TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

桃華

薬品番号と言われても

桃華

実際当てがあるかと言われればないんだけど

桃華

隠してるならここじゃない場所かな?

桃華

以前の部屋にあるパターンか…

桃華

そうだとしてもまずはこの部屋を探索しないと

桃華

確実に香澄さんは黒のはず

桃華

彼女の犯行とその証拠

桃華

それらを早く見つけないと

桃華

多分蒼弥は……

桃華

桃華

いや、そんな最悪の場合を考えてる暇はない

桃華

今はただ証拠を探していこう…

蒼弥

ふぅ…

蒼弥

寝てるだけなんて退屈だな

蒼弥

確かに左手怪我してるけど寝込むほどじゃあない気がするんだけどな

蒼弥

少しくらいうろついてもいいよな?

香澄

ダメですよ

蒼弥

か、香澄さん?

香澄

まだ安静にしてないといけないですよ

香澄

たかだか左手の怪我って思ってるけど

香澄

それでも怪我は怪我

香澄

怪我人の役目は寝てることでしょ?

蒼弥

そ、そうだけども……

香澄

分かってるなら今は大人しくしていてください

香澄

こうなってしまった原因は私にもあるんですから

蒼弥

香澄さんは何も悪くないですよ

蒼弥

隆太さんの暴走が原因なんですから

香澄

ふふっ…

香澄

そう言って貰えると何だか嬉しいです

香澄

私人の優しさにあまり触れられなかったので

蒼弥

そうなんだ…

蒼弥

あんまりその辺は聞かないでおくよ

蒼弥

プライバシーに反するからさ

香澄

うぅん…

香澄

大丈夫だよ私は

香澄

あの過去があって今の私がいるんだもん

蒼弥

そっか…

蒼弥

香澄さんは強いね

香澄

そうかな?

香澄

私暗いところとか虫とかダメだよ?

蒼弥

精神的に強いと思うよ

蒼弥

僕は今でこそこうやって誰かと話せてるけど

蒼弥

こうなる前は引っ込み思案で

蒼弥

すぐ悲観的になっちゃってさ

香澄

なんか私と蒼弥くんって似てるね

蒼弥

そうなの…かな?

香澄

ふふっ

香澄

なんとなくだけどね

香澄

それじゃあ私は部屋を出るけどまだ大人しくしててくださいね?

蒼弥

あぁ分かった

蒼弥

ありがとうね香澄さん

香澄

お礼を言われるほどのことはしてませんよ

そういい彼女は部屋を後にした

蒼弥

彼女が持ってきたこの料理

蒼弥

食べていいのだろうか

蒼弥

他の人はみんな殺人鬼だから…

蒼弥

もしかするとこの料理になにか入ってるんじゃ…

蒼弥

もちろん僕も殺人鬼かもしれない

蒼弥

ピートルの言う通りなら、ね

蒼弥

お腹は減ってるけどあまり食べたいとは思わない

蒼弥

今はとにかく桃華さんを信用して待つしかないか

桃華

あれから少し探したけど怪しいものは見つからない

桃華

薬品番号なんて…

桃華

桃華

待って?

桃華

薬品ならひとつ思い当たるじゃない

桃華

隆太さんが使ったと思われるあの薬品

桃華

正確には錠剤だけども…

桃華

あれかもしれない

桃華

もしそれじゃなかったらもう当てはない

桃華

今はそれだと信じてあの汚部屋に行くしかないか…

桃華

桃華

ん?この机にだけなにか入ってる

桃華

誰かの日記?

桃華

少し見てみよう

〇月□日 またいじめにあった もう散々だ… どこに行っても私はそんな目にあう これは避けられない運命なのかな…

桃華

いじめにあってる女の子の日記…

桃華

ホントこういうの聞くと胸が苦しいわ

桃華

弱いものいじめて何が楽しいのかしら

桃華

常々思うわよほんと…

〇月★日 日に日に悪化していくいじめ もう私の心は持たないかもしれない 時が経つにつれ死にたいという感情が湧く でもまだ少しだけ生にしがみついてみる

桃華

見てるだけで気分を害すわね…

桃華

人を死に追いやるなんでこんな悲しいことが…

〇月♡日 今日私は決意した どうせもう私の心は持たない ならせめてアイツらに一泡吹かせてやる タダでは死なない…

桃華

逆襲ね…

桃華

やる方も悪だけどやり返す方もどうかと思うわ

桃華

でも仕方ないのよね

桃華

誰だってそんな扱い受けたならやり返したくなるものよ

☆月□日 とても気分がいい 散々私を馬鹿にして手を出してきた男 そんな奴が私のキス程度で堕ちるなんて そうか…こうやって手玉を増やせば…

桃華

………

桃華

この子の精神状態はもう…

★月☆日 あぁ本当に気分がいい もう私には向かう女も男もいない これが権力という力ね 今までのお返したっぷり出来そう

桃華

自分の体を捨てて権利を手に入れたのね…

桃華

そんなのってないわよ…

桃華

自分の体は大事にしなきゃ……

★□月〇日 小学から中学にと年が上がった 中学でも案の定いじめにあう でも、もう慣れた まずは手頃な男を手に入れる そこからが私のターン

桃華

やっぱり1人の男を起点にして権力を得ているのね

桃華

でもこの子誰かに似てる気がする

桃華

以前誰かに聞いた話に似てるような?

〇月☆♡日 小学よりも少し苦戦した でも手駒は増えた キス程度ではダメだったから 女の魅力を余すことなく使った 自分の体が汚れようとも 私が上に立つなら手段は選ばない

桃華

やっぱりこの子…

桃華

いや、まだ決めつけは良くない

桃華

でもこれはきっと証拠になる

桃華

蒼弥に渡しておこう

桃華

そのあと前の部屋を調べよう

桃華

蒼弥入るよ?

蒼弥

うん

ガチャ

桃華

手の方はどんな感じ?

蒼弥

血は止まってるよ

蒼弥

まだ少し痛むけどね

桃華

そう

桃華

とりあえず私の見つけた証拠渡しておくわ

桃華

ある女の子の日記よ

桃華

私の予想だとそれは…

蒼弥

まぁ何となく分かるよ

桃華

それじゃあまた私証拠探しに行くけど

桃華

蒼弥はどうする?

蒼弥

僕も行こうかな

蒼弥

なんとなくなんだけど

蒼弥

ここにじっとしてたら危ない気がしてね

桃華

蒼弥

ほら、そこにある食べ物見てみてよ

桃華

美味しそうなカレーね

蒼弥

香澄さんが作ってくれたんだ

桃華

そうなんだ

桃華

でも、食べた形跡がないけど?

蒼弥

なんか食欲湧かなくてね

桃華

………

桃華

やっぱり蒼弥も…

蒼弥

まぁ…

蒼弥

前々から思っていた事だけどね

蒼弥

多分それにもなんか入ってるんだと思う

桃華

標的は蒼弥で確定か…

蒼弥

そうっぽいね

桃華

狙われてるなら一緒に行動しましょう

桃華

リスクを下げるためよ

蒼弥

僕もそれがいいと思う

桃華

それじゃあ行くわよ

蒼弥

まずは何処を調べるの?

桃華

隆太さんのカバンに入ってたあの薬品よ

蒼弥

アレね

蒼弥

分かった着いていくよ

話”死”合い【終】

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

42

コメント

1

ユーザー

彼女にもまた辛い過去があったのです…

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚