まだ日が昇りきっていない朝
今日も俺は意味もなく道を歩く。
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好きでもないのに毎日のように接種する煙草も
好きでもないのにする散歩も
全て俺の精神安定剤だった。
、、はず
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煙草の煙にはまだ慣れなかった。
だけど結構な期間吸っているから
恐らく肺は黒に染まっている。
自分でも無意味なことをしていると分かっているんだ。
でも
それでも辞めることが出来ないのは、
何処か頭の片隅で
このまま黒に包まれて
雲に覆われた空に溶け込んで
何事も無かったかのように自分という存在が消え去れば
という考えが残っているからだろうか。
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あの日
あの夏
俺は罪を犯した。
君というかけがえのない存在を
見殺しにしてしまった時から
俺は自分を殺したくてたまらない
いくら俺のせいではないと言われても
不慮の事故だと言われても
俺は自分を
ぐちゃぐちゃにして
此程までにない苦しみを
痛みを
絶望を与えたくて仕方がなかった。
分かってるよ
そんなこと君は望まない。
君は俺を愛してた。
俺も君を愛してた。
あの日
あの時
俺が自分を犠牲にしてでも
愛する人を
”彼”を
守っていれば
なにか未来は変わったのだろうか。
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コメント
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好き超えて好き(?)
雰囲気が良い…。