歩けるようになったばっかりの娘と甥の娘を見る………今でもあの日の事を思い出せる…
1つ嘘をついたようだぞー
謎の光さん…………
あの日はそうこんな感じだった………
ぽた…ぽた…ぽた…ぽた…
テンポの良い水滴が聞こえて目が少しずつ覚める………
主人公
ここ…は……どこだ…?
だめだ…頭が…痛い…それに寒い…

主人公
俺は…一体……っ…

頭は痛いままだったが状況の整理をしたかった為、考え始めた………
主人公
確か…電車に…乗っ…てたよな?

主人公
それで…ここは……見えない……真っ暗だ……

主人公
身体は…頭だけかな……?
他は……イ〜テッー!

主人公
足も…か…?

主人公
誰かー居ませんかー?

少し待ってもエコーの返事しか無かった…あぁ、サイヤク…
主人公
まじかー…

主人公
足…痛いし…頭もいたいし……
どうすれば良いんだよ…こう言う時……

諦め半分の想いで
目を瞑ろうとした瞬間…
パッ!と一気に明かりが現れ強くなりすぐに暗くなった……
目を開けると…
浮き橋のような場所にいた…
空は暗いまま…
ただの…星のない夜空の…
様に見えた…辺りには
色んな橋に提灯の様な…
小さな灯りがポツンと
いくつも道の傍に
寄り添う様に並んでいた…
下の方にも気になり目を向けると
暗い場所でも灯りがある為か
認識できた…
ユラユラ…ユラユラ…っと
表面が揺れていた…
ただ、暗い空間か色なのか
気味悪く感じ、すぐに目を逸らした。
顔を上げると、フッと…
何処らともなく…チリン…チリン…と大きくなって耳に止まった……
怖い…怖いけど…確かめないと…
後悔する気が…する…
覚悟を決め、振り返った…
そしたらふあふあっと飛びなら謎の光語りかけてきた……
謎の光
おー珍しいー珍しいー
久しぶりに人がここに来るなんて…ニヤニヤ

主人公
あのー…ここは…何処でしょうか?

謎の光
おーや〜?
分からずにきたのかー笑笑

主人公
お願いです…教えて下さい……

謎の光
…ここは十二階談の一つ……ー道中ーだ。

主人公
十二階談…?道中…?
なんですか、それ?
厨二病みたいな名前…

謎の光
まぁまぁ…笑笑

主人公
いや、笑い事じゃないですって!!

謎の光
人間に…それほど知られていないのは
当然だ…別に君が特別ではないさ…
元々、訪れた者は暫くして忘れるのさ…この場所を…

謎の光
場所にもよるが……"場所(ここ)"みたいに穏やかでない…

主人公
………………

謎の光
ここで訪れる者は何か…
…"ある"のだ

主人公
えーと…それって……?

謎の光
共通点さ………
大小の違いだけだ。

謎の光
固定…と言う程では無いが…大体似たり寄ったりだから…分かってしまうのだ……

謎の光
多いのは強い"想い"での"後悔"や"悔しさ"で来る…ここでは…

謎の光
恐らく、君が思っている"想い"の強さは違う…たまに来ている事あるが……

謎の光
あれは…"死ぬ程"がほとんどだ……

主人公
そう言う理由となると…ない筈だけどだけど……

謎の光
たまに…いるのさ…
本当はあるのに蓋をしてしまった人…

主人公
でも…何の為にそんな事を…それなら…本人が良いならそれで良いんじゃないですか…

謎の光
残念ながら…そうはいかないんだよ………
時空補正…と言えば良いのか…
色々と影響受けてしまう…均衡を保つ為にも人間にはその役割は振られる……生きる為…良いバランスが崩されない様にされている…神隠しもまたそのために現れたんじゃないかな…

謎の光
こう言うのは複雑で"普通"生きている人には分からないさ…大きな力のシステムで絶対…と思えば良い。

謎の光
だが力を使う為かそれでも大小の時期がある…そこで起きやすいのが"ハミダシモノ"だ。人間の状態もここでなる事が多い。その波は不定期でもあるから事前に抑える事もできない。二時間前にあったのにまたなんて良くある。それの状態を続ければ最悪の場合は存在そのものが消える…

謎の光
例えば…そう………
知っている著名人が発明をしていた場所と普通の人生をおくっている場所。発明は人類に影響を与え、普通の人は誰かに影響を与える。

謎の光
お互い関係ない……………
…けどこれがある意味お互いの人間にとっても大きな可能性や問題点の削除…今の君にとっては問題だらけの人生でもこの人生はもしかしたら君のもう一人の犠牲の上で成り立っているかもしれない…最高の時間を生きてくれる為に……

謎の光
だが…もし"ハミダシモノ"になってしまった場合……発明された物もその存在も消える…"ないもの"は誰一人として考えないから"存在しないもの"になるのだ。

主人公
いや…普通に…考える…のでは?

謎の光
ないよ。だって君も…他人の事や死者、生まれなかった赤ん坊なんて考えないだろう?知らないのと忘れてるは違うことと同じさ。知らないは何もないところから知り得ない事からだ。忘れるは知りながら他の記憶で追い隠し、思わないようにする事。違うか?

主人公
ハイ…ソウデスネ…

謎の光
なんだ〜?自信を無くしたか?

主人公
イエ…ナンデモナイデスヨー…

主人公
あの…異世界…という事はなんとなく分かりましたから…とりあえず後の話は時間があったら…と言う事でお願いしますー……(全然、全然分かりませんーと言うより頭がパンクしそう…痛いままなのに……)

主人公
それでまとめると……
つまり…わかる事をまとめるとしたら…俺が自分の"何かを解消".したら良い…って事で良いですか?

謎の光
そうだなぁ…ここに来ると言う事は…少なくともそう言う事だろと思う……波の波長は時々で違うが…戻った時は驚かないようにな?時間や時空枠の補正だと思うが意識不明なまま、一年後に戻ってる奴もいる……

主人公
えーーー……まじかー……
はぁー……帰れると分かるだけ
でも希望か…

謎の光
どうする?案内役…買って出てもいいけど?

主人公
あれ………それってあれ?
代わりに"何か差し出せー"とかですか?

謎の光
そうだなぁ……やって
もらいたいことがある。

主人公
えーと…それって…歩かないと
いけない系ですよね……起きてからずっと足が痛いので…ゆっくり歩くだけなら大丈夫ですが…ジャンプとか梯子を登ったりとかは………

謎の光
それくらい案内役込みで
構わないぞ、
見る分に私でも治せる…
と言うかこっちが困る…

主人公
え!?治せるんですか?
あーいや……はい…そうですね…
良いですよ。ここでは勝手が
分からないままだし…何より…
帰りたい…

謎の光
…はい、これで良し、と。

主人公
すげー、異世界の回復魔法とかこんな感じかなぁ……?

謎の光
あぁ、そうだ!ずっと君、
君って言うのもなんだし…
自己紹介しよう…

正樹(まさき)
そうですね…
では改めまして…
正しいのただで
いつきのきで正樹と
言います。

謎の光の案内人ーるりー
そうだなぁ……
私の事はるりで良い…

正樹(まさき)
はい、るりさん。
よろしくお願いします。

謎の光の案内人ーるりー
るりで良い…
やって貰いたい事の
説明するけ……………

謎の光の案内人ーるりー
…歩きながら説明するから行こう…

正樹(まさき)
るり……?

るりの声と同時に後ろから
ドーン…ドーン…ドーン…ドーン…
音のせいなのかそれとも
るりが焦っているのか…
凄く…凄く…嫌な予感がしていた。
身体は知っているのか逃げようとしていた……まるで"何か"を分かる様に
"される事"を怯える様に…
流されるまま、
るりの後を追いかけるのだった……
*物語以下
この後は読んでくれた人によります。真相編を知りたいか…貴方次第です。