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???「雨花さん。ちゃんと寝てますね?」???「えぇえぇ寝てますとも寝てますとも」
ここは、橙の家。怪我が悪化した「紫雲雨花」は、「不山橙」に看護されている。
橙「もしかしてあなた死神組による『無法地帯』潜入撃破作戦に参加するつもりないですよね?」
雨花の周りには、作戦内容が記された紙や妖怪、天使による襲撃報告、発見時の様子の資料、組員の実力の数値などが書かれた図などがそこら中に散らばっていた。
橙「ダメですからね?あなたは今重傷中の重傷なんです。妖怪とやり合ったら……ましてや天使とやり合ったら雨花さんだって無事に済むか……!」
雨花「橙ちゃん。わたしでやるしかないの。前にも言ったでしょ?わたしは自分のことを正しいと信じ込んでるやつが大嫌いだって。」
「わたしはただそれだけだよ。」と雨花は淋しそうに笑う。
橙「…………じゃあ約束して下さい。絶対これ以上怪我しないでちゃんとここに帰ってくるって」
雨花「怪我しないでかぁ……難しいなぁ」
橙「雨花さん」
橙の目は真剣そのものだった。
雨花はふざけてる場合ではないと想った。
雨花「分かった。誓う。絶対無事に帰ってくるって。」
橙「……前言撤回は無しですよ?」
雨花「うん。分かった。」
二人は小さいような大きいような誓いを立てたのだった。
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橙「さてと、その作戦がいつ執行になるんですか?」
雨花「まだ決まってないみたいだよ〜結構綿密に立ててるみたい。でも、妖怪と天使が動く前にやるみたい」
橙が作ったおもゆを食べながら話す雨花。
橙「そんなの予想できるんですか?」
雨花「今までの傾向から予測するみたいだよ〜」
橙「……何かゆったりしてませんか?もっと真剣にやった方が良いんじゃ……?」
雨花「うーんその心配は必要ないかも?」
橙「どういうことです?」
雨花「いや、トップシークレットなんだよねぇ〜」
雨花の言っているトップシークレットとは何なのか?
橙「まぁ良いです。そのまま大人しくしてて下さいよ。次無茶したらあなたの四肢を妖術で固定しますから。ね?」
雨花に圧をかける橙。
雨花「ひぃ……はい」
ピンポーン
雨花「おっ海音ちゃんが来た〜!」
橙「もう……だから神通力をやたらと使わないで下さい」
橙が扉を開けると、「海音」が立っていた。
海音「ねぇ!?雨花大丈夫なの!?」
橙「雨花さんなら中にいらっしゃいますよ。どうぞ」
海音「雨花!!」
雨花「おぉ!海音ちゃん!」
海音「「おぉ!」じゃないよ!何してるの!?」
橙「そのことについては私がご説明させて頂きます」
海音「そうだったんだ………」
橙「全くこの反省して下さい!このバカ閻魔と来たら……」
雨花「あはは……すみません」
「では、」
橙「私は夕飯の準備をするので、雨花さん、何度も言いますが、無茶しないで下さいね?」
雨花「は、はい」
海音「あっ私も手伝う!」
橙の手伝いに海音は向かった。
橙「全くもう……」
海音「雨花はやっぱり雨花だね」
橙「どういうことです?」
海音「何かをする時、誰にも頼らず自分だけで何かしようとするところ。弱い人間みたいだなって想って。」
橙「…………あの人は、とても強い神様のようでとても弱い人間なんでしょうね」
雨花「ねぇ〜おっなか空いったよ〜」
雨花が二人を呼んでいる。
橙「あなたのせいで長話してるんです!!」
雨花「えぇ〜何だって?」
海音「今から作るから待ってて!」
こうして、徐々に美味しそうな匂いを漂わせて、その匂いに包まれながら、ひとときの平和を楽しんだのであった。