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ジェルside
《次は、1年生の障害物競走です》
アナウンスがグラウンドに響き渡る。
今現在、僅差で白組が負けていた。
このままいけば、赤組が勝ってしまうだろう。
そして、、。
チラリと、何番目かのレーンを見つめる。
そこは深呼吸するなーくんと、殺意むき出しのるぅと。
橙樹
俺はただただ心の中で願うのみ。
そして2人のレーンが1番前まで来た。
パァン!!
もう何度目かのその音。俯いていた顔を上げ、彼らを見る。
橙樹
るぅとは1歩前に飛び出ていて、走ってもないが俺は歯を食いしばった。
障害物も他の走者よりも何倍も早く潜り抜ける。
橙樹
大声で叫ぶと、なーくんの様子が可笑しいことに気が付いた。
、、、障害物を難なくクリアしとる!?
あのなーくんが!?
しかもるぅちゃんに追いつきそう!!?
口をあんぐり開けているとあっという間にゴール目前。
なーくんは明らかな全力疾走で冷静なるぅとに追いつく。
黄神
流石の彼でも驚いたようだった。
モブ
もぶ
モブ
青猿
会場は一気に二人の一騎打ちへ。
俺ももちろん大声を出して響かせる。
橙樹
____なーくん!!
、、と、ゴールテープを切る2人と終わりを告げる音。
モブ
もぶ
放送席を見ると、ビデオ判定しているようだった。
周りも固唾をのんで見守る。
《、、、結果は》
橙樹
《、、、赤組の勝利です!》
その言葉に赤組の方から湧き上がる歓声。
俺たちは拍手しながらため息をついた。
呆れでも悔しさでもなく、緊張が解けたため息。
紫央
良き切らしながら戻ってきたなーくんを、誰よりも早く抱きしめる。
紫央
橙樹
周りも「惜しかった」「凄かった」と誉め言葉の嵐。
紫央
そんな様子を見て、なーくんは照れたような嬉しいような。そんな顔をして苦笑した。