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初めて、あの人を見た時、まるで王様みたいな人だと思った。
すらりとした長身、長い脚、細身ながらもしっかりと筋肉のついた体躯、そこに乗った小顔。
誌面を飾る外国のモデルにも引けを取らない美しさを誇りながら、母国を象徴するような黒髪が艶やかに太陽光を反射する。
目を引く容姿だ。けれど、それだけじゃない。
あの人を語るのに、それだけでは決して足りない。
「……、ふ」
電気の灯りの眩しさに目を閉じれば、比例するように、鮮明な映像が蘇ってくる。
色が濃くなればなる程に、実際の視界が涙で曖昧になってゆく。
刻一刻と、思い知らされる。
忘れていたはずの存在が、少しも失せてはいなかったことを。
嗚呼、
止めていた時間が、
巻き戻る。
私を嘲笑うように、
巻き戻る。
天羽八尋は、有名だった。
法学部に在籍してい**************
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