中学生
ありがとうございました。
ドクリ、ドクリ、と、自分の心臓が嫌な音を立てる。全身から嫌な汗が吹き出し、手足が震える。
係員
お気をつけて。えぇと、次は・・・
頼む!それ以上は言わないでくれ!!
私は心の中で何度も叫ぶが、残酷なことに、目の前の悪魔は慈悲もなく、一息つくと、その赤い唇が動き、はっきりとした声が響き渡った。
係員
では・・・
ああ、終わってしまう。
係員
受験
私の人生全て
係員
番号
これで終わった・・・
係員
35〜45まで、お入りください。
いやあああああっ!!!!!!!!!
文也
って顔だな。
宵音
ふ、文也。だっだだだって!!
文也
あまり硬くなるんじゃねーぞ。見ててこっちまで緊張するからな。そんなんじゃ落ちるぞ?
そう、ここは、何を隠そう奈倉御公立高等学校面接試験会場前。
全国の受験生が何を犠牲にしても行きたがる高校No.1なのだ。
そんな高校の面接試験会場前にいて、緊張しない鉄心野郎はいなかろう。
文也
ま、何でもいいが、そろそろ行けよな。最後尾なんだし、ましなほうだろ。
宵音
でも〜
此奴は私の幼馴染文也。どうやら、彼も私同様この学校希望らしい。
宵音
はあ。