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758
#バイオハザード
#衝撃のラスト
山根利広
300
しらなみ
60
傲慢決闘編「武器への曖昧」
曖昧と理想空間。
戦いはさらに激しさを増していた。
傲慢は静かに息を整える。
「今使っている理想は三つ。」
「防御の理想。」
「攻撃の理想。」
「未来予知の理想。」
古流斬は頷く。
「他にも理想はあるんだろ?」
「ああ。」
「ある。」
「だが、今は同時に使える状況じゃない。」
「この三つだけで手一杯だ。」
古流斬は笑う。
「なるほど。」
「お前が成長するなら。」
「俺も成長するか。」
刀を見つめ、小さく呟く。
「昔、一度だけ試した。」
「失敗した技。」
傲慢が警戒する。
「また新技か。」
古流斬は刀へ静かに手を添えた。
「武器そのものに――」
「曖昧を付与する。」
刀身が揺らぐ。
存在しているのに、存在が曖昧になる。
斬撃の軌道。
間合い。
刃の位置。
そのすべてが認識しづらく変化していく。
古流斬は目を閉じる。
「……。」
「今なら。」
「できる気がする。」
数秒後。
刀身が完全に安定した。
古流斬は口角を上げる。
「できた。」
その瞬間だった。
古流斬が一歩踏み込む。
傲慢は未来予知で動きを読む。
「そこだ。」
防御の理想を展開――
しかし。
「……っ!?」
一瞬だけ。
刃の位置が分からなくなった。
未来では防いでいたはずの斬撃が、現実では僅かに軌道をずらしていた。
ズバッ――。
傲慢の肩に一本の浅い傷が走る。
傲慢は後ろへ跳び、驚いた表情を浮かべる。
「防御が……遅れた。」
古流斬は刀を肩に担ぐ。
「武器自体を曖昧にした。」
「お前の未来予知は読めても、曖昧になった刃の認識までは補正しきれない。」
傲慢は傷口を見ながら笑う。
「はは……。」
「また厄介な技を完成させたな。」
古流斬も笑い返す。
「お前が成長したからな。」
「俺も負けてられねぇ。」
傲慢は剣を構え直し、不敵に笑った。
「やはり、お前との戦いは最高だ。」
「互いに戦うたび、昨日より強くなる。」
二人は再び構える。
最強同士の決闘は、互いを限界のさらに先へ押し上げ続けていた。
コメント
1件
おお、これは痺れる……! 未来予知を封じるために「武器そのものを曖昧にする」って発想、めっちゃ解像度高いわ。読めるけど防げない、って対策が理に適ってて好き。「お前が成長するなら俺も成長する」って互いに高め合う関係も良いね。次どうなるか気になる〜!