TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

凛花

START!

気持ちのいい朝。

その天気はまるで私を明るく照らすようで…

これから楽しいことが起こると予告しているみたいだった。

凛花

〜♪

凛花

…!

凛花

マイキーから…?

マイキー

凛花〜

凛花

なに?

マイキー

今日暇?

凛花

暇っていうか、学校だけど…

マイキー

暇だったらさ、

マイキー

一緒にたけみっちの学校行かね?

凛花

あー…

私は悩む。

学校か。はたまた休むか。

凛花

………う〜〜ん……

皆斗

……凛花様?

凛花

へぁっ!?

唸っていたら皆斗が声をかけてきた。

…急に声かけられたから、びっくりした…、

凛花

……あ…、皆斗…。

凛花

……ご…、ごめん…、

皆斗

いえ、謝らなくて大丈夫ですよ。

皆斗

むしろ俺が驚かしてしまってすいません。

やはり皆斗は優しい。

…どうして、こんな私を支えてくれるのだろう。

凛花

…いつもありがとう、皆斗。

そういうと、皆斗はいつものやわらかな笑みを浮かべた。

皆斗

…ところで、何を悩んでいたんですか?

凛花

あ〜……、

……どうしよう。

別に隠すようなことではないけれど…、

……皆斗なら、いいか。

凛花

……それがね、

皆斗

……成程、

皆斗

……いいのではないでしょうか?

皆斗

凛花様のお好きになされば。

凛花

…!

……わたしの、好きに…

凛花

……そうだね、

凛花

多分まだ出席日数は大丈夫だし…、

凛花

…行ってくる!

凛花

ありがとう、皆斗!ニコッ

気持ちは決まったので、すぐにでも彼に連絡しようと思った。

皆斗

…………。

皆斗

………ええ。

……?

どうしたのだろう、少し間があった。

凛花

……………。

少し心配になったので

私は皆斗の前髪をかきあげ、

皆斗のおでこに手を当てた。

凛花

…大丈夫、?皆斗。

凛花

熱とかない?

私の顔はきっと不安そうな顔になってしまっていただろう。

その顔に驚いたのか、皆斗は目を見開いて固まってしまった。

凛花

……皆斗、?

私が2回目の呼びかけをすると、皆斗はハッとした顔になった。

皆斗

……お、俺は、大丈夫です。

皆斗

お気遣いありがとうございます。

凛花

……そう、?

凛花

大丈夫ならいいんだけど…、

…心なしか顔も少し赤い気がする。

凛花

……やっぱり、行くのやめようか?

すると皆斗はさっきよりも驚いたような顔をした。

皆斗

い、いえっ!

皆斗

俺のせいで凛花様の予定を変えるわけにも行きませんし!

皆斗

行ってきてください!

皆斗

それに、俺は大丈夫ですので!

……そうは言っても、大丈夫なのだろうか。

不安げな気持ちが顔に出ていたのか、

皆斗は私の背中をドアまで押していった。

皆斗

俺のことは心配しないで行ってください。

凛花

……うん、

皆斗

行ってらっしゃいませ。凛花様。

皆斗

お気をつけて。

凛花

…ありがとう、皆斗。

凛花

…行ってきます!

パタン

皆斗

……………。

皆斗

______〜〜〜ッ……、////

皆斗

…………あのさぁ…、////

皆斗

……………それは、、やばいだろ…、///

皆斗

……いくらなんでも、無自覚すぎるだろうが…っ…、!!///

皆斗

………ッ…ハァー…///

凛花

行く!

マイキー

わかったー!

マイキー

じゃー、迎えに行く!

凛花

OK!

凛花

家の前で待ってる

凛花から了承のメールが来た。

マイキー

ケンチン!早く!

早く”彼女”に会いたくて、

俺はケンチンを急かした。

ドラケン

うるっせぇなぁ〜…、

ドラケン

すぐ着くっつの。

ケンチンは苛立ちを隠すような声でそう言った。

マイキー

……ちぇっ、

不満げな顔をしていたら、

いつのまにか彼女の家が見えてきた。

マイキー

……ん?

彼女は家の外でオレたちを待っていたようだ。

オレは少し気持ちが昂り、大きく息を吸った。

マイキー

りんかぁ〜〜!

凛花

…!

凛花

マイキー!

彼女はオレたちに気づくや否や、

キラキラと効果音がしそうなほどの

幸せそうな顔でオレのあだ名を口にした。

凛花

おはよ!

マイキー

おー、おはよ!

ドラケン

俺もいるぞー。

そう言ったケンチンに少し申し訳なさそうな顔を彼女は向けた。

凛花

あ、ごめん!

凛花

おはよ、ドラケン!

ドラケン

ん、

そのやりとりにオレは少し苛立ちを感じ、彼女を急かした。

マイキー

ん〜じゃ、乗って!

凛花

うん!

自転車カゴの中には

オレがいつもつけていないヘルメットが転がっていた。

マイキー

……一応ヘルメットあるけど、

マイキー

……つけるか?

マイキー

自転車だからいいよな?

凛花

……ん〜…、

凛花

……皆斗がうるさいから、つけようかな。

彼女は少し悩んだ末、そう言った。

マイキー

ん、はい。

凛花

ありがとう。

そう言って微笑んだ彼女の顔が、

オレには他のどんな奴よりも愛おしく見えた。

マイキー

………うん、

凛花

……よっ……と…

頬が段々と熱を帯びていくのがわかる。

マイキー

………………。

ドラケン

…………おい、マイキー。

ドラケン

大丈夫か?

ケンチンにバレたら面倒臭いことになる。

そう思い、オレは反射的に顔を背けた。

マイキー

……ッ…うっせぇ…。

その態度が、火に油を注いだらしい。

ドラケン

…は?

ドラケン

なに、心配してんのに…

ケンチンは少し憤りを感じさせる声でそう言い、

オレの顔を隠していた腕を退けた。

マイキー

                 ↑ 『探索者よ探索しろメーカー』様

マイキー

〜〜ッ…////

なかなか頬の赤みが引かない。

なんでこんな時に限って…、

ドラケン

……………。

ドラケン

……!

ドラケン

……へ〜…?

ケンチンはしばらくの沈黙の末、

何かを思いついたような顔をして嫌な笑みを浮かべた。

マイキー

ッ………んだよっ…、////

ドラケン

別に〜〜?

…なんだよ、コイツ。

人の顔見てニヤニヤ笑いやがって。

マイキー

チッ……テメェ……///

凛花

…ねえマイキー…、!!

マイキー

ッ!?

突然彼女から声を掛けられて、

オレの心臓は跳ねた。

なに、と呟く暇もなく彼女は焦ったような声を発した。

凛花

これどうやってつけるんだっけ……、?

マイキー

…………は、

突然の間抜けな質問に、オレはそんな声しか出なかった。

ドラケン

……お前の姫がお呼びだぜ?総長?

ケンチンは冷やかすように、あの笑みを浮かべながらそう言った。

マイキー

……ケンチン、後で覚えてろよ…、

オレは少し憎しみを交えた声でそう呟いた。

凛花

マ、マイキー……、!!

彼女の焦らすような声が聞こえ、オレは彼女の元に向かった。

マイキー

ちょっと見せて。

凛花

う…、うん…、!

マイキー

…………。

オレはあまりの絡まりように黙ってしまった。

…これ、どうやったらこんな絡まるんだ…?

凛花

へっ…、!?

彼女は驚いたような声を上げた。

マイキー

…あ、悪い。

マイキー

口に出てた?

凛花

…う、ううん、大丈夫!

マイキー

…悪い。

オレは申し訳なく思い、暫く黙ってそれを解いた。

ドラケン

………うお、本当に絡まってる…。

ドラケン

逆にすげぇな…、

沈黙の時間を破って、ケンチンはオレたちを見にきた。

凛花

うっ………、

彼女は少し悔しそうな声を出した。

ドラケン

凛花、こういうの割と苦手なタイプなんだな。

ドラケン

ちょっと意外。

ケンチンは意外とズケズケ物事を言うんだよな。

そう思っていたら彼女は不満そうな声で反論した。

凛花

…今日だけだし。

凛花

久しぶりで忘れただけだし。

ドラケン

悪りぃ悪りぃ、w

ケンチンはからかうように、少し笑いながらそう言った。

その隣でオレはしみじみと彼女の愛おしさを感じていた。

……反論の仕方可愛すぎだろ、コイツ。

どうしてそんな可愛いんだ…?

そんなことを無意識に考えていたら、

ケンチンが口を開いた。

ドラケン

それにしても…、

ドラケン

お前顔は結構整ってるよな。

ドラケン

さっすが姫って呼ばれてるだけはある。

…は?

当たり前だろ。コイツのことなんだと思ってんの?

だってコイツは、オレの……

凛花

……私なんか可愛くないと思うけどな、

マイキー

……………

…なんだか今、聞き捨てがならない言葉が聞こえたような気がする。

オレは少し反論しようと口を開き掛けた。

ドラケン

…え、なんか言った?

ドラケン

悪りぃ、聞こえなかった。

だがその反論は、ケンチンの声によって消え去った。

凛花

……別に?

彼女は何事もなかったような顔をした。

カチッ、と音が鳴り

絡まっていたベルトが解けた。

マイキー

………とれたぞ。

凛花

…あ、

オレがそう言うと、彼女は温かい笑みを浮かべた。

凛花

ありがとう、マイキー!

オレは無理矢理声を絞り出した。

マイキー

……ん、

マイキー

んで、つける時は…

そうでもしないと、また頬の温度が上がってしまうと思ったからだ。

マイキー

ベルトを頭のサイズに合わせて…

マイキー

……………。

オレは彼女の頭を見て、少し驚きを感じていた。

マイキー

…お前頭小さすぎねぇ?

オレのヘルメットだって言うこともあるけど、

それにしたって小さすぎる。

凛花

………それ、自分で変えられなくない?

彼女はまた少し不満げにそう言った。

マイキー

…………。

ドラケン

それはそうだな。

何も言えなくなったオレの代わりに、ケンチンがそう答えた。

オレが無心で作業しているうちに、

ヘルメットはカチッと音をたてた。

マイキー

……ん、

凛花

…あ、

凛花

ありがとう、マイキー♪

彼女は少し跳ねた声でそう言った。

マイキー

ああ。

彼女が楽しそうで、ついオレも顔が綻んでしまった。

マイキー

……ほら、早く乗れよ!

凛花

あ…うん!

少し呆然としていた彼女に、オレは声を掛けた。

ドラケン

…ん〜じゃ行くか。

おう!/うん!

彼女とオレ、二人の声が重なり

オレたちは目的地へ向かった。

花宮皆斗(はなみやみなと)

凛花の○○○

next▷▷▷

この作品はいかがでしたか?

0

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚