八年後
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
私は事件の被害者や加害者を専門にカウンセリングを行う臨床心理士
今日も加害者との面会があり
少しでも心を開いてもらおうと努力したけれど
結果は惨敗
特に彼は冤罪を訴えていたため
心のケアには細心の注意を払わなければならない
でも
警察の調書を見る限りでは完全に黒
証拠もバッチリ残っている上に目撃者も多数
恐らくこのまま起訴されて
裁判でも無罪を勝ち取るのは難しいだろう
芹沢大和
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
沢田マリカ
芹沢大和
沢田マリカ
沢田マリカ
芹沢大和
芹沢大和
沢田マリカ
なぜ彼は無罪を主張し続けているのか
それがわかれば苦労はしないのだ……
井川静(じん)
芹沢大和
芹沢大和
井川静(じん)
井川静(じん)
芹沢大和
井川静(じん)
芹沢大和
井川静(じん)
井川静(じん)
芹沢大和
井川静(じん)
あの事件のもう一人の被害者
井川静(じん)さんは今
この事務所で臨床心理士をしている
少年院を退院した日
静さんは迎えに来た保護司と共にこの事務所にやってきた
沢田マリカ
沢田マリカ
驚く私達の目の前で立ち止まり
井川静(じん)
深々と頭を下げる
直ぐに奥の応接間に移動し
そこで改めて話を聞くことになったが
私達以上に保護司の方が驚いた顔をしていた
事情を聞くと
井川静(じん)
静さんにそう言われてついてきたとのことだった
少年院にいる間
静さんはあすみさんにしてしまったことを悔やみ続けていた
例え母親の命令でも従うべきではなかったと何度も思った
自分がどんなに傷ついても守るべきだった
彼女をつれて逃げればよかった
そんな言葉が何度も頭の中を駆け巡った
思い出すのは
ぐったりして動けなくなったあすみさんの姿
井川静(じん)
井川静(じん)
井川静(じん)
井川静(じん)
井川静(じん)
井川静(じん)
高城寛貴(所長)
井川静(じん)
井川静(じん)
井川静(じん)
静さんがたどり着いた答え
その熱意と眼差しに
高城寛貴(所長)
所長は優しく微笑んだ
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