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#恋愛
ばたっちゅ
20,190
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暗闇の中、 マッチの炎が一瞬だけ男の渋い横顔を照らし、 すぐに消えた
仕立ての良い小さな三つ揃いのスーツを着たアーノルドは、 木箱に腰掛け、 愛銃のリボルバーにシリンダーを戻して、 咥えた葉巻の煙をゆっくりと燻らせていた
そこへ、廊下からの重い鉄の扉が静かに開き、 華やかな香水の匂いと共に大柄な影が入ってくる
ステージ衣装のドレスを脱ぎ、 絹のガウンを羽織ったジョルジーナだった
彼女の手には、 安物のバーボンのボトルと、 二つのショットグラスが握られている
ジョルジーナ
アーノルドはハットを目深に被り直し、 冷淡に言い放つ
アーノルド
アーノルド
ジョルジーナ
ジョルジーナは大きな身体をしなやかに誇らせながら、 アーノルドの対面に座り、 ショットグラスに黄金色の液体をなみなみと注いだ
二人は無言でグラスを傾け、 喉を焼くアルコールの熱さに小さく息を吐く
窓の外では、 大恐慌の寒冷な風が激しく線路を叩いていた
ジョルジーナ
ジョルジーナ
グリーソン家 ジーナの実の実家であり、 彼女の髭を「血統の汚点」として呪った一族
ジョルジーナはグラスを見つめ、 自嘲気味に微笑む
ジョルジーナ
ジョルジーナ
ジョルジーナ
ジョルジーナの言葉に、 いつもは冷徹なアーノルドのハットの影から、 静かで鋭い怒りの眼光が放たれた
アーニーは葉巻の灰を床に落とすと、 低い、鋼のような声で遮った
アーノルド
アーノルド
アーノルド
アーノルドは、自分の小さな、 でも数々の修羅場を潜り抜けてきた硬い手を、 ジョルジーナの目の前の机にドン、と置いた
アーノルド
アーノルド
ジョルジーナ
アーノルド
アーノルド
アーノルド
アーニーの不器用で、 しかし絶対的な信頼が詰まったハードボイルドな言葉
ジーナの大きな瞳から、 一瞬だけ少女のような涙が零れそうになったが、 彼女はすぐに、誰よりも誇り高いレディの微笑みを取り戻した
ジョルジーナ
ジョルジーナ
ジョルジーナは自分の立派な髭を誇らしげに指先で整え、 グラスをアーノルドの前に突き出した
ジョルジーナ
ジョルジーナ
アーノルドは小さく口元を緩め、 グラスをカチンと合わせる
アーノルド
大恐慌の煙たい夜の片隅 、 世間に捨てられた二人の古株が 、 子供の頃から変わらない本物の相棒としての絆を、 静かに、しかし熱く燃え上がらせる夜の会話だった
コメント
1件
うああ、もう……胸が熱くなりました。アーノルドが「お前を家の恥だと呼ぶ権利は、世界中の誰にも残っちゃいねえ」って言い切るところ、震えました。あの小さな体でジーナを地獄から連れ出した過去があるからこそ、何ひとつ偽りのない言葉に響きがあるんですよね。それでいて不器用でいて、でも固い信頼で結ばれているのが伝わってきて。夜の車窓、バーボンのグラス、鉄球と弾丸で粉砕しようぜって締めも痺れました。本当にいい相棒ものだなあ…次回も楽しみにしてます!