※この物語はフィクションです。
実在の人物及び団体等とは一切関係ありません。
〈12話〉
そして、ウサギと私の唇が確かに触れ合った。
ちょん、と唇をくっつけたまま、ウサギが上目遣いで私を見て微笑む。
それからしっとりとした薄い唇が、私のカサついた唇を何度も 啄(ついば)んだ。
「すきだよ」
愛おしむような声は、私に向けて囁かれたものだった。
その声に滲んでいる別な感情には気づかないフリをして、私はうっとりと目を閉じる。
しっかりと唇を合わせると、ウサギの熱い舌が差し込まれる。
ウサギは私の口の中ぜんぶを味わうように舌を這わせ、顔の角度を変えて上顎をくすぐった。
ウサギに応えたくておずおずと舌を伸ばすと、あやすように舌の先を撫でられる。
「ン……っ」
吐息が零れて、背中が震える。
激しくはないのにすぐに息が上がってしまって、少しの間、唇の隙間で熱い吐*****************************
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