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藤澤side
胸を高鳴らせながら、靴箱まで向かう。
あくまで勉強を教えてもらうだけ。遊びに行くんじゃない。
何度も自分に言い聞かせながら校門のそばに立つ。
阿「ごめーん!先生に呼ばれちゃって。遅くなったね」
「いやいやそんな笑こっちこそありがとね」
担任の話とか、授業のこととか、長野でのこととか、他愛もない話をしながら阿部君の家を目指す。
するとアパートを少し上り、プレートの掛かった部屋の前で止まった。
阿「ここ、うち」
中に入ると、僕が知ってるような、たくさん使われた跡があるような部屋じゃなくて、きちんと整理整頓された、阿部君らしい部屋があった。
阿「ここ座ってて。お茶持ってくるから」
こぢんまりとした机に案内されて、勉強道具を取り出す。
1人なのにすごいな。お客さん来てもしっかり対応できるし。僕も独り暮らしだけど、生活するために最低限のものしかない。
阿部side
コップを2つ出して、お茶を注ぎながらリビングの方をチラッと見る。
初めて飼った猫みたいにキョロキョロして、ちょっとカワイイなと思ってしまう。
………男子に対して?
「なるべく遅くならないようにはするから。心配しないで」
藤「別に待ってる人もいないし、全然いいのに。ありがと」
ふわっと笑う藤澤君は、なんかウサギみたいだなと感じた。
「さーて取りかかろうか」
藤「……これってさっきのと一緒じゃないの?」
「あーこれは~~が~~になるから…」
藤「あっ、こう?」
答えが分かった瞬間、顔が綻ぶ。綻ぶ
「そう!………結構進んだじゃん!」
藤「ありがと~笑…ちょっと先まで予習してもいい?」
「全然いいよ!俺もこの後やろうとしてたし」
という感じでどんどん進み、時間なんて気にしていなかった。
藤「んな…ふにゃ#…@?&※j」
藤澤君がうつらうつらしてきた所で、時間が経ってた事に気付いた。
「藤澤くーん…かっ帰らないで大丈夫?」
藤「んー」
「マジでごめん…忘れてた。あの…送るからさっ片付けない?」
藤「zzz…」
やっべー…寝ちゃったよ。取りあえず起きるまで動かせないよな。
藤澤君のペンケースとノートやらなんやらを鞄にしまい、テキトーに布団を選んで掛けてあげる。
こうやって見たら、カワイイ顔してる事に改めて気づく。
いつもはちゃんと髪をセットしてきてるんだろうけど、今は時間が経ってだいぶ無造作になっている。
俺だって藤澤君に憧れてた。人に見せる笑顔がすごく好きだ。
俺は…目黒や照と出会うまでは、ずっと孤立してた。勉強しかしてこなくて、笑う時は問題が解けた時くらいだった。
中学に上がって、そんな感じだった所に目黒や照が話しかけてくれた。
だから、自然にああいう笑顔ができる藤澤君が好きだった。気づけば視線で追ってて、笑う瞬間を待ってた。
「好きだな…」
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展開おっっっそ…
コメント
1件
ヤバ誤字ってる…無理に漢字使ったからや…