玲
ずっと女として見てた
玲
引く?
永茉
え…
永茉
ひ…引かないよ…!!
永茉
…むしろ嬉しい…
玲
………
玲
本当にいいの、永茉
名前を呼ばれ玲の目を見ると彼女は申し訳なさそうに、でも優しく微笑みながら口を開いた
玲
大人ってずるいんだよ
お風呂に入りながら彼女に言われた事を思い返す
永茉
……
永茉
え…
永茉
夢じゃないよね…っ…?
永茉
玲が私の事……
それから彼女は前とは違って吹っ切れたように積極的になっていた
玲
今日も生徒会?
永茉
うん
玲
そっか、お疲れ様
永茉
うん…
玲
……
玲
永茉
永茉
!
普段学校では苗字でしか呼ばない彼女が名前で呼んでドキッとした
玲
……
彼女は私に目線を合わせるとポンッと頭を撫でた
玲
気をつけて帰ってね
永茉
う…うん…
永茉
(これは本当に…ずるいかも…っ…)
ずっと好きだった人に意識してたと言われこんな事されたらドキドキしない訳がない
ピーンポーン
玲
ん……
休日の朝、呼び鈴が鳴った音で目を覚ました
玲
……眠い…誰…
ピーンポーン…
玲
……
ピーンポーンピンポンピンポーン
玲
っ…
玲
はい…
ガチャッ
玲
はい…
永茉
もう13時よ…?
永茉
今起きたの…?
玲
…………
玲
……永茉…?
永茉
…うん
玲
…夢…?
永茉
残念ながら現実よ
玲
……
玲
なんでここに居るの…?!
永茉
家近いって言ってたでしょ
永茉
パパに頼んで住所教えてもらったの
玲
プライバシーとは…
玲
……
玲
まぁいっか入って
永茉
おじゃましま〜す
ソファーに座りボーッと前を見ていると彼女が隣に座った
永茉
まだ寝てる?
玲
んー…頭があんまり起きてない…
玲
……
玲
…あ…そうだ…
玲
今日はどうしたの?
永茉
んー?課題も終わったし
永茉
暇だなぁって思って
永茉
顔見に来たの
玲
へぇ…
玲
え、早いね
玲
課題結構出てなかったっけ…
永茉
貰った日から順番に終わらせてるからね
玲
偉……
玲
………
玲
あ'''〜…
永茉
おじさんみたいな声出さないでよ…
玲
朝はあんまり声出ないよ…
玲
スゥー……
チラッと永茉を見ると可愛らしい服装と髪型に気づいた
玲
……
玲
可愛い
永茉
……えっ?急に何…?
玲
いや…なんか…可愛いなって思ったら…
玲
口に出てた…
永茉
〜〜っ…
玲
……
玲
どっか出かける?
永茉
え?いいの…?
玲
折角そんなに可愛い格好して来てくれたんだし
玲
どっか行かないと損かな〜って
永茉
行きたい…!
玲
……
玲
じゃあ準備してくるから待ってて
永茉
うん!
玲
………
玲
家の中で2人きりはまずい…
玲
あの子ちゃんと分かってるのかな…?