テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
「いや~昨日は疲れたな~」
茜が机に伏せてだいぶデカイ声で言う
だからかクラスメイトの視線が痛い
それに昨日大変だったのは9割お前のせいだがななど口が裂けても言えない事を思っていた
「そうだな」
なんて適当に話を流した
「なぁ~連君ってさ可愛いよな…」
「お前…」
「あぁ悪い悪い、大丈夫葵の初恋の相手は奪わないから☆」
「は?」
「え…違うの」
「違うはアホ俺が言いたいのは、そういうの本人の目の前で言うなよって」
「あぁね、いや~ついつい」
なんてふざけた顔をするもんだから
流石にイラっとしたと同時に
自分が誰かの事で怒るのはなんだか
変な感じがした。
下校時間俺は何故か病気にいた
別にプリントを届けに来たわけではない
今日からまた弟に届けてもらうらしいからだ
なら何でいるかってそれは…
昼休み
「なぁ~葵お前って水族館とかって興味ある?」
「は?、何で?」
「いや~な今日母さんが福引きでチケット当たったらしいだがその日は仕事らしくて
俺も部活あるしででも捨てるのはもったいないから」
「…………チケットって何枚だ?」
「2枚…………は!」
このアホの顔が急に悪魔の顔になった様な気がした
「何だよ」
「このチケットあげる」
「は!?、俺要るなんて言ってない」
「ふっ…察せよ葵君これで連君とデートにでも行ってこい。」
「は?」
「照れるなよ、可愛いな~」
危ない危ない一瞬こいつの顔面を殴ろうとしていた。
いや、もう殴るか
なんて殺意を込めながら思っていたら
それを察したアホクソ野郎はそそくさと
目の前から消えた。
「あいつ…覚えとけよ」
でもあいつはあいつなりに
俺の事を思っての事なんだろう…多分
「…ダメもとで聞いてみるか」
そして現在に至る
俺はすんなりと連の病室まで移動した
ドアを開けると
いつもどうり本を読んでいた
やっぱり何度見ても死にそうな顔をしていた
そんな事を思っていると
連は俺の存在に気づいた
「あ…葵君、どうしたの?今日からプリントは弟が届けてくれるはずだけど」
「そうだな」
こいつを水族館に誘うなんて
そもそも自分から誘ったことなんて無いから何て言えば良いのか分からなくて
内心焦っていると
「座る?」
と、連が提案してくれた
「あぁ」
なんて愛想の無い返事をした
だが、連は笑ってた
本当にこいつの感情はよく分からない
「なぁ、連」
俺が喋ったのは連が提案してくれた
3分後だった
「何?」
優しく連は返事をした
「その…次の休み出来れば一瞬に水族館に行かないか?」
顔が熱い照れているのかなんて思うし
顔が上げれない
連の返事を待っていると
「良いの?」
と、聞いてきた
「え…あ、あぁ」
なんて思っていた言葉じゃなくて
少し焦った返事をした
すると連は目を輝かせて楽しそうな
笑顔を見せてくれた
あぁ、そうだその顔が俺は見たかった
なんて1人で思っていたら
「行きたい、俺
でも、看護師さんに聞かないといけないから明日返事しても良い?」
「あぁ、待ってる」
「ありがとう」
そのときの連のは今まで見てきたどんな人よりもキラキラと輝いていた。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!