死に戻りの掃き溜め

午前11:16 正体不明―ヒト形の影―確認

体勢を戻しながら雨は言う

正面には、ウェーブがかった白い髪、一つに束ねられた長い黒髪を持つ青年二人が立っていた

界人が青年に呼びかける

しかし彼らは界人の声など聞こえなかったかのように続ける

気がつけば、白い青年の姿が消えていた

―数秒の間があった

流れる空白の時間。誰一人言葉は発さなかった

そんな沈黙を破るように、背後で甲高い声が響く

雨の姿が視界にない。いや、正確には

地面に倒れ込んでいた

胸部に槍が突き刺さり、彼女のうつ伏せの体から血がとめどなく溢れ出る

血液操作で止血しようとしたが、量が多く耐えきれなかったのだろう

ああ―間に合わなかった

真は、白い青年を見る

彼の瞳は無邪気な子供の目をしていた。遊びで蟻を潰すような、純粋な光

その奥に続く果てしない闇

午前11:18 第三部隊、ヒト形2体と遭遇 第三部隊員 寿雨、戦闘不能

2人は同時に武器を構え、二手に分かれる

半人半影である彼女は、自身を影化することができる

行ける、と確信した

振り注ぐ槍の雨を駆け抜け、白い青年に接近する

真は影を操作し青年に向け放つ

しかし、大きな成功には大きな代償が付き物だ――

地面から生えてくる、ぬめりを帯びた触手の海を界人は駆け巡る

身体強化―自身と周囲の人間の身体能力を強化し、更に強化を繰り返す

そして大鎌を黒い青年に振り上げ、突き刺す

背後を見る。黒い触手に首をつかまれ、宙に浮く界人の姿があった

苦しみと怒りに満ちた目で界人は言う

界人は目を見開く。彼の顔はみるみると青ざめていき、唇が震える

彼女は更に影濃度を高め、界人の方へと滑るように駆け寄る。声にはノイズがかかり、赤い瞳孔が開かれている

彼に叫ばれ、真は動きを遅らす

でも、そうしないと界人さんたちを助けられない…！

影化のデメリット―それは、"誰かに制止されるまで暴走し続ける"ことだ

A 界人に従い逃げる B 完全に影化し戦闘を続行

※選択者数が少ない場合は私の判断で進めさせていただきます