コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ミーンミーン。蝉の音が響き渡る。汗でベタついて動きづらい。なんとも最悪な天候だ。 本当は家から一歩も出たくなかったが、友達が行きたい行きたいとうるさいので、今日は海に来た。
柳 そう
そうの友達
そう言いながら、あいつは海になんか目も向けず、砂浜の上の女達に目を奪われていた。
そうの友達
柳 そう
そうの友達
女達の方に歩きながら、捨て台詞のように言い去った。 ぶっちゃけ今、女に興味がない。付き合っていた女と1週間前に別れて、傷心中だからだ。二股していたらしい。
柳 そう
独り言のように呟いたその言葉は、呆気なく海に掻き消された。
柳 そう
1人取り残された俺は、静かなところでゆっくりしようと誰もいない方へ向かった。
柳 そう
歩いて10分。ようやく、誰も居ないところへ来た。さっきの所よりかは波も穏やかで、人の声もなくて、比較的静かだ。
柳 そう
声が聞こえる。今にも死にそうな。
???
俺はその声の方に急いで向かった。ただゆっくりしようと思っただけなのに、近くで人が死なれちゃ困る!胸糞が悪すぎるだろ!
柳 そう
案外すぐに見つけられて一安心だ。 いや、待て。何だこのヒレ。
???
いや、今は救助に集中だ。 言われた通りに、女を海に入れた。
???
柳 そう
ルナ
柳 そう
柳 そう
女は、自分の下半身を指さして言った。
ルナ
さの当たり前かのように言いやがる。 人生初の経験すぎて、言葉が出なかった。
ルナ
何もかも理解出来ないまま、女は話を続けた。
ルナ
ルナ
柳 そう
ルナ
ルナ
柳 そう
いや、待て待て。人魚が家出をしてきて、それで俺の家に連れて帰って欲しいって? 無理だろ。馬鹿か。
柳 そう
ルナ
柳 そう
俺は人魚に背を向けて、歩き出した。 こんな所さっさと去ろう。くそ、俺もあいつとナンパでもしときゃ良かった。
ルナ
…。
柳 そう
泣いてる女を放っておく訳にはいかない。 人魚に近付いて、涙を拭ってあげた。
ルナ
柳 そう
女はさっきの涙をすぐ引っ込めて、目をキラキラと輝かせた。 嘘泣きだったか。してやられた。
柳 そう
ルナ
柳 そう
ルナ
図々しい女だ。 そう思いつつも、俺は友達に「先に帰ってる。」と連絡を入れた。 俺の車で来たから、あいつは帰れなくなるが、俺を1人にした罪だ。ナンパした女にでも送ってもらえ。
ルナ
柳 そう
駐車場までの道のりなら、なんとかなるな。
柳 そう
ルナ
お姫様抱っこをするのは久しぶりだ。ふざけて元カノをこうやって抱えたっけな。
ルナ
柳 そう
ルナ
なんとか人の目に触れず、車に辿り着いた。 運転し始めると、女は目を光らせながら言った。
ルナ
柳 そう
ルナ
純粋に驚きながら喜んでいるその笑顔に俺もつられて笑顔になった。
柳 そう
そんなたわいのない話をしながら、車を走らせていった。
お姫様抱っこをして、女を家に入れる。
ルナ
柳 そう
それで、どこに連れていけばいいだろうか。水がなければ息が出来ないって言ってたから…。 うん、あそこがいい。 そう思い立ったら、すかさずそこに向かった。
ルナ
柳 そう
ルナ
柳 そう
慎重に女を浴槽の中に入れる。 息が出来なくなってしまわないように、すぐに水を入れた。
ルナ
柳 そう
ルナ
柳 そう
ルナ
ルナ
柳 そう
ルナ
柳 そう
ルナ
嬉しそうに名前を反復してる様子を見て、少し気恥ずかしくなる。
ルナ
柳 そう
ルナ
柳 そう
ルナ
柳 そう
ルナは顔を何故か真っ赤にした。
ルナ
…。ここにいたらやばい。 よく見たら、綺麗な顔だし、なんか初々しすぎて、襲ってしまうかもしれない。これでも俺、男だぞ。女なら危機感を…。 いや、待て待て。相手は人魚だ。人魚にそんな感情抱くわけがない。でも。
柳 そう
ルナ
柳 そう
ルナ
柳 そう
ルナ
柳 そう
ルナ
なるほど。つまりは、俺が何をしても、文句を言わないと。そういう事か。
柳 そう
柳 そう
ルナ
柳 そう
柳 そう
ルナ
ルナ
柳 そう
浴槽から水が溢れ出す。
ルナ
柳 そう
ルナはもう俺の物。
ゆうこの彼氏
ゆうこ(そうの元カノ)
ゆうこの彼氏
ゆうこ(そうの元カノ)
ゆうこの彼氏
ゆうこ(そうの元カノ)
ゆうこの全身にはまだ、そうに殴られた痕が残っている。 ルナが今どうなっているか、知っている者は誰も居ない。