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ふぁ
33
せれあ
19
170
公園のベンチに腰を下ろしたタカシは、 ケンジから渡された 小さなビニール袋をじっと見つめていた
中には白い粉が少しだけ入っている
タカシ
ケンジ
ケンジ
ケンジ
ケンジは得意げに胸を張った
ケンジの父は薬品関係の仕事をしているらしく、 タカシは半信半疑のままそれを受け取った
タカシは近所に住む女子大生の彩花お姉さんのことが好きだった
明るくて優しいお姉さんで、たまに公園で会うと笑顔で話しかけてくれる
でもケンジは
ケンジ
と断言する
タカシは否定したけれど、気になって仕方なかった
その日、運悪く――あるいは運よく――彩花が公園に現れた
いつも通りの白いブラウスにデニムのスカート
タカシはケンジと目を合わせ、近くの自動販売機で買ったオレンジジュースに、 その粉をそっと溶かした
タカシ
タカシ
彩花
彩花
彩花
タカシはこれまでも何かとプレゼントをしていたので、 彩花は何の疑いもなく、ジュースを飲み干した
・
・
・
数分後、彼女の目が少しぼんやりとしてきた
薬が効いてきたらしい
タカシは息を殺して聞いた
タカシ
タカシ
彩花はゆっくりと頷いた
彩花
彩花
タカシの胸が、ぎゅっと締めつけられた
何も言えず、そのまま立ち去りかけたとき、ケンジが小声で
ケンジ
と囁(ささや)いた
二人はベンチから離れていった
・
そのときだった
公園の隅で段ボールを広げて座っていたホームレスの男が
ゆっくりと立ち上がり、ぼんやりとした彩花のそばに近づいてきた
男は二人の子供たちの会話を聞いていたらしい
薄汚れたジャケットの襟を立て、低い声で笑った
ホームレス
彩花は薬が効いているせいか、男が近づいてもほとんど反応しなかった
続く
コメント
3件
あー、読んだ…これ、なんかすごく重いけど、すごく惹かれる話だね。 タカシくんの「好き」が純粋すぎて逆に怖いなって思ったよ。自白剤を飲ませてまで真実を知りたい気持ち、わからなくもないけど…彩花お姉さんが「彼氏いるよ」って言ったときのタカシくんの胸の締めつけられかた、こっちまで痛かった。 それに最後のホームレスの男…「あのガキども」って聞こえてたの?不気味すぎて続きが気になるよ。重田さんの書く"闇"、ちゃんと受け止めたよ🥀続き、待ってるね。