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※注※ この世界線は みんな俳優をやってます アイドルじゃないです

俺が、"その病気"に かかっていることに気付いたのは

家で映画を見ているときだった。

大介

……

それは恋愛ストーリーで、 最近流行りのものだった。

俺はいつも、 恋愛の話になると 脳裏に浮かぶ人がいる。

大介

…阿部ちゃん……

それは、 同じ俳優界の阿部亮平。 俺は阿部ちゃんって呼んでて、 前から結構、仲が良い。

恋のきっかけは… 多分、初めて会ったときだろう

この人、可愛いな… ただひたすらに、そう思ったのを 覚えている

大介

はぁ…

大介

まぁ叶わないだろうけど…

阿部ちゃんはイケメンだし、 でも可愛いし、 色んな人に好かれてる。

世間に公表してないから 俺が知らないだけで、 きっと彼女もいるんだろーなー…

大介

あー…もう!

大介

絶対むりじゃん!!

思わずクッションに顔をうずめる。

映画はちょうど、 キスシーンにさしかかっているところだった。

大介

はー…

大介

この映画みたいに、

大介

簡単に恋が実ればいいのに…

時間帯が夜だったこともあって、 思わず涙が出た…

はずだったんだけど。

大介

…?

液体が肌をすべっていく感じがしなかった。 それはむしろ、 固形のものが転がっていくような。

大介

ん…?

目元を拭ってみる

そして俺の手にあったのは、

大介

…ぇ……?

大介

金平糖…?

大介

にしては小さいな…

大介

というか、なんで俺の目から!?

絵本の世界に出てくるような 星の欠片だった。

それは淡い水色をしていて、 ほんのりと輝きを放っていた。

大介

俺、泣いたはずなのに…

大介

なんで涙が出ないんだろ、、?

大介

ちょっと調べてみよ、

大介

んーと…

大介

あ、なにこれ…

大介

"星涙病"…?

検索して数分、 ある言葉が目に入った

大介

なになに…

大介

涙の代わりに星が零れる…

大介

発症するのは片思いしてる人…

大介

え、俺じゃん

条件が被りすぎてびっくりした。

どうやら俺は病気らしい

大介

両想いになれば、治る……か

まじかぁ… ずっと治んないじゃん

この恋心が消滅するまで待つしかないのか…?

大介

まぁ、涙が星になるくらいだし、

大介

大して生活に支障なくて良かった~、

なんて、思っていたのだけれど。

思った以上に、この星涙病は 俺の体を…

正確には俺の目を 蝕んでいくのだった。

翌日の撮影現場。

大介

(ガチャッ

スタッフ

あ、佐久間さんおはようございます!

大介

おはようございます!

大介

今日はよろしくお願いします!

俺が挨拶をすると、 楽屋の中の出演者の人達が 挨拶し返してくれた。

亮平

よろしくね、佐久間

大介

…!

大介

うん、がんばろーね!

そう… 今日のお仕事は 阿部ちゃんも一緒

正直嬉しすぎて 今すぐ飛び上がりたい

今日1日 余裕で乗り越えられる気さえしてくる

スタッフ

では撮影始めるので、

スタッフ

スタンバイお願いしまーす

大介

はーい!

亮平

はーい

午前の撮影が終わった。

大介

あー疲れたー!

亮平

今日佐久間の演技、

亮平

活き活きしてたね

大介

え、そう?

亮平

なんか、その役に入り込んでたよ

大介

まじか!!嬉しー笑

褒められて 余計にテンションが上がる

大介

あ、そういえばスタッフさんが

大介

お弁当あるって言ってた

亮平

あ、ほんと?

亮平

ありがたいね

机に置かれていたお弁当から それぞれ一つとる

亮平

中身なんだろうね

大介

ねー

大介

今日俺ちくわの気分だわ笑

亮平

なにそれ笑

そんなくだらない会話をした後 お弁当の蓋を開けた

大介

…ん?

最初、見間違いかと思った。 俺は、

大介

(なんか、まずそう)

そう感じてしまった。

それは、色彩のせいだ。

すべての色が、 グレーを混ぜ合わせたような ぼんやりとした色に見える。

大介

阿部ちゃん…、これ、

同じ違和感を抱いていないか、 阿部ちゃんに聞こうとすると、

亮平

わ、贅沢~

亮平

色とりどりでいいね

亮平

あ、この煮物
めっちゃおいしそうじゃない?

煮物…? 色くすんでるし、 絶対おいしくないよ…

亮平

いただきまーす…

阿部ちゃんが人参を口に運ぶ。

亮平

ん!うまぁ!

文字通り目を輝かせて 阿部ちゃんが言う。

大介

(そんな…)

大介

(俺がおかしいの…?)

亮平

…ーい、

亮平

おーい、佐久間?

大介

っ、へ、?

大介

どしたの?

亮平

いや、食べないのかなーって

亮平

時間もそんなないしさ、

亮平

早く食べちゃいな?

大介

う、うん…

阿部ちゃんも食べていた 人参を箸で掴む。

埃を被ったように見えるそれを、 俺は食べなきゃいけない

大介

(大丈夫、大丈夫)

大介

(これはみんなから見れば)

大介

(普通の人参だから…)

阿部ちゃんも見てるし、 何事もないように食べなきゃ…

亮平

亮平

佐久間、

亮平

体調悪い?

大介

…え?

亮平

あ、違ったらごめん

亮平

食欲ないのかなって

大介

…あー、実はちょっとね笑

大介

体調良くなくてさ…

亮平

今日休んだ方がいいんじゃない?

阿部ちゃんにそこまで心配させて 申し訳なくなってきた

自分の目がおかしいだけなのに…

亮平

スタッフさんには言っとくから

大介

ほんとごめんね…

大介

今度埋め合わせさせて!

亮平

えぇ笑

亮平

全然大丈夫だよ

亮平

ちゃんと休んでね?

大介

ありがとう…

阿部ちゃんの優しさに甘えて 今日は帰ることにした

星涙病について、 怖くなったからもう少し調べた。

大介

え…

大介

色が…分からなくなる…?

どうやら、 この病気が長引くと 色彩感覚が無くなってしまうらしい。

みんなが何かを見て 感じていることが、

俺には理解できなくなる

そう考えると、 将来に恐怖心が芽生えた。

大介

そんな…

大介

そんなのやだよ…泣

カラカラ…と音を立てて 星が零れ落ちる。

星は床に落ちると、 輝きを放ち粒子になって消えていく

病気を妬ましく思いながらも、 綺麗だと思ってしまった

大介

…治すには、

大介

阿部ちゃんに、振り向いてもらうしか…

大介

ないんだよね

どうやったら俺の気持ち、 伝わるのかなぁ…

そのことが頭を埋め尽くして、 その日は寝ることが出来なかった。

ぬっし

新しいストーリー!!

ぬっし

あべさくの星涙病パロです!

ぬっし

めめなべの花吐き病パロほど
重くはなりません!

ぬっし

はびえんです!

ぬっし

次回への期待を込めて(?)
いいねコメントぜひ👍💬

ぬっし

続きをお楽しみに!

ぬっし

フォローしてまっててね!

ぬっし

では!

星の欠片を辿って──

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ユーザー
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続きが楽しみです!

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