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「触れたら終わると思ってた」🌸&🎮🍍
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沈黙。 らんは、驚いたように目を見開いたまま動かない。 少し間をおいて、ふっと笑う。
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その笑顔が、やけに痛かった。
らんの嘘は、すぐわかる
一緒に過ごした時間が長いから、声の揺れとか、目の動きとか、全部見えてしまう。
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俺はそれ以上、何も言えなかった。
問い詰めたら、きっと、壊してしまう気がしたから。
夜中… 編集作業を終えて部屋に戻ると、らんの声が聞こえた。
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らんはソファに丸まって眠っていた。
ピンクのパーカーに包まれて、静かに寝息を立てている。
机の上には台本と、途中で止まった文字起こしファイル。
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そっと近づいて、毛布をかける。
指先がらんの髪に触れた。
さらりとした感触に、胸の奥が熱くなる。
…ダメだって、思うのに。
触れたら、止まらなくなる。
らんの唇が小さく動いた。
寝言みたいに、かすかに。
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その言葉だけで、心臓が跳ねた。
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らんの指が、夢の中で俺の服の裾を掴む。
大きな手。頼ってくれてるのが嬉しくて、苦しくて。
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名前を呼んだ瞬間、らんが目を開けた。
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らんは小さく笑った。
その笑顔が柔らかくて、どうしようもなく綺麗で。
俺は、気づいたららんの頬に手を伸ばしていた。
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らんの瞳が揺れる。
でも、拒まなかった。
距離が、ほんの数センチ。
チュッ…
唇に伝わる温度が、現実を教えてくれる。
これが友情なら、こんなに苦しくないはずなのに。
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らんは息を呑んだ
そして、少し震える声で呟く。
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俺は静かに答えた。
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その瞬間、ふたりの間の空気が甘く溶けた。
ただ、お互いの手を強く握り合った。
らんの指先が、震えながらも離れなかった。
それだけで十分だった。
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