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#恋愛
ばたっちゅ
20,190
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コメント
1件
読んだよ〜!📚💕 幼いロブとエマが夢を語り合う温かい空気が本当に愛おしかった🥺 クララがみんなに少しずつ心を開いていくのも「ああ、いいなあ」って思った。そこに割って入る外の音と、アーノルドたちの覚悟…日常と絶望のコントラストが胸に刺さる〜。 「お前たちの指一本、髪の毛一筋だって触れさせやしない」は神台詞すぎる😭✨ 子供たちがまだ知らない恐怖が迫ってくる終わり方、次が待ち遠しすぎるよ…!
外の寒波はさらに激しさを増し、 凍てつく引き込み線には狂信者たちが手にする松明の炎が、 じわじわと不気味な列をなして近づいていた
その背後、 大雪の闇の奥からは、 ペンシルベニアのマフィア『ブラック・ハンド』の重い車のエンジン音が静かに響き、 何十丁ものトンプソン・サブマシンガンの撃鉄が、 カチャリ、カチャリと冷酷に引かれていく
しかし、 そんな破滅の足音がすぐそこまで迫っていることを、 列車の中の子供たちはまだ何も知らなかった
ストーブの赤々と燃える火の粉が、 パチッと音を立てる
ロブは、 相変わらず木箱の上に腰掛け、 二本指の手で器用に綺麗な真鍮のコインを弄んでいた
ロバート
エマ
床に座り、 特製の低い机にむかって足の指で木炭を握っていたエマが、 ルビーのような瞳をキラキラと輝かせて拍手を送る
彼女の足元には、少しずつだが、 真っ直ぐな線が引けるようになったキャンバスが置かれていた
ロバート
ロバート
ロバート
エマ
ロバート
二人の子供が、 外の冷酷な世界を忘れて無邪気に夢を語り合う
その様子を、車両の最も薄暗い隅っこで、 赤いリボンがついたポンチョを着てちょこんと座っていたアルビノの少女・クララが、 長い髪を揺らしながらじっと見つめていた
ロバート
ロバート
ロブが二本指で器用に包み紙を剥き、 甘いドロップを差し出す
クララは臆病な小動物のように恐る恐る近づくと、 ルビー色の瞳を優しく細めて、それを口に運んだ
クララ
ロバート
エマ
ロバート
クララ
クララ
クララは小さく笑い、 エマの虚しいボレロの袖のあたりに、 そっと自分の額を預けた
腕のないエマは、クララの手を握る代わりに、 自分の頭をクララの白い髪にぽん、と預ける
エマ
エマ
エマ
その、あまりにも純粋で健気な約束が、 暖かな車内に満ちていた
しかし、 突然、車両の連結部から、 心臓を鷲掴みにするような鈍い衝撃音が響いた
それは列車の規則正しい振動とは明らかに違う、 何かが外から強引に取り付けられたような、不吉な音
エマ
ロバート
ロブの手から、 弄んでいた真鍮のコインがポロリと床に落ち、 高い金属音を立てて転がっていく
クララはビクッと身体を強張らせ、 一瞬でルビーの瞳に恐怖の色彩を宿した
クララ
窓の外の暗闇を見つめるエマの視界に、 雪原を真っ赤に染める、 おびただしい数の松明の光が映り込む
それはまるで、 一座を包囲するようにじわじわと狭まっていく、 巨大な悪意の網のようだった
ロバート
ロバート
ロブの顔から、 血の気が引いてくる
その時、 子ども部屋の重い鉄の扉が、 激しい音を立てて開いた
アーノルド
ハットを目深に被ったアーノルドが、 すでに二丁の巨大なリボルバーを両手に握り、 冷徹な暗殺者の眼光で廊下に立ちはだかっていた
彼の背後からは、 いつもの穏やかな笑顔を完全に消し去り、 左右非対称の衣装を翻したケイシーが、 冷たい鋭利なナイフを袖口から滑らせるのが見えた
ケイシー
エマ
ケイシー
アーノルド
アーノルド
アーノルド
アーノルドは撃鉄をカチャリ、と引き絞り、 迫り来る闇の奥を睨み据えた
アーノルド
アーノルド
アーノルド
激しい怒号と、 ウーウーと唸る狂信者たちの聖歌、 そして、冷酷なサブマシンガンの乱射音が、 ついにアウターレールの静寂を完全に切り裂いた
引き込み線という名の聖域を舞台に、 一座の運命を賭けた、最も暗く激しい夜の戦いの幕が、 いま切って落とされる