お前ラァ?
帰れって言ったよなァ?
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第7話 手を繋ごう
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猿山は、赤黒く染った鎌を握りしめていた。
その目にさっきまで出会った彼の姿がまるで嘘だったかのように。
トラゾー「ペイント!危ない!」
ペイント「え?」
トラゾーの声が聞こえた瞬間、猿山が、ペイントに向かって鎌を振り下ろしていた
天乃[!!]
鎌を振りかぶる瞬間、ペイントに天乃が憑依した。
ペイントの面影が失われ、天乃の面影が薄く見えるようになっていく
その様子に、羅酡男は手を止める
羅酡男「……?…!」
羅酡男が、なにかにきずいたのか手を止める
羅酡男「天乃……?」
猿山は、また左手を抑え、そのまま帰っていく。
……だが気を抜いた瞬間、斬られるのかのような雰囲気が漂う。
鎌を持っている手を必死に、片方の手で止めている
天乃は、羅酡男に少し安心したかのように笑顔を見せる
ペイント「……なんだったんだ?」
しにがみ「でも僕たちのこと殺そうとしてましたよね?!」
天乃「それからは俺が話すよ」
天乃はペイントに憑依したまま話す。
ペイントは、今は喋れないそうだ
天乃「俺の名前は天乃絵斗。元刑事で、君たちの別の世界線のペイントと思ってくれたっていい 」
天乃「……ああ!猿山のことが気になるならそのノートを見てもいいし、俺のノートが俺の席にあるから」
天乃「おれが伝えたいこと、猿山を嫌いにならないで欲しいんだ」
天乃「……あーと、どこから話そうかな。まず、猿山は本来の猿山じゃないって事かな?」
しにがみ「どういうことですか?」
天乃「猿山は鬼に操られているんだよ」
クロノア「鬼に?」
鬼といえば、酒呑童子と茨木童子の九条門で……?
トラゾー「それなら前、青の鍵で、歴史資料館に行った時、なんかあった様な……?」
天乃「……!それなら話が早い。この世界には、君たちのところではユメクイとハクジツ様の話があるだろ?それの逆パターンだよ」
トラゾー「逆パターン?」
天乃「ユメクイとハクジツ様が、ムゲン様の眷属であるように、祟り神にも、眷属がいるんだ。」
天乃「それが、猿の偶像、別名を呪いの偶像。」
天乃「少し変わるけど、この世界では、猿山家って結構有名で、50年以上の長い歴史があるんだ」
トラゾー「でもそんな長い歴史の中にどこかの家系と対立することもあるはずですよね」
天乃「嗚呼、そうだね、猿山家は泥水をすするようにしながらしぶとく生き残った。それが、他の家系をけがすことだったとしても。ね」
クロノア「だから猿山は呪わられたと?」
天乃は首を横に振る
天乃「いや違う。猿山が望んだんだよ」
しにがみ「望んだ?なんで?」
天乃「羅酡男は、猿山家の事が大層嫌いだった。まぁ、実の子供に強制的に勉強を強いられて、遊びもゲームも出来なかったんだから」
クロノア「だから、呪いの偶像にもう嫌だと願ったからって事ですか?」
天乃「さぁね?親の問題もあったそうだし、詳しいことは分からないよ。でも、羅酡男が何かを望んだ見返りとして……って感じかな」
天乃「これは、勝手な話だから無視してもいい。危険だしね」
天乃「でも、羅酡男を助けて欲しい。羅酡男はあんなやつじゃないから」
天乃はノートを指さし、言った
天乃「羅酡男が、どんな奴か、どんな事があったのか。知ることが出来るから。それで判断して欲しい。助けていいやつかダメな奴か」
天乃はペイントの憑依を外し、ペイントに自由が戻る
天乃(ペイント。6年の教室に、変な偶像と、学校のグランドの方に神社があるから。後で行ってみて)
コメント
2件
なんでこんな設定精密なのに♡少ないの?もっとあっていいでしょ!!!!!