第1話
朝
涼音凛華
朝だよ...お母さん...起きてよ...
母(美穂)
ん...んー...
涼音凛華
(起きないじゃん)
私、涼音凛華は半年前にお父さんをなくしてからいつも夜遅くまで、母、涼音美穂は働いており、家計を支えてくれている。私とお母さんの二人暮しである。家事はだいたい私の仕事で、朝から朝ごはんとお弁当を作る。
涼音凛華
もういいや。
涼音凛華
1人でご飯食べよ。
私は朝ごはんを食べ、お弁当をカバンに入れて、鏡で身だしなみのチェックをする。
涼音凛華
お母さん、行ってきます。
母(美穂)
ん...あ、凛華、行ってらっしゃい。
涼音凛華
うん。
涼音凛華
今日も空、綺麗だな〜
紅本樹莉
りーんかっ!
涼音凛華
きゃ!
お、おはよう樹莉。
もう少し大人しく来てよ。
お、おはよう樹莉。
もう少し大人しく来てよ。
紅本樹莉
ごめんごめん、
おはよう凛華。
おはよう凛華。
紅本樹莉
そう言えばさ、今日風見に告白するんだよね?
涼音凛華
う、うん...
紅本樹莉
アイツってちょっとムカつくんだよね〜
涼音凛華
なんで?
紅本樹莉
うちら1年A組で、
顔も格好もいいし、成績も学年トップだし、性格もいいし、運動神経抜群なやつなんてめったに居ないわけ。
顔も格好もいいし、成績も学年トップだし、性格もいいし、運動神経抜群なやつなんてめったに居ないわけ。
涼音凛華
うん。
紅本樹莉
完璧すぎてタイプじゃないわ〜
涼音凛華
そうなんだ。
紅本樹莉
ま、頑張って。
あたしが告白した時も上手くいったし。めっちゃ緊張したけどね。
あたしが告白した時も上手くいったし。めっちゃ緊張したけどね。
樹莉には付き合って半年になる、楠木健人という同学年の彼氏がいる。
涼音凛華
だってそれは、樹莉が可愛いからで...私なんて全然...
紅本樹莉
何クラスのマドンナ様が弱気になってんの。凜華は可愛いんだから絶対に成功するって!あたしが言うんだからまちがいない!
涼音凛華
それが1番信じられないよ...って言うか、クラスのマドンナって...
樹莉は容姿も整っていて、ボーイッシュな女の子として人気が高い。 凜華もなぜかクラス1可愛いと言われている。
紅本樹莉
ま、凜華は秀才なんだし、どうにかなるって。
風見柊
何がどうにかなるんだ?
涼音凛華
ひゃ!
紅本樹莉
お!風見、おはよう〜
涼音凛華
風見くん!お、おはよう。
風見柊
おはよう、涼音。
涼音凛華
も、もしかして。
い、今の、聞いてたっ?
い、今の、聞いてたっ?
風見柊
いや、なんとなく。
紅本樹莉
そう。
涼音凛華
あ、あの!
風見柊
なに?
涼音凛華
今日、放課後、屋上で待っててくれない...ですか?ぶ、部活終わってからでいいので。
風見柊
う、うん。分かった。
涼音凛華
ありがとう。
よろしくね。
よろしくね。
キーンコーンカーンコーン
紅本樹莉
あ、やばい。
風見柊
涼音、紅本、走るぞ!
涼音凛華
え?あ、うん!
5時間後(放課後) 屋上
涼音凛華
か、風見くん、部活終わりなのにごめんね。
風見柊
いや、別にいいんだけど、
何か話しでもあるの?
何か話しでもあるの?
涼音凛華
あ、えっと...
涼音凛華
す、好きです!
その...つ、付き合ってください!
(>人<;)
その...つ、付き合ってください!
(>人<;)
風見柊
...あ、あの、か、顔上げて?
涼音凛華
は、はい。
そこで柊くんは私を抱きしめた。
涼音凛華
...っ!
風見柊
お、俺も。涼音が好きだ。
涼音凛華
...っ!
だ、大好きです!こんな私でよければ付き合ってください!
だ、大好きです!こんな私でよければ付き合ってください!
風見柊
よ、よろしく!
涼音凛華
よ、よろしくお願いします!
風見柊
あのさ、LINE交換しないか?
涼音凛華
え?あ、うん!
風見柊
スマホ、貸して。
涼音凛華
あ、うん!お願い。
風見柊
じゃ、今日は一緒に帰ろ。
涼音凛華
え?いいの?
風見柊
いいんだって。どうせ途中まで一緒だし。
涼音凛華
う、うん!帰ろ!
帰り道
風見柊
あのさ。カレカノになったんだし、呼び捨てしちゃダメ?
涼音凛華
え?べ、別にダメじゃないけど...
風見柊
じゃあ決まり!
涼音凛華
う、うん。
風見柊
俺、ここ曲がらないといけないから。
涼音凛華
そっか。
じゃあね、し、柊。
また明日。
じゃあね、し、柊。
また明日。
風見柊
あぁ。じゃあな、凜華。
涼音凛華
ただいま。
母(美穂)
おかえり、凜華!
涼音凛華
お、お母さん、今日は早いね。
母(美穂)
ちょっと色々あってね〜
父(柊二)
こんにちは。
あなたが凛華さん?
あなたが凛華さん?
涼音凛華
は、はい。
こんにちは。
こんにちは。
涼音凛華
お母さん、この方お客さん?
母(美穂)
えぇ。そうよ。
凛華に紹介しておかないと行けないと思ってね。
凛華に紹介しておかないと行けないと思ってね。
父(柊二)
風見柊二です。
柊がいつもお世話になっています。
柊がいつもお世話になっています。
涼音凛華
柊って...
母(美穂)
あなたと同じクラスの、風見柊くんのお父様よ。
母(美穂)
えっと〜
凜華のお父さんになる人なの。
凜華のお父さんになる人なの。
涼音凛華
...え?