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──馬渡島 塩谷ノ浦

──今すぐ作戦を中止しなさい、さもなければ貴方が一番後悔する。

そう伝える為に来ました

へぇ……?

子どもと大人、家名を背負う 2人の影が月明かりに照らされて、 浜辺に浮かび上がる

……現在の魔法界は、これまでの過去に積み重なった、数多くの歴史の上に成り立っています。

その過去に存在するのは、私達闇属性一族。

オルコットに仕えていた“サージェンツ”や、かつての闇属性一族を支えていた“サーペンツ”など。

そして現在、闇属性は追放され、主に6つの属性使い達が平和を営んでいるそうです。

……しかし今の貴方は、理不尽な津波のようにその全てを破壊し、無に帰そうとしていますよね

アタシらはそれが目的だからな

そうですか。

それでは、少し切り口を変えましょう。

……聞けば、貴方の“末”と言う名前は、貴方の姉がつけたものだそうですね

……!!

……へぇ、よく知ってるな

お姉様……“影山現(あり)”さんと、その旦那様の生前、ご本人から教えていただきました。

──“貴方の未来が、何にも 縛られることなく、自由で より良いものとなりますように”

……そして貴方の人生が、素敵な結末を迎えられるように。

きっと彼女の子ども達の名前も、同じような由来で、彼らの未来を願ってつけられたものなのでしょう。

ですが……貴方はもう幾度も、人の未来を奪っている。

特に、“影山明日人”と“影山明日那”。あの孤独な2人の兄弟の“明日”を、彼らにあった筈の未来を、貴方は幻影にしてしまった。

……2人の母親である現は、果たしてこのような“結末”を、本当に望んでいたのでしょうか?

…………

 

 

 

──魔法界

〜翔太 side〜

翔太

っ僕には、出来ない……!!!

怪しい笑みを浮かべる2人を前に、 足がすくむ

これが偽物なのは分かってる

だけど、頭が理解してくれない

翔太

(あの時と、同じだ……)

アストとアスナ、2人と対峙した時に 見た、グレンさんの“幻”

あの時も偽物だって分かっていたのに、 体が思うように動かせなかった

さ、下がってろ天月っ! そらまふでもニセモンなら俺らの相手やないわ!

翔太

ご、ごめ……ぁっ……?

突然視界が揺らいで、意識が遠くなる

“──大丈夫。 俺に任せて、ショウタは眠ってて”

〜渉 side〜

一瞬、力無くがくりと項垂れたかと 思えば、すぐに体勢を直した天月

ベル

……こんな奴ら、あの2人とは全然違うじゃん

天月……?

狼狽えていたさっきとは打って変わった 様子に、恐る恐る声をかけてみる

ベル

ううん、俺だよ

え……? あっ、ベル!?

お前、大丈夫なのか?

ベル

もう大丈夫。それより、こいつらとっとと片付けよう

そう言って、1人でスタスタと 偽物の2人の方へ歩いていくベル

ベル

ショウタは人一倍闇に弱い。……それに優しすぎるから、例え偽物でも手を出せないんだよ。

ベル

これは俺が一番知ってる。だから──

ザシュッ

ベル

──これ以上“僕”の視界を汚すな、雑魚

 

──馬渡島 塩谷ノ浦

……ここからは、“鳴海家総代の鳴海瀬”としてでなく、“私自身”として言わせてもらいます

……?

あなたは……

 

──末さんは、そんなことして楽しいの?

は……?

真瀬

っ!? “夢”、何で目隠しを……!

っ大丈夫、下がってて。まだ兄さんのことは視たくない

真瀬

っ……

はぁっ……はぁ……っ現さんは、きっとこんなあなたを望んでない!

そればかりか、自分の子供達の未来を奪われて恨んでるはず!

今更こんな計画が誰のことも救わないって、みんな悲しむだけだって、末さんは全部分かってるよね?

あなたは影山総代でBoE代表。恐れるべき圧力なんて何もないはずなのに!

なのに……何であなたは、この計画を止めなかったの?

 

…………。

……お前、さっきから大人しく聞いていれば、くだらねぇことばっかつらつらと……。

一つ、これだけ言っておく。

お前に……

 

──お前に姉さんの何が分かる!!

 

──魔法界

〜真冬 side〜

僕らの前に倒れ込むのは、 うらさかではなく、知らない2人の男

真冬

(思った通り、あれはただの幻術……)

しかも見た目で動揺させていただけで、 中身の使いの実力は大したことはなく、 案外あっさりと倒せてしまった

一応、流石に傷を負わせるのは 気が引けたから、気絶させただけ

真冬

そろそろ行きますか。ここにいたってことは、この先にあの2人がいる可能性が高いですよね

彼方

だな。急いであいつらと合流するか

〜渉 side〜

これまでとはまるで違う雰囲気で、 そらまふ……ではなく、その偽物の 2人を斬り伏せたベル

……って、ちょっベル!? 流石に殺すんは……!!

ベル

殺してないよ、気絶させただけ。それはショウタが嫌がるし。

ベル

……まぁ、ショウタをあんな目に遭わせた奴らだし、別に殺してもよかったんだけど

お前、さっきからいちいち言動がこえーよ……

ベル

それより、あの2人探してみんなと合流するんでしょ。

ベル

それだったら早くした方がいい。……この魔力の感じ、多分中心部で乱戦が起こってる

〜百瀬 side〜

百瀬

これは……

アランに後ろを任せて、 96猫さんと中心部にたどり着く

だけどそこは、いつもの平和な 中心部ではなく、使い達による 大乱戦が巻き起こっていた

シャノン

この様子だと、ノア様達は避難してるだろうから安全なはず。……ただ……

そうなると、次に問題になるのは……

百瀬

……これ、どう切り抜ければいいっすかね……

そうよなぁ……

俺はそもそもまともに戦えないし、 かと言って96猫さんに俺を庇いながら 戦ってもらうのも、多分無理がある

だけどこの中に無造作に飛び込めば、 相当運が良くない限り、 無傷で抜けることは難しい

建物の外も中も大乱戦、そんな中に 突っ込めば、流れ弾に当たって怪我、 それに最悪の場合だってあり得てしまう

百瀬

(かなり時間がかかるけど、回り道するしかないか……?)

???

……ん? お前ら、そんなとこで何してんだよ

乱戦から少し離れたところで、 2人揃って頭を抱えていると、 不意に前方から声をかけられる

え? ……あっ!

百瀬

拓!?

そこに現れたのは、以前“7つの音色”の 一件で出会った、現世使いの “タク”こと、篠田拓だった

な、何であんたがここにおるん!?

いちゃ悪いかよ。俺だって今は普通に現世使いだぞ。

それより、またお前らは厄介ごとに巻き込まれてんのか?

百瀬

あ〜……うん。まぁざっくり言えばそんなとこ

シャノン

……そうだ。拓、せっかくだからちょっと手伝ってくれない?

何か考え込んでいた96猫さんが、 拓にそう提案する

はぁ? 何で俺が……

お? ええんか? あんたまだわしらに借り返しとらんやろ

嫌そうな顔をした拓に、96猫さんが 名前通りの黒い笑みで圧をかけた

ゔっ、それは……。

……はぁ、わーったよ。で、俺は何をすりゃいい?

シャノン

私達の護衛をして、反対側の大通りまで送ってほしい。火地区と風地区の間のところ

了解。じゃあとっとと……って、誰か来たぞ。仲間か?

百瀬

え?

俺達の後ろを見てそう言った拓

気になって振り返ると、少し遠くから アランが走って来るのが見えた

アラン

待たせたな。しかし、大規模な戦闘になっているとは思ったが、まさかここまでとは……

百瀬

大丈夫だったか? 一気に3人も……

アラン

あれくらい俺の敵じゃない。それよりこの先を……。

アラン

……? 君は……

あ〜……? お前、どっかで見たような……?

魔法使いは何を唱う? -紫苑の叛逆者-

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コメント

5

ユーザー

ちょ、待って、色々情報量が… まずベル!君…めっちゃかっこいいやん! そっか、あまちゃんは人一倍闇に弱い… そりゃそうだよね…それに優しさも重なって だからこそ、たとえ偽物だとしても 傷つけたくなったんだね… そして瀬さんが目隠しを外して”夢”に!? 末さんも『姉さんの何がわかるっ!!』って 取り乱し始めて…? 拓と96ちゃん…この二人いいなぁ… 挿絵が全部神✨ 続き、楽しみにしています!

ユーザー

魔法唱前回から約1ヶ月経ってたんですね… 前までの話忘れてました((( 天ちゃんはいくら偽物でも倒せない… どうするんだって思ってたらベルが!! え、かっけぇ…!!← そして瀬さんが夢さんに…!? 真瀬さんも驚いてるし… 中心部で乱戦が起こってる… こっから4人+で皆合流とかするのかな? あ、96ちゃんと拓の挿絵めっちゃ好きですw こっからどうなっていくのか… 続き魔法唱、遠君楽しみにしてます!

ユーザー

また久々な気がする… 7月後半はコロナにかかったり、学期末ということでレポートに苦しめられて病んだりと散々な日々でした() 今日も今日とてレポートに囚われすぎて、今朝寝ぼけた時狂ったように前頭葉のことばっかり考えてたっていうね…← 夏休み2日前にしてようやく夏休みが近づいて来た気がする… 小説の方は魔法唱と遠君をちょこちょこ書いてたりするので、気長に待っていただけると嬉しいですw

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