栗山
間違いない…
栗山
私たちが殺したんだと察して…
栗山
栗山
海斗の馬鹿…
栗山
玲香の馬鹿……っ!
栗山
……っ!
栗山
玲香……
玲香
偶然だね
玲香
舞花。
犬山
栗山が殺されただとっ!?
佐々木
丁度俺たちが帰らせた後だ
佐々木
くそ…
佐々木
あのまま署に居らしとけば…。
犬山
犬山
犯人はもう1人しかいない
犬山
川島 玲香だ。
犬山
両親殺害の件はその後でいい
佐々木
ああ…
水井
その必要は無い
犬山
犬山
水井
犬山
どういうことだ
水井
栗山らの担任、山本 恵子が自首してきた
水井
川島両親殺害と栗山ら殺害、どちらも自らの犯行と供述している。
犬山
んだと…
佐々木
どうも嘘くさい話だが、
佐々木
我々にも、川島 玲香が殺したという決定打はどこにもない…
犬山
だがこれが川島の指図なら、
犬山
無駄に時間を稼がれることになるんだぞ!?
水井
犬山っ!
犬山
…っ
水井
俺たちには客観視する能力が必要なんだ
水井
全て川島がやったと因縁つけてりゃ、
水井
捜査はまともに進まないんだよ。
犬山
……
犬山
勝手にしろ
水井
さぁ、
水井
話してもらおうか。
山本 恵子
山本 恵子
既に申してある通り、
山本 恵子
川島さんご両親と生徒2名殺害したのは私です。
山本 恵子
動機は、教師の立場として限界が来ていたからです。
山本 恵子
初めの犯行は、
山本 恵子
いじめがエスカレートしていましたから、その責任が私に掛けられるのを恐れて殺害しました。
山本 恵子
栗山さんと熊崎さんには毒の入った林檎を渡すように命じて、
山本 恵子
一緒に毒死してくれなかった父親には直接手を下しました。
山本 恵子
栗山さんらへの犯行は、
山本 恵子
それこそ自身のクラスでいじめが起きて、心に限界が来ていましたから、
山本 恵子
その報復といった所です。
水井
なるほど。
水井
だがおかしい点がひとつ
山本 恵子
なんでしょう
水井
栗山と熊崎がいくら川島 玲香を嫌っていたとはいえ、
水井
さほど親しくのない教師に殺人を手伝えなんて聞かされても上手く聞くはずがありません。
水井
あなたの言い方じゃ、特別脅しを掛けたようにも見えませんでしたし、
水井
誰か、彼女らに命令した人物がいるのではないんですか?
山本 恵子
さ、さっぱり
水井
じゃあ心当たりは?
水井
利害の一致するような人物に心当たりはないのか!?
山本 恵子
……っ
山本 恵子
ひ、1人います…
水井
ほう
水井
誰だ?
山本 恵子
か、神崎 海斗。
山本 恵子
噂では栗山さんの彼氏と聞いてます
水井
なぜ関係してると見た?
山本 恵子
彼が少し異常で、暴力的だからです…
山本 恵子
それに、私は彼が川島さんに恋をしてるのではないかと見ていました。
水井
え?
山本 恵子
そうだとすれば、川島さんを支える両親がいなくなった時、
山本 恵子
彼は初めて、川島さんを自分のモノにできると考えたのでは…
水井
……っ
水井
分かった
水井
その神崎 海斗について調べておく。
山本 恵子
はい
山本 恵子
お気をつけて、くださいね
水井
犬山
神崎 海斗?
水井
山本 恵子が言うにはな
水井
だが信憑性も高いと思わねぇか?
犬山
はぁ
犬山
俺にはたかが妄想話にしか聞こえねーよ
佐々木
…だが、調べるに超したことはないだろうな
佐々木
外れても、それはそれで真実に近づく
水井
ああ
水井
家宅捜査と行こうじゃないか。