テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
side.💛
店の用事でゴミ捨て場に来ていた時。
💚{岩本~!!}
💛『あ、あべさんっ!?』
急に現れる、俺の恩師。
💛『お仕事は…?』
💚{…まあ有給?}
💛『どういう…?』
💚{まぁ、いいの!!
俺は今日岩本と飲みに行きたくて、
此処に来たの!}
半年ぶりの再会。
その要件は、飲み会で。
そんなフワフワしてる感じも、阿部さんそのままで、安心する。
💛『…ちょっと待っててください。』
俺は辰哉に連絡を入れようとする。
「今日阿部さんと飲み会行っていい?
0時超える前に酔わずに帰ってくるから」
そう打ち終えた時、先に送られてきた、辰哉からのメッセージ。
「俺今日翔太とドライブ行ってきていい?
23時59分までに帰ってくるから!わら」
💛『…都合いいじゃん。笑』
俺は先程のメッセージを取り消し、
「いいよ、俺も阿部さんと
飲み会行ってくる。
0時超える前に酔わずに帰ってくるね。」
と入力して送信した。
既読がついたのを確認し、俺はスマホの電源を落とした。
💚{大丈夫そ?}
💛『はい。笑
俺も是非阿部さんと行きたいです。』
💚{じゃあ、予約とか俺がやるから。
現地集合ね。ばいばい、仕事頑張って}
💛『ありがとうございます!』
俺はそう言って、頭を下げた。
仕事終わり。
阿部さんから連絡が届く。
リンクとメッセージ。
「ここね、飲み屋。
俺先行っとくから、
仕事終わってからでいいよー」
俺は「ありがとうございます」と返信。
🧡〝なにー?またふっかさん?〟
簡単にスマホを覗こうとしてくる康二を前に、俺はスマホを上に上げる。
🧡〝ちょーっ、身長差使うなやー!〟
💛『見てくるからだろ笑』
🧡〝で?ふっかさんなん?〟
💛『ううん、
憧れの人?っていうか、恩人?』
🧡〝へぇ。難しい関係やな。笑〟
junp_Sn-Fk.
1,216
43
fura
9,810
💛『…今日康二も定時で上がろうぜ。
俺自分の仕事は終わらせたから、
手伝う。』
そういうと、康二の目の色が変わった。
🧡〝ほんま!?〟
💛『うん。いつも助けてもらってたから。』
🧡〝ありがとな~!〟
まぁこの後俺は、想像を超える仕事量で押しつぶされることになるのだが。
定時ギリギリで終わらせる。
💛『やっとおわった…。
お前、あれ何ヶ月分だよ笑』
🧡〝ゆーて2ヶ月やって!〟
💛『多いわバカ。笑』
🧡〝ありがとなぁ、俺も帰るわ。〟
💛『ん、お疲れ様。』
康二が去るのを見て、俺も足を動かす。
阿部さんと久しぶりに談話できるのが嬉しすぎて、足取りが軽くなった。
💚{岩本~!仕事お疲れー}
💛『お疲れ様です。笑』
💚{さぁ、飲も??}
💛『はい!』
0時までに酔わずに帰る、そう辰哉と約束したので、今日はノンアルで攻める。
💚{ノンアル…あれ、岩本酒弱いっけ?}
💛『あ、いや。』
💚{うは、笑
酔わない約束でも誰かとした?}
💛『…!』
図星だ。
ずっと阿部さんは、魔法使いのように、俺の隠し事を当ててくる。
それとも俺の顔に出やすいのか?
💚{…そっかぁ笑
誰?}
💛『…大事な人、ですかね。』
わざと恋人という文字は使わない。
大事な人。
その4文字に、阿部さんは驚いたような顔をした後、目を伏せる。
💚{…どんな人?}
💛『えーと、誰よりも傘が…似合う、人?』
出会った日を思い出す。
傘を持っていた彼は、俺にとっての希望の光だった。
💚{んは、笑
なにそれ、笑笑
…あとは?}
💛『知らない人にも、友人にも優しい、
言い方悪いかもですけど…お人好し。』
出会ったあの地域は、治安が悪い。
その上で見ず知らずの俺を助けてくれた、辰哉。
💚{お人好し、ねぇ。
岩本も人に言えないけど。笑
…あとは?}
💛『遠くにいるはずなのに、近いんです。』
💚{…?}
💛『星みたいに。
背伸びをすれば手が届きそうなのに、
絶対に届かない。』
店員と客だったはずなのに、いつか名前呼びするほど、距離は近くなっていて。
でも実際は、友人、
ー恋人、
そうは言えないほどの距離があった。
💚{…良かった。}
💛『え?』
💚{…今の岩本、
ちゃんと幸せなんだなって思って。}
少し酒の入った、阿部さんの一言。
💚{俺が裏社会から送り出したときは、
もっと弱かったのに。
護りたい者ができるくらい、
強くなったんだな、って。}
感傷的に話す阿部さんを見るのは久しぶりで。
俺はずっと言えなかったことを、吐き出した。
💛『阿部さんの…おかげです。』
💚{…?}
💛『言ってくれたじゃないですか、
“お前は運命を変えてくれるような人に、
もう一度出会える。
その人を命を賭けて守り抜け”って。』
ずっとずっと、俺の心の中心にあった言葉。
俺はもう確信している。
ーその人は、“辰哉”だということを。
💚{…覚えててくれたんだ。}
💛『もちろん。大切な言葉ですから。』
真っ直ぐにそう言うと、彼は目を細めた。
その真面目な顔の阿部さんは久しぶりだ。
でもすぐに、いつもの調子に戻った。
💚{…んはっ笑笑
岩本の惚気かぁ、レアだな笑}
惚気…。
惚気…!?
💛『〜っ、///
わっ、わすれてください!!』
顔周りがどんどん熱くなっていく。
💚{無理〜笑
…でも俺は嬉しいよ?
岩本が幸せな証拠だからさ。}
💛『…。』
黙って下を見つめていると、阿部さんが立って俺の肩を触る。
💚{…岩本。帰ろう?
飲んでないんでしょ?駅まで連れてってよ}
そうニヤッと笑う彼。
やっぱり阿部さんには敵わない。
💛『いいですよ…。』
俺は彼を連れて、駅前へ出かけた。
ー確かに、俺は今幸せ、なのかもしれない。
コメント
3件
うちも阿部ちゃんの名言覚えとこかな なんかすっごい救われそう
うわあああ第10話読んだよ〜〜!!😭💕💕 阿部さんとの再会シーン、もう最初から胸熱すぎた…!「大事な人」って表現にした岩本さんの意図、すごく伝わってきたし、それに対して阿部さんが「良かった」って言ったところで涙腺崩壊しかけたよ…🥺✨ それにしても康二くんとの「2ヶ月分」の仕事量の押し付け合い?笑、ほんと仲良しで微笑ましい〜!そして辰哉くんとの「23時59分までに帰る」のやりとり、お互い様すぎて笑ったww 岩本さんが「星みたいに背伸びすれば手が届きそうで絶対に届かない」って表現、切なくて美しすぎる…💫 惚気られた阿部さんの反応も最高でした!次回も絶対読みます!!🌸