TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

相良の兄貴生誕

兄貴の死亡時期は28歳とさせていただいています。

相良の兄貴の過去捏造が含まれます

相手の呼び方がコロコロかわります。



《相良生誕(相良視点)》




俺を包んでいた光が散っていくと遠い昔に見た記憶のある茶色にくすんだ天井と赤んぼらしいふっくらとした手が目に入る。

どうやらベビーベッドに寝かされているような歳まで戻されちまったみてぇだな。



(マジかよ…28歳の極道が中身の赤んぼ爆誕してんのかよ。自分のことながらやるせねぇ…)



『ケッ』


女「?!あっ!颯誠さん起きたのね!

母様ですよ〜💕

私たちの可愛い天使…///あなたっ見てっ!

貴方に似たとっても綺麗な色の目よ…💕」


男「んぁっ?………んあぁそうだねっ!

君に似てとっても綺麗なクリーム色の髪っ

可愛い僕たちの天使だっ💕」



(お”ぉ”ぉ”ぅ”え”っ!!なんだ今の気色悪い声っ!!聞き覚えがありすぎて虫唾が走るっ!)




その声が聞こえた方を見るとまだ20代そこらの昔の母様…女が心底嬉しそうな顔でベビーベッドの上から見下ろしていた。

女に呼ばれた男はめんどくさそうにこっちを一瞥した後、端正な顔に熟練された笑顔を貼り付けキスを投げた。


(その口もぎ取って投げてやろうか…)



過去のことなんざ忘れてたがこの2人の顔を見てはっきりとこれからの流れを思い出した。


男は女を捨てて俺を売り飛ばそうとする。人身売買は止めたが、男が去った女は自ら命を絶って、俺は悪質な孤児院送りだ。

まぁ、ありきたりな不幸な人生だろ。そのおかげで俺はぐれてなんの迷いもなく京極組に入れたわけだしな…


(だがなぁ…)


俺は今はまだ幸せそうに笑っている女と

今もまだ気味の悪い笑顔を張り付けて女から全てを貪ってやろうとしている男の顔を見る。


(あの時は何が何だかわからんかったが、全部知ってる俺からすると、胸糞悪りぃもんだな…)



と俺は赤んぼながら頭をかく、届かないが…自分が赤んぼだと再認識させられるぜ…だが…


(今の俺はそんな奴らを何度も見て、粛清してきた極道だ。たとえ赤んぼでも、やりようはある…)

そう思った瞬間俺の顔は醜悪に歪む。赤んぼだからか感情が顔に出やすいんだなぁ…



『ケーケッケッケッケッ!』


女『あら///笑ってる!私たちの幸せが

この子にも伝わってるのかしら…//』


男「ん…?そっ…そうだねっ!

(赤子らしからぬ醜悪な顔に見えるがな…

まぁ顔の作りはまだガキだが悪くない、

このまま行きゃあそういう趣味の親父共に…)」





俺は男の顔に浮かんだ一瞬の醜悪な顔を見逃さなかった。今にその顔が恐怖と絶望に変わるだろうぜ…

まず今の状況を思い返してみると


女は有名な医者と政治家の娘だった。厳しくも豊かに育ってきた、いわゆるプライドの高ぇ箱入りのお嬢様だ。

家の中のものを見ても几帳面にものが並べられていて清潔。


だがそんなやつは現実を忘れさせて甘い夢を見せてくれるホストによくハマる。


女は若さゆえの間違いでホストにハマって、金の使い方と荒さに家を追い出された。まだ女はそのホストと一緒に家に帰れると希望を持ってるらしいが。


そんでそのホストこそ、この男なんだが、新手の結婚詐欺師でもある。女の家と金目当てで結婚してはいるが、他のところにも女や子供は作ってたはずだ。


ギャンブルに酒にタバコに女、金を食い潰しまくって裏の金融に借金もしてたが、親が残した借金だと女を騙して全てを払わせてる外道。


だがそれがバレないほど面の皮が厚い。


さーて…どうして俺がここまで知ってるかというと、子供の俺の前でこの男も女もおんなじようなことを狂ったように何度も言っていたからだ。

今見ても大体そんな感じだろうとも思うから納得してる。


何年経っても覚えてるもんだな…そんなことを思いながらこの状況を踏まえて俺はあのホストへの粛清を念入りに準備することにした。

赤んぼが下手なことしたら痛い目見るのはこっちだからなぁ




準備を始めて5ヶ月、ついにその時が来た


今は女が料理をしていて俺は爆睡した男と一緒にベッドの中だ。男はよくこうやって俺との仲睦まじい様を女に見せて《この2人のために頑張らなきゃ》なんていうそんな母性をくすぐる行為をする。

それが今では仇となったがな


俺はモゾモゾと布団から這い出て目的のものの調達に急ぐ。それはベッドの足元近くの棚に置かれた当時の電話、今で言う固定電話だ。


(おんもっ!!)


それを赤んぼの手で頑張って持ち上げ、ベッドの中で何度も見たボタンを押す。最後に電話のマークを押してプルルッという戦争の火種を鳴らす。


メスの声《はいは〜い💕⚪︎ーたん!(男の名前)

待ってたんだよ〜??💕》



その電話に出たのは若い発情したメスの声。

男は女の家を開ける時間を常に聞く。女は自分を心配してると勘違いして、几帳面な性格も仇となって性格にそれを教えてるんだ。

それを利用して男は女が家から出る少し前に俺たちの仲よしを演じベッドに寝る。俺は真顔でなんなら口を近づける男にはビンタを喰らわせるがそれもあの女には愛おしいみてぇだ。


女がいなくなった後は俺を放って電話で何人もの他の女に夜のお誘いやもっと店に来てなどの電話をかけまくる。まぁ何人も覚えられないようでいつもその女の名前と番号の書かれたメモを開いて電話してたが。


それを俺がみてるとも知らずに…本当バカだよなぁww


夜のお誘いが相手に受け入れられた時には俺を押し入れに隠してこのベッドでヤる。だからメスの声も何度か聞いた。こいつは男に本気で惚れているらしく結婚したいなどの言葉が聞こえれば大体こいつだ。


その想いを今回は利用させてもらう。



『まんま〜っ??まんまっ!!きゃっきゃっ!!』





メス《……………はぁ?》




おぉ怖っ さっきの声から打って変わって低く腹の底から出たような声が受話器越しに聞こえる



メス《ねぇ何今の声…赤ちゃんだよね?

なんでガキが電話かけてくんの?

⚪︎ーたん違うよね?!なんか言ってよ!


女は私だけって言ったよね?!

姉妹もいないんでしょ?!

もしかして…?!おいっ!!

ガキで自分の方が⚪︎ーたんに愛されてる

って言いテェのか!!なんか言えよ!!

この雌猫がぁぁ!!》



といい具合に半狂乱になってくれた。俺は計画通りとニヤつきながら次の作戦を進める。



『ひっく、あっ、うっ

うあ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ん”っ!!』


女「?!あらあら颯誠さんどうしたの💦?

よしよし、颯誠さんがこんなに泣くなんて…

ん?なんで受話器がこんなところに…」



女は俺の泣き声を聞いてキッチンから来て俺を抱き上げる。その時俺が落とした受話器を見つけてそれに耳を当てた。



メス《出てきやがったなこの雌猫っ!!》


女「きゃあっ!!」


男「お”ぇっ”!!?イッテェ…んだよ…っ

どうしたんだよ(他の女の名前)ちゃん…


…んぁれ?」


メスの声を聞いた女は受話器をベッドに投げる

それが男の腹にクリティカルヒット。男は機嫌の悪そうに起きたかと思えば2人の女とはまた違う女の名前を言った。これは予想外だったなぁ



女「ねぇそれ誰なの…?その電話の人?!

あなたっどういうことなの?!」


メス《は?!私じゃないし

あんたでもないの?!それにあなたって!!

ガキもいるし…もうゆるせないっ!!

そこに⚪︎ーたんもいるんだよね?!

今すぐそっち行ってやる!!!》ブチっ



男「ヤベッ……あぁごめんっちょっと仕事の夢見ててちょっと姫の名前を読んじゃったみたい…

ごめん君を傷つける気はなかったんだ

俺には君だけだから…」



電話の声は聞こえなかったが、まぁここまで拗れてくれるとはな…男はボソッと呟いてから冷静に弁解に図ろうとしてるがその慌てっぷりは見ていてとてもスッキリするぜっ


女はプライドたけーから一番の女じゃなきゃ許せなくて一番男に貢いでるいい金蔓だ、絶対逃したくねぇんだよなぁ??



女「私あなたのために色々頑張ってるのにっ!

借金だって…あなたのためにっ!!」


男「ごめん…ごめんね…ありがとう」



女の半ば半狂乱で男に自分の辛さをぶつけて男はめんどくさそうな顔を女に見せないように女を抱きしめる。

まぁ間で押しつぶされてる俺は下から見えてるんだがな…




そんなのが20分程度続いた後けたたましくドアを殴る音と先ほどのメスの怒号が聞こえる。

それと同時くらいに時計の鐘がかすかになる音が聞こえて女はビクッと肩を振るわせた。




男「チッ……ねぇ聞いて、俺は本当に浮気

してないんだ。姫の1人が勘違いしたんだね

俺が出るよ。解決してくるから待っててね

俺のたった1人の女王様…💕」


『お”ぇ”っ』


男「ふふっ王子もね!(んだこのガキ)」




そう言って男は玄関へと向かった。それを見ていた女は震えて俺を抱きしめながら涙をこぼす。




女「女王様って何よ…私はあなたの妻でしょ…」




この女も薄々気づいてんだ、男の面の皮には溺れたが、優秀な女だからなぁ。

その面の皮を剥がしてくれる人らがそろそろ来る頃だと思うんだが…


そう思ってる時ガチャだというドアの音共に男の声とメス…そして…




男「ちょっと君〜…何か勘違いして…え?」



メス「あんたさ、女や金貸しだけじゃなくて


ヤクザにも手出してたの?」




大園「よう兄ちゃん、俺は京極組の大園ってもんだ。こっちは舎弟の五十嵐。やっと会えたなぁ」


五十嵐「今まで借金女に支払わせて逃げてきた

男がどういう風の吹き回しだぁ?」



そこにはカタギが見れば骨の髄まで震え上がりそうなほどの禍々しい怒気を帯びた若かりし大園の兄貴と五十嵐のカシラが立っていた。

相良颯誠は京極の女王様

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

301

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚