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皇帝が隣国との会談で不在の中、責任者として上座に座っていたカイルは、その光景をただ呆然と見つめていた。
(……信じられない。あの権力に固執した老いた狐たちが、あんなにも怯え、そして従っている……)
視線の先には、窓から差し込む陽光を浴びて、輝く金髪をなびかせるソフィアの姿があった。 彼女が黒板に記した数字は、不正を許さぬ鋭い「刃」そのものに見えた。
(ソフィア。お前はただ美しいだけではなかったんだな。お前は、この国の澱んだ腐敗を、たった一人で切り裂く。気高く、あまりに有能な……眩しいほどの存在だ)
カイルは、自分でも驚くほど速くなる鼓動を感じ、胸を強く押さえた。
(見直した、なんて言葉じゃ足りない。……今までお前の真価に気づけなかったとは……どれほど愚かだったのか)