こんにちは!いるかです!
今回やっとバレンタイン当日です!!
ではどうぞ!
《注意 》
太中
主は初心者
地雷さんは回れ右!
ダダダダダダ
ドゴッ
ドーン
「これで全部か。」
任務つっても今回は簡単だったな。
ポケットのチョコは潰れないように異能で守ってたから大丈夫だな。
さて、戻ったら太宰にチョコ渡すか…
胃が痛くなってきた…結局昨日は楽しみだとか思いながら緊張して一睡も出来なかった。
ちゃんと渡せんのかな…いやいや、シミュレーションしたし、義理に見えるようにラッピングもある意味こだわった!やれることは全てしたし、大丈夫だろ!
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彼奴を探してポートマフィアのビルを歩き回っていると、すぐに見つかった。
あっ、太宰だ…よし、今から太宰にチョコを渡す。大丈夫だ。できる…はず。
うるさい心臓を落ち着かせ、できるだけ平常心を保って話しかけた。
「よう!太宰!」
「げっ、何だと思ったら蛞蝓じゃないか。」
「あ”ぁ!?んだとくそ鯖!」
「あーあーうるさい。真っ昼間にそんな騒がないでくれる?」
「誰のせいだと…」
そうだ。今の俺には太宰に重要な用があった。
「お、おい太宰…」
「なんだい?」
「あ、あのな…その…えっと…」
チョコ渡すのってこんな緊張すんのか!?やべえ、舌が上手く回んねぇ。
「あ~っと…」
こんな状況でチョコ渡してもさりげなくねぇだろ!あ~どうしよう。
「何なんだい?用がないならもう行くけど。」
「ち、ちょっと待ってくれ!、その…いや、な、何でもねぇ。引き止めて悪かったな。」
「ふぅ~ん?まぁいいけど。じゃあもう行くよ。私は中也と違って忙しのだよ。」
太宰の背が遠のいていく。
あ~くそ!結局渡せなかった。どうすっかなぁ…後で渡しても怪しまれるよな。彼奴のことだ。すぐに本命だとバレる。
「はぁ…。もういいや、弁当食うか。」
一人になりたくて、ビルの屋上に向かっ た。
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姐さんが毎日チョコ作りを教える傍ら、覚えておいて損はないからと料理を教えてくれたおかげで昨日から弁当も作れるようになった。
昨日は自作の弁当に浮かれていたが、今日はそんな気になれない。憂鬱な気持ちのまま箸をうごかす。
バンッ
「ちゅーや!」
突然、勢いよく扉が開いたと思ったら今一番会いたくないと思っていた人物が目の前に現れた。
「だ、太宰!?どうしてここに…つかそのバカでかい紙袋何なんだよ。」
「ふっふっふ…よくぞ聞いてくれた!この紙袋の中身はねぇ、全てチョコなのだよ!」
「…は?」
「中也知らないの?今日はバレンタインだよ?」
そうか…確かにそうだな…此奴は無駄に顔がいいからな。さぞかしモテるだろうよ。きっと太宰にチョコを渡した奴らは可愛らしくて、俺よりも料理が上手い女なんだろうな…。
俺は、6日頑張ったとはいえ、まだ料理は初心者だ。可愛さのかけらもないし、しかも男。こんなの…勝ち目なんかねぇよ…。
やべぇ、上手く言葉が出てこねぇ。なんて言えばいいんだ?口が震えて…目頭が熱い。
「…中也?」
黙って俯く俺を不審に思ったのか太宰が顔をのぞき込もうとしてくる。が、俺はそれを突き飛ばして逃げた。
「中也!」
彼奴に泣き顔なんか見せたくねぇ…。
見せたら一生バカにされるだろうな。
負け惜しみ中也~なんか言って…
いや、それどころか俺の気持ちもバレちまうかも知れねぇし
彼奴にはもっとお似合いの女がいるだろ
「はっ…」
逃げる自分の弱さに自虐気味に笑う。
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気がついたら家にいた。丁度いい。ここには俺以外誰もいねぇ。
結局渡せなかった。協力してくれた姐さんにも申し訳ねぇ。
「…頑張ったんだがな…」
ぽつりとつぶやくと、視界がぼやけた。
「あれ…」
泣いていた。そう気づくと、止めどなく涙が溢れて止まらなかった。
これで第3話は終了です!
いや悲し。ほんとは甘酸っぱ太中にしようと思ってたのにこれじゃ苦々太中じゃん…どこで間違えた?
でも!第4話こそは甘酸っぱ太中になるはず…!
ということでさようなら~
コメント
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続き楽しみです!