テラーノベル
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『信じるな。組織にも裏切り者がいる。』
見覚えのないスマートフォン。
送り主も分からない。
俺は部屋のカーテンを閉めた。
玄関の鍵を確認する。
窓も閉まっている。
それでも落ち着かない。
誰かが見ている気がする。
黒いスマートフォンを手に取る。
他にメッセージはない。
電話帳も。
写真も。
何も入っていなかった。
ただ一つ。
画面の下に通知が表示された。
**『三分後に着信があります』**
「……は?」
思わず声が漏れる。
三分後?
誰からだ。
時計を見る。
午後十時二十七分。
部屋の中は静まり返っている。
一分。
二分。
そして三分後。
着信音が鳴った。
知らない番号。
俺は数秒迷ってから通話ボタンを押す。
「……もしもし」
返事はない。
聞こえるのは小さなノイズだけ。
やがて、低い女性の声がした。
「神谷悠真さんですね」
息が止まりそうになる。
俺の名前。
「時間がありません」
落ち着いた声だった。
若そうにも聞こえる。
年齢は分からない。
「あなたは監視されています」
「そんなの知ってる!」
思わず声を荒げた。
女性は少しだけ黙った。
「知っているのは一部だけです」
その一言で、俺は言葉を失う。
「あなたに渡されたスマートフォンは全部で三台あります」
「……三台?」
「一台は組織が回収しました」
あの消えたスマホだ。
「一台は、今あなたが持っています」
黒いスマホ。
じゃあ、もう一台は?
俺が聞こうとした瞬間。
女性が先に言った。
「最後の一台を見つけた時、あなたは真実を知ります」
ブツッ。
通話が切れた。
「待って!」
かけ直す。
『この番号は現在使われておりません』
2,153
#狂愛
柏木さくら
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#ホラー
天野 夢縁
359
#タイムリープ
卵焼き
222
機械音声だけが流れる。
俺は黒いスマホを見つめた。
何なんだ。
誰なんだ。
その時。
今度は自分のスマホが震えた。
例のアカウントだった。
【明日の案件を通知します】
本文は短かった。
【参加者番号42と行動してください】
心臓が跳ねる。
42番。
帽子の女の子。
初めてだ。
他の参加者と一緒の指示なんて。
さらに通知が届く。
【違反した場合】
【両名とも処分対象】
俺は画面を見つめたまま動けなかった。
これは監視なのか。
それとも…
試されているのか。
(第二十二話へ続く)
コメント
1件
第21話、めちゃくちゃ引き込まれました……!「三分後に着信があります」って、あのカウントダウンだけで心臓バクバクでした。女性の声が落ち着いてるからこそ不気味で、3台目のスマホと真実への伏線がすごく気になります。最後の「42番と行動」の指示で一気に緊張が走って、続きが待ちきれないです。るしゅさんのサスペンス、毎回巧みですね。