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確かあれは中学3年生の頃だった。

夜、俺たちは学校に忍び込んだ

いつものように肝試し

場所は、もうすぐ取り壊される予定の古い校舎

ねぇ、ここヤバくない…?

新太

なに?またビビってんの?

怖いの苦手なんだけど…

坂本

まぁ、ちょっとした肝試しだろ。

坂本

怖がってどうすんだよ

でも、この校舎…

前からちょっと気味悪くなかった?

悠斗

みんなが言うことに対して

悠斗だけが黙っている。

何か変だ。

悠斗、どこかおかしいんだよな

坂本

おい、悠斗?

坂本

大丈夫か?

坂本が声をかけるも

悠斗は無反応だった。

何か見てるの…?

悠斗が急に顔を上げて

震える声で言った。

悠斗

見た…見たんだよ…

新太

何を見たんだ?

悠斗が指さした所は

薄暗い教室の中。

でも、何も見えない。

何も無いけど…

でも、悠斗はずっとそこを見てる

その目、焦点が合っていない。

坂本

おい、行くぞ〜

坂本

早く!

俺たちが歩くと後ろから

カタン…カタン…

と、音がする

な、なに…今の音…?

新太

気、気のせいだろ!

いや違う…

足音だ…!

その時、急に教室のドアがバタンと勢いよく閉まった。

坂本

なっ!?

坂本

ざっけんなよ!

あ、開けろよ!

その時、黒板が光り出す

な、なにこれ…

坂本

誰かいるのか?

黒板に書かれていたのは

文字でも無く

絵でもない

ただただ「何か」が描かれていた

それはーー

無数の顔が縦に並んで

うっすら笑っているような

そんな形だった。

悠斗

見、見てるんだ…

走れ!

新太

んだよあれ!

教室から飛び出すと

今度は廊下の奥から また足音が響いてくる。

誰かいるの…?

坂本

ざっけんな!

坂本

誰もいねぇよ!

それでも足音は止まらない

足音はドンドン近づいてきて

僕たちの目の前に何かが現れた。

それは

だれも見たことがない黒い影。

その影が

俺たちに向かって手を伸ばしてきた。

うわぁぁぁっ!?

悠斗

あぁぁぁぁっ!

坂本が振り返るとーー

背後に誰か立っていた。

それはただの人ではない。

その顔はどんどん変わっていく

坂本

誰だよ、お前。

その声は直接俺たちの耳に 響くように聞こえた

坂本!逃げろって…!

みんなが必死に走る

でも、足音はどんどん近づいてくる

新太

誰か助けて…!

廊下をずっと走っていると ある違和感に気づいた

ずっと同じところをぐるぐる無限ループをしている事に。

どうしたらいんだよ…!

みんなが振り返ると、窓に映ったのは

無数の手が、窓から俺たちを掴もうとしている。

悠斗

うぁぁぁぁ!

その瞬間

全 て が 真 っ 暗 に な っ た 。

終わり

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