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アパート
優子
晴人ー、いつまでもだらだらしてないで少しは手伝ってー
晴人
、、、
優子
もう、ずっとこれなんだから
ピンポーン
優子
はーい
ガチャ
らら
はじめまして、東條ららと申します。晴人さんご在宅でしょうか
優子
あ、今呼びますね。晴人ー！お客様よ！
晴人
！ららさん？なんで
らら
重大な話があるの！
晴人
重大な話？
優子
そうゆうことなら入って！！
晴人
おい、母さん
優子
重大な話なんだから、ここで話すのは失礼でしょ！
らら
お邪魔します！
晴人
はぁ
リビング
優子
紅茶でよかったかしら？
らら
紅茶大好きです！
晴人
なんで母さんまでいるんだよ
優子
重大な話だからね！
晴人
はぁ、、で、話って
らら
もちろん千咲のこと
優子
千咲ちゃん？
らら
あ、私千咲の親友で
優子
そうだったの。続けて
晴人
もう二度と現れるなって言われてるんだ
らら
どうして突然そうなったのか気にならないの？
晴人
気になるけど、もう聞けないし
らら
私も気になってじいじさんに調べてもらったの
晴人
古川さんに？
らら
じいじさん、執事になる前は探偵だったから
晴人
すご
優子
で、どうだったの？
らら
千咲、たぶんあいつに脅されてる
晴人
脅されてる？なんで
らら
あいつ、ポチくんとの契約のことなんでかわかんないけど知ったみたいで。それをネタに千咲を脅してるみたいなの。あと、もう一つ
晴人
？
らら
あおぞら養護施設の土地、あいつの会社の土地だったのよ
晴人
え？
らら
たぶんあの施設を潰すとか言われたんだと思う。だから、あの施設を守る代わりに自分が犠牲になったんだと思う
晴人
なんだよそれ
優子
あのご子息、そんなことするようには見えないけど
らら
あいつ、表面上はめちゃめちゃ良い青年を装ってるんです
優子
そうだったの
らら
千咲はポチくんを守るためにあいつと結婚するのよ！止めないと取り返しがつかないことになっちゃう
晴人
でも、、
らら
じゃないと千咲の気持ちまでなかったことになっちゃう。あんなにポチくんのこと好きだったのに
晴人
、、
優子
晴人はどうだったの？千咲ちゃんのこと
晴人
俺は、、
優子
千咲ちゃんは自分の気持ちを押し殺してまで晴人と施設を守ったのよ。それに好きでもない相手と結婚しようともしてる。このままでいいの？
晴人
、、
らら
千咲、明日顔合わせだからドレス買いに行くって言ってた
晴人
、、(走る)
優子
それでこそ私の息子
らら
いい息子さんですね
優子
わかるー？そうなのよぉ
らら
私も息子さんみたいな彼氏が欲しいんです
優子
あら！そしたら誰か紹介しましょうか？
らら
ほんとですか？！
優子
😆
らら
😆
アパート前
晴人
(走る)
美央
晴人？
晴人
美央
美央
そんなに急いでどうしたの？
晴人
いや、その
美央
、、千咲さんのところ？
晴人
美央
美央
だったら今返事して
晴人
え？
美央
今返事してくれないんだったら行かせない
晴人
、、美央は友達がいない俺の1番最初の友達。話しかけてくれた時はすごく嬉しかった。大きくなっても変わらず仲良くしてくれて、いつも気にかけてくれて、家族がいない俺からしたら、妹みたいな存在だった
美央
、、
晴人
でも、、それ以上の感情はない
美央
、、
晴人
本当にごめん
美央
、、今でも千咲さんが好きなの？
晴人
あぁ。二度と現れるなって言われてるのになんでだろうな。会いたくて仕方ない
美央
、だったら行って
晴人
美央
美央
私の気が変わる前に行って
晴人
、、ありがとう(走る)
美央
、、(泣)
ドレス屋
千咲
、、
店員
すごくお似合いですね。そちら、新作のドレスとなっておりまして、最後の1着となります
千咲
これでいいわ
店員
ありがとうございます
千咲
、、(外に出る)
ガチャ
晴人
うわ！
千咲
！
晴人
いってー
千咲
ちょっと！、、え
晴人
あ
千咲
なんで
晴人
いってー、
公園
千咲
(手当てする)
晴人
いってー、、
千咲
なんでいつも飛び出してくるのよ
晴人
そっちが急にドアを開けるから
千咲
、、
晴人
、、
千咲
何しに来たの。もう会わないって
晴人
勝手だよなー
千咲
え？
晴人
恋人のふりさせたり、突然施設に来たり、自分だけ犠牲になったり
千咲
え？
晴人
あの施設のせいなんだろ。そんな風になったのは
千咲
、、なんのこと
晴人
ららさんから聞いた。あいつから脅されてるんじゃないかって
千咲
そんなこと、
晴人
急に態度が変わったからおかしいと思ったんだよ
千咲
、、
晴人
ちゃんと話して。全部聞くから
千咲
！、、契約のこと、あなたの幼なじみにバレて、そのことで話してる時にあいつが聞いてたみたいで。このことバラされたくなかったら俺と結婚しろって。もちろん最初は断ったけど、あの施設が自分の土地だから、いつでも潰せるって脅されて。。あなたにとってもあの施設の子たちにとってもあそこを潰すわけにいかないから
晴人
だから自分を犠牲にして
千咲
それしか方法がなかったの
晴人
じゃああとは、千咲の気持ちを教えて
千咲
え？
晴人
ずっと聞いてなかったから
千咲
、、
晴人
俺は好きだよ
千咲
！
晴人
千咲は？
千咲
、、初めてだった
晴人
？
千咲
誰かに守ってもらったのは、、最初は本当に恋人のふりをしてもらうだけでよかった。けど、接していくうちに、もっと知りたい、そばにいて欲しいって思うようになった、、
晴人
うん
千咲
けど、私は大企業の跡取りだし、もしあなたと一緒になったら今のあなたの生活を奪ってしまうことになる。私の気持ちだけであなたの人生を壊したくなかった
晴人
なんでそんなこと考えるんだよ
千咲
え？
晴人
そんなの、そうなった時また一緒に考えればいいじゃん。1人で勝手に決めんなよ
千咲
、、
晴人
それで。千咲は俺のことどう思ってるの？今の状況は無しにして
千咲
、、私も好き、晴人のことが
晴人
じゃあやることは１つだな
千咲
え？
晴人
あっちに秘密を握られてるのなら、こっちもあいつの秘密を握る
千咲
でも、そんなの簡単に
晴人
優秀な探偵さんがいるんだ
千咲
？
翌日 公園
千咲
(待ってる)
富澤
千咲さん
千咲
、、
富澤
こんなところで待ち合わせなんて珍しいですね。両親が待ってます、行きましょう
千咲
今日の顔合わせはいけません
富澤
え？一体何をおっしゃって
晴人
(出てくる)
富澤
お前、、一体どうゆうことですか
千咲
私、あなたとは結婚できません
富澤
自分が何を言ってるかわかってるんですか？言ったはずですよ。結婚に応じないのならあの施設を
晴人
これ
富澤
？
晴人
今までお前に遊ばれてきた女の子たちの署名だ
富澤
は？
千咲
あなた、結婚詐欺までしてたんですね
富澤
！
千咲
遊びまくってるならまだしも、犯罪にまで手を染めてたなんて。女をなんだと思ってるの？
富澤
詐欺なんかしてない！こいつらが勝手に言ってるだけだ
晴人
こっちにはちゃんと証拠があるんだよ。もう逃げられない
千咲
これが世の中に知れ渡ったら大変どころか、あなたは捕まるかもしれないし、あなたの両親が築き上げてきた会社まで潰すことになる
富澤
、、
千咲
女の子たちはあなたのおもちゃじゃない
富澤
、、
千咲
、、寂しいならちゃんと言葉にしなきゃ。こんなことしてたらみんな周りからいなくなる
富澤
、、
晴人
千咲、行こう
千咲
、、
富澤
、、
道
千咲
、、
晴人
大丈夫か？
千咲
緊張したけどスッキリした
晴人
よかった
千咲
あのまま引き下がるかな？
晴人
もう何もできないだろ。これが知られたら今度こそ終わりだから
千咲
うん、、
晴人
、、あとはお父さんだな
千咲
これから行くの？
晴人
こうゆうのは早い方がいいから
千咲
でも、、
晴人
？
千咲
きっと晴人の生活変わっちゃうよ？それでもいいの？
晴人
そんなのいいに決まってるだろ？千咲を失う方が嫌だ
千咲
、、行こう
晴人
おう
桜井家 書斎
コンコン
父
はい
晴人
失礼します
父
2人とも、どうした？千咲、今日は顔合わせの日だろ
千咲
、、お父さん、話があるの
父
どうしたんだ改まって
晴人
すみません！
千咲
ごめんなさい！
父
え？
千咲
私、お父さんのこと騙してた
父
どうゆうことだ
千咲
お見合いが嫌で、偶然出会った晴人に恋人のふりをしてもらってたの
父
え？
晴人
すいません！俺もその時断ればよかったのに、、
父
それで？今度は顔合わせを蹴ってきたのか
千咲
それは、、やっぱりどうしても嫌で
父
自分で富澤さんと結婚するって言ってきたんだろ
千咲
本当にそのつもりだったんだけど、、でも、自分の気持ちに嘘つきたくなくて
父
だったら千咲の本当の気持ちを聞かせてみなさい
千咲
、、最初は本当に恋人のふりをしてもらってただけなの。晴人に全く興味はなくて、、けど、初めてなの。誰かに守ってもらったのは。お母さんが出て行ってから私、ずっと1人で。この会社を守れるのは私しかいないって自分に言い聞かせて、それだけのために生きてきた。けど、晴人に出会って、いろんな景色を見て、私の居場所はここだけじゃないのかもって思った。それに、私は1人じゃないってことを晴人に教えてもらった
晴人
、、
千咲
私は、今本当に晴人が好き。ずっと一緒にいたいの
父
、、やっと言ってくれたな
千咲
え？
父
知ってたよ、2人が付き合ってないことぐらい
千咲
なんで
父
2人を見ればわかる。それに晴人くんが不動産会社で働いてないことも
晴人
え？
父
私を誰だと思ってる。娘の相手を調べないわけないだろ
晴人
そうですよね、、すみません
千咲
私が嘘ついてって言ったの。晴人は悪くない
父
千咲に何も言わせないようにしたのは私のせいだな
千咲
え？
父
母親が出て行った後、色々な噂を聞いたんだろ？
千咲
、、うん
父
たしかに跡取りが欲しくて子供を作ろうって決めた。けど、それが女の子だからって私たちはショックを受けなかった。むしろ可愛い女の子が生まれて2人ですごく喜んだよ
千咲
でも、
父
そうだな。たしかに千咲を産んだ後、あいつは周りから責められて色々言われた。結果、出ていく時にあんなこと言ったのかもな
千咲
、、
父
けど、誰よりも千咲のことを気にかけて、誰よりも千咲を愛していた。これ
千咲
手紙？
父
見せるタイミングを失ってしまって渡せなかった。あいつからの手紙だ。出て行って一年経った時から今までずっと送られてきてる
千咲
え？
父
1人で出てきてしまったこと、千咲にひどいことを言ってしまったこと、他にも色々書いてある
千咲
そんな、、
父
千咲の気持ちを知りながら、忙しさを理由に寄り添うことから逃げてた。本当に申し訳ない
千咲
お父さん、、
父
2人はこれからどうしたいんだ？
千咲
私は、、晴人に一緒になりたい。ずっとそばにいたい
晴人
僕もです
父
、、わかった。好きにしなさい
千咲
でも、この会社は？
父
もともとお前に継がせる気はない。ずっとそう言ってきただろ
千咲
でも
父
もう考えてある。入りなさい
結城
失礼します
千咲
結城さん！どうして
晴人
誰？
千咲
私の家庭教師だった人
結城
久しぶりだね、千咲ちゃん
千咲
どうして結城さんが
結城
君の家庭教師をしてた時に、社長から会社を継いでくれないかって相談を受けてね。初めはそんな気なくて断ってたんだけど、社長の熱意に負けてね
父
家庭教師を辞めてからうちでずっと働いてもらってたんだ
千咲
知らなかった
結城
この会社は社長の意思を引き継いで僕が守っていく。だから、千咲ちゃんは好きにしていいんだよ
千咲
結城さん
結城
僕と初めて会った時はすごく寂しそうな顔をしてたけど、今はすごくいい顔をしてる。君のおかげだね
晴人
いえ
結城
千咲ちゃんのこと頼んだよ
晴人
はい
千咲
結城さん、ありがとう
結城
😊
千咲
お父さん、今までごめんなさい。それと、ありがとう
父
幸せになるんだぞ
千咲
はい
晴人
😊
千咲
😊
数ヶ月後
らら
千咲ももうすぐ結婚かぁ。あっという間だったね
千咲
そうだね
らら
😊
千咲
何よ
らら
幸せそうで何より
千咲
らら
らら
ん？
千咲
今までありがとね
らら
え？
千咲
ずっと1人だった私に声をかけてくれて。もしあの時、ららが声をかけてくれなかったら、今の私はいないと思う。本当にありがとう
らら
😭やっぱり嫁にいかせたくない！
千咲
ちょっとぉ
らら
今ならおじさんの気持ちがわかる😭
千咲
☺️
じい
お嬢様、わたくしも大変嬉しいです
千咲
じいも、小さい頃からずっとそばにいてくれてありがとう。私の心の支えはじいだけだった
じい
😭じいもお嬢様をいかせたくありません！
千咲
2人とも笑
千咲
あ、そろそろ行かなきゃ
らら
ダーリンのところかぁ
千咲
今日は優子さんと3人でご飯食べることになって
らら
私だっていい男見つけてやるー！
じい
わたくしがお探ししておきます
らら
お願いします！
千咲
😊
書斎前
千咲
(歩いてる)
父
晴人くんのところに行くのか？
千咲
うん、、ねぇお父さん
父
ん？
千咲
ありがとう。私と晴人のこと認めてくれて
父
なんだよ、改まって
千咲
ちゃんとお礼言えてなかったから
父
晴人くんといる千咲は、本当に幸せそうだからな。止める理由なんてどこにもないよ
千咲
お父さん
父
幸せになるんだぞ
千咲
はい
父
そういえば、向こうの家に行くならちゃんとお菓子持っていくんだぞ
千咲
もうわかってるって。子供じゃないんだから
父
お前はいつまで経っても私の子供だ
千咲
😊行ってきます
父
😊
桜井家前
千咲
(出てくる)
富澤
(待ってる)
千咲
あ、
富澤
お久しぶりです
千咲
(会釈)
富澤
ごめん！
千咲
え？
富澤
時間経っちゃったけど、どうしても謝りたくて
千咲
、、
富澤
あのあと親に俺がやってきたことがバレて、しごかれた
千咲
え？
富澤
君に言われて気づいたよ。なにやってたんだって
千咲
、、
富澤
言い訳になるかもしれないけど、俺、学生の頃彼女に二股かけられて。それから自暴自棄になって適当に遊んできた。人を騙したことも、、人との接し方がわからなくなってた
千咲
、、
富澤
でももうやめるよ。しっかり人と向き合う
千咲
そう
富澤
結婚するんだって？
千咲
うん
富澤
いい人に出会えてよかったな。俺なんかと結婚しなくて本当よかった。幸せになれよ。じゃあ
千咲
、、待って！
富澤
？
千咲
あなたには色々ひどいことされたけど、、あなたもいい人が見つかるといいね
富澤
、、
千咲
大丈夫。頑張ってれば必ず誰か見てるから
富澤
、、ありがとう
千咲
😊
富澤
！、、☺️
アパート前
千咲
(歩いてる)
美央
あ、
千咲
あ、
美央
、、結婚するんですね、おめでとうございます
千咲
、私、あなたに謝らなきゃいけないことがある
美央
？
千咲
あなたの大切な人を振り回してしまってごめんなさい
美央
、、
千咲
あなたは本当に彼が好きだったのに、私は自分のことばっかり考えて。わがままだった。あなたの気持ちも考えないで、、
美央
、、もういいです
千咲
？
美央
きっぱり振られたし。それに、、あなたに晴人の人生壊さないでって言ったけど、その時以上に晴人幸せそうだから。好きな人が幸せならそれでいいです
千咲
、、
美央
、、晴人の相手があなたよかった
千咲
！
美央
晴人のこと、よろしくお願いします
千咲
、、はい
晴人
千咲！
千咲
晴人
晴人
あれ？美央もいたのか？
美央
たまたま通りかかったの
晴人
これからご飯食べるけど一緒に食べるか？
美央
2人の中を邪魔するほど暇じゃないの。それじゃあ
晴人
なんだあれ？
千咲
☺️
晴人
なんで連絡しなかったんだよ、迎えに行ったのに
千咲
ちょっと歩きたくて
晴人
今日は千咲の大好きなカレーだぞ！母さん待ってるから早く行こう
千咲
うん。、、晴人
晴人
ん？
千咲
本当にわたしでいいの？
晴人
え？
千咲
私、わがままだし色々迷惑かけるかもしれないし
晴人
今さら？
千咲
え？
晴人
わがままなのも知ってるし、十分迷惑もかけられたよ
千咲
そうだけど、
晴人
でもそんな千咲が好きなんだよ、しょうがないだろ？
千咲
晴人、、あの日、ぶつかってきたのが晴人でよかった
晴人
、、俺も。あの日、断らなくてよかった
千咲
晴人
晴人
ん？
千咲
私、恋してよかった。恋する気持ち、教えてくれてありがとう
晴人
😊
千咲
😊
ーENDー
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
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