る。
「ふふふ、さすがに魂までは視えないわ」
少し間を置いて、優しく微笑む。
「でもあるって信じた方が
夢があって良いじゃない?」
その言葉に、さくらも柔らかく笑った。
「あ、確かにそうですね」
コメント
1件
×××さん、第20話読みました!「魂に刻まれた記憶」の説明、すごく興味深かったです。移植記憶の話とか魂の重さ21g説とか、そういう研究をちゃんと下敷きにしてるのが信頼できるなと思いました。「あるって信じた方が夢があって良い」という銚子さんの言葉が、この作品のスタンスを表してて好きです。謎解きと知識のバランスが絶妙ですね!
明花永(あかな)
12
#普通
野々さくら
202
ドラゴン店長
30