道化師
1人で泣くことしか出来ない自分の無力さに腹が立った
最初は静かだった、外からの楽しそうな会話
俺は、信頼されてないんだな…
改めてそう思った
これが、俺の望んだ事なのか……
「他人に変身できる。これが貴方の望んだ事」
道化師
道化師
何年か前に言われた
いや、聞こえたあの言葉
あれを思い出した途端頭が痛くなる
頭がグワングワンする……
これだから【音】は無理なんだ、、、
道化師
痛い
その言葉しか出てこない
ただベットにうずくまることしか出来ない
道化師
痛い、痛いよ…
助けて…
道化師
息が荒くなってくる 心臓の鼓動が早くなる
目の前がぼやけてくる
道化師
だんだん周りが見えなくなる
今までこんなこと無かったのに……
道化師
目の前が見えなくなる
ずっとグワングワンする…
色が変になってる気がする…
道化師
いくら息を吸おうが、頭を抑えようが、うめき声をあげようが
頭の痛みが止まる事はなかった
なんなら強くなってる
「これが貴方の望んだことなんでしょう?」
道化師
「貴方の希望です」
道化師
「これが無いとダメなんです」
道化師
なんか周りが騒がしい気がする…あいつらの声が聞こえる気もする…
でも、聞こえない
頭を抱えてうずくまることしか俺には出来ない
道化師
誰かが呼んでくれてる気がする
声がする
でも、俺はそっちには行けない…動けない…
道化師
もう無理だ…
痛い
息を吸うのですら難しくなってきた
このままここで死ぬんじゃ無いか
そう思った
道化師
その時
光が見えた気がする
いや、見えた
道化師
頭の痛みが和らいだ気がする
少し楽になった
道化師
眠くなってきた
もしかしたら死の前兆だろうか…
道化師
また視界の端がぼやけてくる
道化師
息をすることしか出来ない
もう、目を開ける気力もない
信頼されてないのなら、いっそここで死んでしまおうか
道化師
そう思い、俺は目を閉じた
次に目を覚ますと、地獄に居るかもしれないな〜なんて呑気なことを考えていた
次に目を覚ましたのは
道化師
病室だった
ゾム
道化師
しんぺい神
道化師
しんぺい神
道化師
しんぺい神
道化師
しんぺい神
しんぺい神
しんぺい神
道化師
まだ少し息が荒い
心臓もドクドクしてる
でも、俺の為に色々しようとしてくれた事が嬉しくて
少し興奮気味でもある
道化師
ベットに寝転がりながら、何もない天井を見上げる
俺の体では、それくらいのことしか出来なかったから
道化師
ゾム
道化師
道化師
しんぺい神
道化師
しんぺい神
しんぺい神
道化師
道化師
しんぺい神
道化師
しんぺい神
しんぺい神
道化師
向こうのほうでお茶を作る音が聞こえる
コップとスプーンが当たって出る音
お湯がコップに注がれる音
お茶をかき混ぜる音
道化師
しんぺい神
ベットの隣にある小さな机の上に「コトッ」と言う音がして、コップが置かれる
道化師
気だるい体を起こそうとする
道化師
道化師
しんぺい神
道化師
しんぺい神
道化師
道化師
しんぺい神
道化師
道化師
道化師
少し心が軽くなった気がする
この部屋は暖かい
ふと窓の外に目をやると、不死鳥が飛んでいた
道化師
窓の外から不死鳥の鳴き声が聞こえる
それはまるで太陽の様に明るかった
俺が目を覚ましたことを伝えてくれてんのかな…
道化師
ふと、不死鳥と目が合う
俺が微笑んでみると
不死鳥はしばらく俺を見て、飛び立ってしまった
道化師
でも、別にいい
その名には確かに俺が写っていたんだ
俺は、誰かに見られたかったのかもしれないな
道化師
これが俺の望んだことだ
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